ほんの数年前まで山暮らしをしていました。
こんなところに、民家なんてあるの?
というくらいに奥深い山の中。
そこは別天地かというくらい静かで
小さな集落が肩を寄せ合うように
ぽつんぽつんとありました。
初めて訪れた時、
「こんなに山奥に住むなんて信じられない」と思ったことを今でもよく覚えています。
けれども、何度も通い、
いつしかそこに住むようになった時
「こんなおとぎ話みたいな場所があるなんて」
と何度感動したことか。
なんというか、昔の日本そのままの姿が、そこにあったのです。
例えていうならば、
自然とともにある暮らし。
大袈裟な商業施設がなんてものはない
自然の他は何もない土地。
集落の老人達は、
「こんな何もない土地によう来て下さった」
と口を揃えて言っていた。
けれど、
私から見たら、豊かさそのもの!
そこは自然の宝庫で、
水は美味しく、空気も綺麗で、
まるで天国のような場所だった。
なので、長老達が「何もない」と口にするたびに
「こんなに豊かな土地はありません」と答え、
「こんな不便な土地に」という言葉には
「だからこそ有難いです」と答えていました。
当時の私は、小さな子供達3人と夫と猫2匹で暮らしていました。
冬は雪が大いに積もり、夏は涼しく、虫や動物の存在感がやたらと大きくて、毎日がサバイバル!笑
雷は地響きみたいに感じたし、裏山は熊の通り道で、常に自然への畏怖を感じながらの生活でした。
店を手放し、山暮らしを始めた私達には
お金はほとんどありませんでした。
けれども惨めさは微塵も感じず、
毎日もたらされる豊かさを受け止めながらの生活。
食べることには困らなかったのは
山の恵みと集落の方のおかげです。
畑でとれた野菜や山で獲れたお肉を
ことあるごとに届けてくれたおかげで
有り余るほどの豊かさを享受していました。
毎日が豊か。
毎日が幸せ。
何不自由なく暮らして
精神的にも満たされて
幸せな毎日・・・。
幸せ過ぎると人間てのは退屈になる。
今は精神的にも存分に満たされて幸せ
次は物質的にも豊かに満たされてみたい
と思ったのが、起業をする始まりです。
お金とビジネスに照準を合わせて
それまでとは真逆のことをやり始めました。
最初はおっかなびっくり。
お金を追うなんて
ビジネスなんて難しそう
人からなんて思われるだろう…
それまで自然派で通していたのに
いきなりビジネスを始めるってどうなんだろう?
人の目が気になり怖かった。
でも、やってみたい!という気持ちが強かった。
自分のことが分からなくなっていた。
食べたいものが分からなかった。
好きなことも忘れていた。
自分のためにお金を使うことも
自分のために時間を使うことも
長いことしていなかった。
だから最初は、喫茶店に行くことや
自分自身のためだけに500円のドリンクを頼むことにすら罪悪感が湧いていた。
自分で稼いだら、罪悪感なくお金が使えるのかな?
そこからの今。
自分でビジネスを立ち上げて
理想だった家に住んでいる。
だけどここから先、私はどうしていきたいのかな?
どう在りたいのだろう?
もう一度、自分自身に問い直してみる。
今、もうすでに幸せ。
十分に豊か。
この幸せを手にしたまま
大切な人を傷つけることなく
大切な人を大切にしたままで
笑顔を増やして拡大したい。
地球の裏側まで私の声が届くよう
諦めずにやっていこうと思う。
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