AIに仕事を奪われるのは、ホワイトカラーの方だった。
今朝の日経を見て、思わず「やっぱりな」と声が出た。
米国で若者の雇用に異変。AI猛進で最も打撃を受けているのは、大学を出た「エリート」たちだ。
一方で、職業訓練校の入学者は急増。
つまり、賢い若者ほど「ブルーカラー」を選び始めている。
これ、笑えない話だと思う。日本も確実に同じ道を辿る。
「良い大学→大企業」が最もリスクの高い選択になった
データを見て欲しい。
米国の職業訓練校入学者は2021年から2024年にかけて急増。特に20代前半の層が顕著に増えている。
同時期の4年制大学は入学率が頭打ち。学費ローンだけが膨れ上がる。
若者たちは気づいている。
「4年間で600万円使って学んだスキルが、卒業する頃にはChatGPTで代替されている」このリスクに。
法務アシスタント?AIがやる。
マーケティング資料作成?AIがやる。
データ分析とレポート?AIがやる。
エントリーレベルのコーディング?AIがやる。
じゃあ、大卒の若者は何ができるの?
この問いに答えられない企業が、日本には腐るほどある。
一方、配管工の年収は800万円
ここからが面白い。
東京都内の配管工、腕が良ければ年収800万から1,000万。電気工事士、独立すれば1,200万も珍しくない。
しかも、AIに奪われない。オフショアリングされない。年齢を重ねるほど価値が上がる。独立のハードルが低い。
どう考えても、こっちの方が「勝ち組ルート」じゃないか?
でも日本の親は言う。「せめて大学だけは出ておきなさい」
その結果、建設業就業者は2000年の685万人から2023年には485万人へ30%も減少。業界平均年齢は47.5歳。深刻な人手不足で、工事が回らない。
需要は爆発的にあるのに、誰もやらない。
これほど美味しい市場、他にある?
「学歴」より「希少性」が価値を生む時代
採用の現場で15年以上見てきて、確信している。
これからの10年で起きるのは、価値の大逆転だ。
今「高学歴エリート」とされている人材は供給過多でAIで代替可能。年齢と共に”お荷物”化のリスクがある。
今「ブルーカラー」とされている人材は供給不足でAIで代替不可能。年齢と共に価値上昇。
もう答え、出てるよね?
米国の若者は、既にこの現実を見抜いている。職業訓練校に殺到している理由がこれだ。
じゃあ、日本の若者は?日本企業は?
まだ気づいていない。いや、薄々気づいているけど、認めたくない。
「大学→大企業が正解」という幻想にしがみついている。
勝ち組企業は、もう動いている
先日、ある建設会社の社長と話した。
初任給32万円、週休3日制、資格取得は会社が全額負担、30歳で主任になれば年収600万円確約。
「応募が殺到してます。しかも、めちゃくちゃ優秀な子が来る」
当たり前だ。大手企業の初任給25万、週休2日で残業まみれ。どっちが魅力的かなんて、考えるまでもない。
待遇で負けて、成長機会でも負けて、安定性でも負けてる。
それでも「うちは一流企業だから」と胡座をかいている会社は、10年後に存在していないと思う。
若者へ、本音で言う
君たちが「安定したキャリア」を求めるなら、AIに奪われないスキルを身につけろ。
それは、配管かもしれないし、電気工事かもしれないし、大工かもしれない。
「そんなの親が許さない」?
じゃあ、AIに仕事を奪われた時、親が養ってくれるのか?
現実は残酷だ。大学出て、大企業に入って、40歳で「ポジションがない」と言われて放り出される。
そのとき、君には何が残っている?
「◯◯大学卒」という肩書きだけだ。それ、メルカリで売れる?
企業へ、警告する
「ホワイトカラー至上主義」を捨てろ。技術職や現場職の待遇を、今すぐ改善しろ。
じゃないと、5年後には事業が回らなくなる。
これは脅しじゃない。現実だ。
既に工事が受注できても人がいなくて断る企業、物流が回らず配送遅延が常態化、介護施設が人手不足で閉鎖、こういう事例が日本中で起きている。
人材がいなければ、どんなビジネスモデルも絵に描いた餅だ。
結論、ブルーカラーこそ、AI時代の勝者になる
記事のグラフが示すように、米国では既に変化が始まっている。若者の失業率推移を見れば、どの職種が「生き残る」かは明白だ。
日本は、いつも米国の5年遅れで同じことが起きる。
だったら、今から準備すればいい。
企業は、価値観を180度変えろ。若者は、勇気を持って「常識」を疑え。
「良い大学→大企業」という神話は、もう死んだ。
新しい勝ちパターンは、もう見えている。
あとは、誰が最初に動くか、だ。
そして私は、その変化を全力で支援していく。それがキープレイヤーズの仕事だから。
追伸
自分の仕事も現状維持しようと思えば衰退あるのみ。挑戦しないとなくなっちゃうなと思ってます。あわあわ。
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