ルーブル美術館の強盗団2人を逮捕です。大胆な計画を手助けした内通者の存在も見えてきました。
■強盗犯2人逮捕で新事実?
フランスで「世紀の大強盗」と報じられているルーブル美術館で起きた前代未聞の強盗事件。
新たに入手した実行犯2人が逃走している瞬間を捉えた映像では、黄色いベストを着て作業員に扮した男がクレーン車を使って犯行現場の2階から下りてきています。
そして、逃走から6日後の25日夜に容疑者2人の男が逮捕されました。
2人は30代で、1人はパリの玄関口であるシャルル・ド・ゴール空港でアルジェリア行きの便に搭乗しようとしていました。もう1人はパリ近郊のセーヌ・サン・ドニ県で拘束されたということです。
2人が事件にどう関わったかは明らかになっておらず、他にも指示役がいたとみられています。奪われた155億円相当の宝飾品も見つかっていません。
いまだ全容が解明されないこの事件。なぜ白昼堂々、いとも簡単に犯行が実行できたのでしょうか。
英紙「テレグラフ」から
「警備チームの一員が強盗団と接触していた証拠がある」
「内通者」がいた可能性も。犯行を助けるため、強盗団に渡っていたものは…。
■「警備員が強盗団と接触」
世紀の大強盗が実行されたのは来館者でにぎわう日曜日の日中。犯行グループは4人。そのうち2人が作業員に扮し、クレーン車を使って2階のバルコニーから侵入。
チェンソーを使い、ナポレオンの宝石コレクションなど9点をわずか7分で盗んでいきました。
そして、そのままクレーンを使い、逃走したとみられています。
いとも簡単に警備が突破された理由。イギリス紙のテレグラフが捜査関係者の話として「警備員の1人と犯人との共謀を示すデジタルの証拠が存在する。警備に関する機密情報が渡されており、彼らは警備の弱点を把握していた」と報じています。
事実、侵入したバルコニーを映した防犯カメラは設置されておらず、犯行時間の午前9時半は開館した直後で人が少ない時間帯だといいます。
盗まれた宝飾品9点は合わせて155億円相当。そのうちの一つ、ナポレオン3世の妻の王冠だけは美術館近くの路上で損傷した状態で発見されましたが、他の8点はいまだ見つかっていません。
フランス当局は残る2人の行方を追っています。
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