それは、まだ別の幼稚園にいた頃のことだった。
年少の秋の話だった。
ヒナタはその時、生きていた。
人形じゃなくて、人間として。
ほんの少し混じった敬語。
元気で明るく無邪気な笑顔を周りに振りまく。
カナネにそっくりな、女の子だった。
彼女はとても真面目で正直で、
意欲もとても高かった。
先生もクラスメイトも、
みんな夢中になり、仲良くなった。
………いじめっ子の三人を除いて。
スミレはいつでも笑っていた。
でも、いつから愛想笑いになってたんだろう。
演技になっていたんだろう。
巻き込まれたくなくて、
見て見ぬふりをしていた人にはわからない。
僕は年少でもゆうろぴあに行っていた。
でも、先生がいなかったから
協力なんてなかったし、
いなかったから、
あの三人もやりたい放題だった。
だから、脱落者も多かった。
気付いたら、
あの三人とスミレと僕とヒナタだけだった。
僕とヒナタは協力して集めていた。
それぞれあと1枚、
明日には外に出れたはずだった。
朝、起きたらもうお昼だった。
このとき、ついていかなければ良かった。
ついていかなくても
同じになっていたかもしれないけど。
ポンって音がした。
無意識に目をつぶった。
そうしたら、僕はぬいぐるみになって、
UFOキャッチャーの景品になった。
ヒナタが叫んだけど、誰も相手しなかった。
最初っから打ち合わせてたみたいだ。
スミレはヒナタをギリギリかすめる場所に
アームを移動させて、ヒナタじゃない物をとった。
パンダみたいなので
青と白のしましまの角が生えた、
ぬいぐるみだった。
スミレはぬいぐるみを持って言った。
カエルタマゴは…ギリギリかすめるを狙ったんだろう。
しかし、なぜか僕はアームに捕まれた。
そこで、ヒナタは卵になって……喰われた。
スミレはぬいぐるみを渡してきた。
『カナタ!!』
突如、ぬいぐるみからヒナタの声がした。
そこで、僕は感じたんだ。
ヒナタがぬいぐるみに入ったって。
ヒナタみたいに、他の子に構っちゃダメなんだ。
僕はもう…………
ヒナタさえいればいい。
本能的に、スミレの持った報酬を奪った。
走って、走って、走って、走った。
木のところまでいって、20枚のメダルを入れた。
うろは光ってゲートになった。
残りのメダル捨てた。
ひたすら人形のヒナタの手を掴んで走った。
こんにちは!
自己記録更新の最高の長さを書いた
作者のシフォンです!
本文2464文字です!!
ちょー長かった!!
(学級閉鎖でオンライン授業だったから、
休み時間にちまちまかいてました!)
この過去、無茶苦茶頑張って考えたんですよ!
カナタの性格とか行動とか、
不思議な言動、見たもの全部が繋がるんですよ!
だいたいですけど!
スミレとカナネについては、
次回以降もっと出てきますのでお楽しみに!
ゆうろぴあの謎もまだまだ明かされてないのもあります!
今後の展開にどうぞご期待を!!
え〜あと……お詫びなのですが…
全キャラ書くの…無理そうです………
本当にごめんなさい!!
これから出なかったキャラは全員生存ですので!!
みなさんのご想像にお任せします!!
本当にごめんなさい!!
見てくださりありがとうございました!
次回もお楽しみに〜
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。