アドビのテクニカル情報を調べるとき、「まずはオンラインヘルプを見る」という人もいますが、私はほとんど利用しません。
理由は単純で、役に立たないことが多いからです。
スクリーンショットが英語のままだったり、用語が誤っていたり揺れていたり、日本語で書かれていても意味が通じない──そんなケースが珍しくありません。
なぜそうなるのかを考えると、いくつかの要因が見えてきます。
〈制作体制・スキル面の問題〉
・機械翻訳に頼っている
・日本語が母語ではない担当者が多い(と予想)
・編集レベルでの日本語品質管理が弱い
〈内容理解・知識面の問題〉
・アプリケーションそのものへの理解が浅い
・実際の仕事やワークフローへの理解がない
・アプリ間の差異に対する理解が不足している
〈組織文化・優先度の問題〉
・アプリに対する愛着やこだわりがない
・ヘルプの品質向上が売上に直結しないため、企業としての優先度が低い
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「アプリを作る/販売する側」と「それを使って仕事をする側」との間には、どうしても視点のズレがあります。構造的には平行線であるともいえるでしょう。
そこでAdobe Community Expert によるオンラインサポートを強化しているのは意義ある取り組みです。
とはいえ、オンラインヘルプそのものがユーザーの“よりどころ”として機能するよう、さらなる品質向上にも期待したいところです。