学力試験のみの年内入試、7割の大学が反対 長年実施の近畿と温度差
教育話題
学校推薦型選抜や総合型選抜などの「年内入試」で2025年度から、従来は2月以降とされていた学力試験が、条件付きで行えることになった。朝日新聞と河合塾が6~8月に実施した共同調査「ひらく 日本の大学」で主に学力試験のみで合否が決まる年内入試について尋ねると、過半数が反対の姿勢を見せた。一方で、長年実施してきた近畿地方の大学では支持する声が多く、温度差があった。
学力試験の前倒しをめぐっては、昨年12月、東洋大が学校推薦型選抜として、実質的な学力試験に踏み切り、志願者数は約2万人に上ったが、文部科学省がルール違反と指摘し、物議を醸すこととなった。一方、近畿の一部私大は以前から学力試験中心の学校推薦型選抜を実施している実態もあった。
これを受け、全国の大学や高校の団体などが参加する大学入学者選抜協議会で協議の末、2025年度に実施する入試は、面接や小論文などと併せた評価を条件に、学力試験の前倒しが認められた。
共同調査は全国777大学を対象に実施。回答があった612大学のうち、年内入試をすでに実施している大学は37%で、11%が検討していることが判明した。
■知識偏重を懸念する声
=朝日新聞デジタル版2025年10月27日掲載
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