ラッセン研究盗用疑惑の篠田節子『青の純度』大炎上の巻から学ぶべきこと
現在、Xで絶賛大炎上中の篠田節子さんの件について、書いた方が良いという声をいただいたのでまとめてみます。
篠田節子さんの新刊『青の純度』の「書評」という形で、「アーティスト」でありラッセン研究者である原田裕規さんが、本作の「問題」を指摘したのが、この炎上の発端と考えられます。
私なりに原田裕規氏の主張を要約すると、篠田節子さんの小説に登場する「画家」は、明らかにラッセンを想起させるものであり、その描写のかなり多くの部分が、自分の研究書を参照したのではないかと思われる。にもかかわらず、自分には一声もかけることなく、参考文献等で一切触れないのはあまりにも不誠実ではないか、というご指摘だと思います。
そして、さらに申し添えると、本件に対する集英社の、木で鼻をくくったような対応もまた、火に油を注ぐ展開になっています。
そして、ネット上では当然のように、さまざまなご意見が飛び交っています。篠田節子さんというビッグネームに比べて、原田さんは知名度において低く、その権力勾配のなかで「搾取」が起きているのではないか、というものも見受けられました。
こうなってくると、お話は、先日燃え盛っていたイラストレーター、江口寿史さんのトレパク問題にも通じる構造が感じられます。
以下は、メンバーシップ購読者の中でも、特に創作に関わるみなさんに向けて、編集者としての私の捉え方と対策についてまとめてみたいと思います。
ちなみに、無料でオープンに書ける範囲のお話はXにポストしています。
篠田節子さんのラッセン研究盗用?問題について、いろいろと情報が出揃いつつある。
— 鳥居直介(編集者/アイデアを形にする教室講師) (@toriinao) October 25, 2025
僕がいま気にかかってるのは「参考文献」という習慣について。参考文献というのは論文において必須、学術系書籍において推奨、小説やエッセイにおいては掲載されないのが一般的だ。
なぜこのような違いがあるのか?…
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