1925年4月14日、追分節を放送したのを手始めに、全国各地の労作唄、祝儀唄、盆踊り唄をはじめ、唄のともなわない郷土囃子、獅子舞、田楽などの地方芸能を放送で紹介した。
戦後、『農家へ送る夕』(1945~1947年度)や『炭坑に送る夕』(1946~1947年度)が新設され、戦時中も好評だった民謡を取り上げたのをきっかけとして、『民謡の時間』(1947~1950年度)が誕生。各中央放送局がその地域の郷土色の強い民謡の数々をリレー方式で紹介した。
1950年7月、『民謡の時間』はミュージカル・バラエティー『ふるさとの町』(1950~1952年度)に吸収されたが、『民謡お国めぐり』(1951年度)として復活し、長寿番組『民謡をたずねて』(1951年度~)に引き継がれる。『民謡をたずねて』は第2放送で始まり、翌年度に第1放送に移設され、高い聴取率を上げる。2007年度からはFMでも放送を開始し、2019年度よりFMのみの放送となる。そのほか50年続いた『日本の民謡』(1966~2016年度)や、NHKが日本各地で採譜・録音をして完成させた6000曲を超える貴重な民謡遺産を紹介した『日本民謡大観』(1995~1999年度)など、NHKならではの民謡番組を放送している。