学生時代は、様々な図形に関する面積の公式を習ったはずです。
しかし、「種類が多くて公式を忘れてしまった」という人も多いかもしれませんね。
今回は「ひし形の面積」を求める問題を通して、公式が覚えやすくなるポイントを紹介します。
問題
次のひし形の面積を求めなさい。
※長さの縮尺は必ずしも正確ではありません。
解答
正解は、「30cm^2」です。
ひし形の面積の公式、思い出せたでしょうか?
60cm^2と答えてしまった人は、残念ながら間違いです。
では、この問題に正解するための「ポイント」を確認してみましょう。
ポイント
ひし形の面積の公式は、「対角線の長さ×対角線の長さ÷2」です。この÷2を忘れないことが正解するための大きなポイントになりますよ。
では、改めて問題を見てみましょう。
対角線の長さは6cmと10cmですので、次のように計算できます。
6×10÷2=60÷2=30cm^2
これで正解にたどり着きました。
ひし形の面積の公式を忘れないようにする方法
ひし形の面積の公式についている、÷2は覚えにくいものです。
長方形や正方形といった他の四角形の面積の公式には÷2は現れないので、ついつい忘れがちになってしまいますよね。
長方形の面積の公式:縦の長さ×横の長さ
正方形の面積の公式:一辺の長さ×一辺の長さ
この÷2を忘れないようにしたい人は、次のようにひし形を長方形に変形してみることをおすすめします。
変形方法は簡単です。まず、ひし形をコピーして対角線で切り取り、直角三角形を四つ作ります(ひし形の対角線は必ず垂直に交わります)。この直角三角形を回転させ、ひし形の外側に並べます。
すると、長方形ができます。この長方形の縦の長さは6cm(縦の対角線の長さ)、横の長さは10cm(横の対角線の長さ)です。よって、面積は6×10=60cm^2です。
この長方形は、ひし形二つを組み合わせてできたものなので、元のひし形の2倍の面積になっています。元のひし形の面積を求めたいなら、÷2をしなければならないことが分かりますね。
長方形の面積÷2=対角線の長さ×対角線の長さ÷2
÷2の正体が見えたでしょうか?このように公式の意味が分かっていれば、2で割る計算を忘れにくくなりますよ。
まとめ
今回は、ひし形の面積を求める問題にチャレンジしました。
ひし形の面積を求める公式は、「対角線の長さ×対角線の長さ÷2」です。ひし形をコピーして長方形を作り、それを半分にしているのだとイメージできれば、この÷2を忘れにくくなります。
他の図形の面積の公式も、忘れていそうなものがあったら確認しておくとよいですよ。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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