人気ゲーム「艦これ」プレーヤー、広島の聖地に続々と移住「まちの優しさにぐっときた」
人気オンラインゲーム「艦隊これくしょん(艦これ)」のプレーヤー「提督」が広島県呉市に続々と移住している。旧海軍などの艦船を擬人化した「艦娘(かんむす)」を育てるゲーム。ゆかりの呉を訪れるうち、魅力に触れIターンを決めた人が多い。地域活動にも積極的に関わっている。 【画像】「艦これ」キャラをあしらった手拭い。呉のふるさと納税返礼品だ 12日の亀山神社の秋祭り。2年前に東京から呉市に移住した会社員の小倉風馬さん(28)は、愛媛県松山市から移住した提督仲間の川光智之さん(38)と米俵のみこしを担いでいた。小倉さんはもともと船や飛行機が好きで、艦これを通じて、呉で最後を迎えた戦艦伊勢と日向に興味を持った。 2021年に初めて呉を訪れた。都会の生活に疲れていたこともあり、穏やかな海や自衛隊の艦艇を近くで見られる環境が気に入った。「『提督さんようこそ』と歓迎してくれるまちの優しさにぐっときた」。移住後、食べ歩きや銭湯通いなどで呉ライフを満喫中だ。 女性の提督もいる。神奈川県出身のイラストレーター安部葵さん(33)は10年前に呉を一人旅し「ここに住む」と直感した。5年前に移り住み「呉は大好きな大和のふるさとだし、人も食べ物も最高」と語る。大和乗組員の遺族やボランティアたちでつくる戦艦大和会でも活動する。 「護衛艦を見ながらの生活が夢だった」。森山真里さん(40)は、22年春に大阪府から呉基地を見下ろす高台に引っ越してきた。旧海軍墓地(長迫公園)の清掃や、大和会が主催する追悼式の受付も担う。 提督たちが集う呉市本通の文具店「ポプラドー」の山本茂樹さん(52)幸子さん(53)夫妻は「呉愛が強い人ばかり。地元民が気付いていない魅力を発掘してくれる」。街に刺激をもたらす外からの風を歓迎する。
中国新聞社