トータス旅行記㉞ 土下座は全てを解決する
過去映像の中で、カム達ハウリアの情けない泣き言と阿鼻叫喚じみた悲鳴、そして地獄絵図のような訓練模様が繰り広げられていた。
最弱に相違なかったハウリア達が、今の彼等になるきっかけとなった訓練だ。
大樹のもとへ行くまでのほんの十日の間だけなされたそれは、しかし、期間の短さに反してハウリアが豹変するに納得の過酷さだった。
『あ、あのハジメ殿? この魔物達はいったい……』
『殺せ』
『え?』
『ひたすら殺せ』
カム達の表情が引き攣っていく。
カム達の前には、彼等自身を餌に誘い出した魔物の群れが、手足を撃たれて動けぬ姿にされて転がっていた。
あの化生メイドに追われていた猿型のように樹海には群れをなす魔物が多いせいか、美味しそうで弱そうなウサギの群れを餌にしたハジメの一網打尽作戦により、捕獲された魔物の数は半端ではない。小山を築くほどである。
その苦悶と怒りの唸り声を上げつつも動けぬ彼等を、作業のように殺せというハジメは真顔で、かつ瞳には感情が欠片もなく酷く恐ろしかった。
『な、なぜそのようなことを! いくら魔物とはいえ無抵抗の生き物を殺すなんてかわいそうです!』
『そうだよ、お兄ちゃん! こんな酷いこと訓練になんの関係があるの!?』
『訓練なら頑張ります! だから無意味な殺生はどうか!』
映像の中に、かつての愛らしい普通の美少年なパルくんと美少女なネアちゃんの、瞳をうるうるさせて訴える愛らしい姿があった。
そんな二人に、ハジメはニコリと……笑うこともせず、
『そうか。殺せないか』
ドパンッと銃声を木霊させた。アーーッと悲鳴を上げてぶっ飛んだのは、なんの関係もない男性ハウリア。鳩尾を撃たれたせいで四つん這いでオロロロロッと虹色補正の液体を吐き、苦痛にうずくまったままビクンビクンッと痙攣している。
いったい何を……と驚愕に目を見開くハウリア達に、ハジメは無表情のまま言う。
『殺すのを躊躇う度に、殺せなかった本人ではなく他の誰かを撃つ』
『『『『『なっ!?』』』』』
『口答えしても本人以外を撃つ。質問しても撃つ。懇願しても説得しに来ても逃げても撃つ』
連帯責任万歳を地で行くエグい方法に、嘘でしょ? と涙目で震える今とはかけ離れた弱々しい姿のカム達。
それに、ハジメはようやくニッコリと微笑んだ。
『さぁ、仲間の内臓を最初に殺すのは……誰だ?』
『『『『『うわぁああああああっ!!』』』』』
普通に訓練を施そうとして、しかし、ハウリア達は樹海の自然や生き物に配慮ばかりして全く訓練に身が入らず、それにキレたハジメが散々追いかけ回しても、罰を受けるのが自分である限り変に自己犠牲精神を出して、やっぱりまともな訓練にならない。
ということを丸一日繰り返した後、もう見捨てちまえよと囁く心の声を抑えて考えた末に採用したこの方法は、なるほど、情の強い兎人族には効果的だったらしい。
震えながら、許しを乞いながら、それでも銃弾による腹パンから仲間を守るため、それぞれがナイフを握って魔物に止めを刺していく。
それを続けること、ぶっ通しで四十八時間。
睡眠も食事もなし。ただひたすら魔物を殺させるだけの地獄のような時間。足りなくなれば、またハウリアを簀巻きにして吊るし、あるいは魔物の血肉で誘って群れを呼び寄せて補充し、また機械的に殺させる。
辺りは血の海となり、血臭が映像越しでも伝わってきそうなほど。
二十四時間が過ぎた頃にはカム達の体も血塗れで黒く変色し、その瞳や表情からは完全に感情の色が抜け落ち、作業用ロボットのようになっていた。
魔物であるが故に、どちらにしろフェアベルゲンの警備隊が見つければ即座に間引きする存在とはいえ、あまりに惨たらしい光景だった。
しかし、ハジメはやめない。四十時間を超えて意識が朦朧とし始める者が現れては物理的に活を入れて叩き起こし、あげく、
『どうだ! 魔物共が糧になってくれているぞ! 愛しいか!』
『『『『『はい、愛しいです!』』』』』
『命の一滴まで糧になってくれたことに感謝を捧げろ!』
『『『『『ありがとうございます!!』』』』』
『聞こえないぞ、この〝ピー〟共め! もっと愛と感謝を叫びながらナイフを突き込め!』
『『『『『愛してます死ね! ありがとう死ね!』』』』』
精神的に追い詰められたハウリア達の脳死唱和が木霊する。
四十八時間耐久、魔物の殺処分! これからの生活拠点の安全性も上がって一石二鳥だねプラン! が完遂した時にはカム達の表情は一変していた。まるで、初めて魔物を食べた後のハジメのように。
だが、当然まだまだ終わらない。今までの価値観、思考、精神をぶっ壊して生まれ変わらせる第一段階が終了しただけだ。
その後は休ませることなく直ぐにリアル鬼ごっこ。当然、鬼はハジメ教官だ。
――貴様等〝ピー〟共に休息など贅沢の極みと知れ!
――倒れてしまえば許されると思ったか? この甘ったれた〝ピー〟が!
――見ろ! 貴様の甘さで仲間が〝ピー〟な〝ピー〟になったぞ! 嬉しいか!
そんな罵倒を浴びせられながら更に半日。倒れることも気絶さえも許されない鬼ごっこと容赦ない銃撃に、遂に発狂し始める者が出てくる。
その絶妙なタイミングで、
『時間だ。一時間、全員で逃げ延びることができたら丸一日休ませてやる!』
なんて声をかけ、一瞬だけ正気に戻って輝く笑顔を見せたカム達を、
『ただし、一人捕まるごとに一時間追加だ!』
一瞬で更に深く絶望に叩き込む悪魔的所業が炸裂した。
当然、心が折れる。もうどうにでもしてくれと誰もが膝を折る。
そんなカム達に、ハジメは冷めた目を向けながら、抑揚のない声で問うた。
『もうやめたいか? 別に構わないぞ』
そして、困惑と安堵が混じった表情のカム達に、ハジメはどうしようもない現実を突きつける。
『お前達は十分頑張ったよ。無能な種族のくせに、よく耐えたさ。ああ、だからシアを見捨てても誰も責めやしない』
『シ、ア? みすて?』
娘の名を唐突に出されて、誰もが口もきけないほど疲弊している中でカムだけが声を絞り出した。
『あいつは普通の兎人族じゃない。今、ユエが鍛えているが……おそらく相当強くなるぞ。そうなれば、あいつはどうするかな?』
『どうする……とは……』
『おそらく、ここを出て行くだろう。家族の迷惑にならないようにってな』
『ッ、それは……』
『言っておくが、俺が保護するなんて思うなよ? あいつは、これから一人で生きていくんだ。外の世界で。己を狙う者、迫害と戦いながら。お前達は、それを引き留めることも追うことさえもできない。シア・ハウリアに、帰る家はもうないんだよ』
弱いお前達は、シアの帰る場所さえも、故郷さえも守れないと告げられたカムの、否、ハウリア達の目の色が変わる。
いっそ殺してくれとさえ言っていそうだった死んだ目に、初めて強い光が宿り始める。それは、怒りという名の燃料をくべた炎のような輝きだった。
『……口が過ぎますぞ、ハジメ殿。私達がシアと共に樹海を出たことをお忘れか?』
『そして、あいつの心に傷だけを作ったな』
『ッ、それはっ』
『弱かったから蹂躙された。その事実を、そうなった経緯を、あいつは忘れないだろう』
『シアのせいではない! ただ生まれてきたことが罪だとでも言う気か!?』
『いいや、罪じゃない。罪なのは、お前達の弱さだ』
『私達はっ』
『兎人族であることは理由にならない。訓練を始める前、俺が無能であったことは話したはずだぞ。そのうえで、訓練を受けると決めたんじゃないのか?』
その通りだった。かつて最弱で無能でも這い上がったと聞いて、そんな男が鍛えてやると言ったから奮い立った。
口を噤むカム。他のハウリア達も反論できず、しかし……
誰も気が付いていなかった。気弱で温和、生粋の平和主義者である兎人族なのに、好き放題言われて顔を憤怒に歪めていることに。歯を食いしばっていることに。敵うはずのないハジメを、圧倒的な強者を、睨み付けていることに。
『弱くても、臆病でも、ここで変わると決めたんじゃないのか? たかが苦痛如きに膝を屈するのか? ああ、いいとも。俺は所詮他人だからな! おんぶに抱っこで優しく導いてやったりはしない! お前達の人生だ! 好きにしろ! シアのことは忘れて、ひっそりと生きていけばいい!』
『そ、そんなことできるわけ――』
『ああ、それとも〝自分達は頑張りました〟って免罪符が欲しかっただけか?』
『……黙れ』
『なら良かったな! 心が折れるまで頑張ったじゃねぇか! そのうえで厄介者が自ら縁を切ってくれるぞ! さぁ、喜べ――』
『黙れと言ったぞぉおおおおおおっ!!』
カムが、初めて自ら攻撃した。血走った目でハジメに突進した。
よたよたした動きの、無様な突撃だ。
だが、ハジメは避けることも反撃することもなかった。胸ぐらを掴んでくるカムを冷徹な目で見下ろすだけ。
『馬鹿にするな! シアは私の子だ! 私達の家族だ! 大切な大切な家族だ! 忘れることなどできるものか! 一人になどするものかぁああああっ』
弱々しい拳がハジメの頬に当たる。体力の限界でかゆみすら感じない。
だが、その弱い拳に反してカムの瞳は気炎に満ち満ちていて、何かが変わったのがよく分かった。
そしてそれは、
『立て、お前達! このガキに教えてやれ! 兎人族は絶対に家族を見捨てないのだと! こんな訓練くらいなんでもないと!』
他のハウリアも同じだった。老若男女関係なく、瞳に気概と怒りを宿して立ち上がっていく。
『シアに、私達の家族にっ、縁を切らせるなぁっ!!』
『『『『『オォオオーーーーッ!!』』』』』
樹海に、初めて兎人族の雄叫びが響き渡った瞬間だった。
『訓練を続けるのか?』
『そうだ! 地獄でもなんでも持ってこい! 全て乗り越えて、二度とふざけたことが言えないようにしてやるっ』
『上等だ。なら、まずは一時間、俺から逃げ切ってみせろ!!』
『『『『『望むところだ!!』』』』』
一斉に散っていくハウリア達。その後ろ姿を見ながら、一拍。
ハジメは某死のノート使いの人そっくりな笑みを浮かべて、
――計画通りッ
と呟いたのだった。
そこからの訓練は今までが嘘のように濃密で効率的だった。休息と食事をしっかり取らせ、鬼ごっこの間も、本当は技能によるマーキングで居場所を掴めているのだが、あえて追跡の度合いを調整しつつ、
――俺の動きを分析しろ! 癖を見極めろ!
――知恵を絞れ! 毒花の知識はあるんだろう! なぜ使わない!
――手段を選ぶな! 罠を張れ! 連係して誘導しろ!
――ここはどこだ! お前達のテリトリーじゃないのか!
などなど助言をしていく。もう、自然やら生き物に配慮したり、泣き言を喚き立てる軟弱者はおらず、カム達は死に物狂いで食らいついていく。
最弱にもかかわらず樹海で生き延びてきた兎人族の才覚――気配操作が凄まじい勢いで熟練度を増していき、情の強さがもたらす連係力がウサミミの聴力と合わさって一段も二段もレベルを上げていく。
そこに、
『カム! 今のは良い指示だ! 惑わされたぞ!』
『えっ、あ、ありがとうございます?』
『パル! ちびっ子のくせに良い根性だ! お前は漢だな!』
『エッ、は、はい! 僕は、いえ、俺は漢です!』
『ネア、いいぞ! お前は視野が広い! 対応力はお前が一番だ!』
『ふぇ!? わ、私がいちばん? あ、ありがとうございましゅっ』
どぎついムチの後のアメである。少しでも上手くやれば、鬼そのものだった教官が称賛を送ってくれる。
普通に生きてきた今まででさえ、他種族から褒められたことなどないのだ。必死の努力の末にそれを認められるというのは、彼等にとってあまりに甘美で。
更には、鬼ごっこに合格を貰って全員が歓喜に湧き立っているところに、ご褒美としてフェアベルゲンの戦士だって持っていないような破格の武具まで与えられて……
残り四日。うち二日を二つの陣営に分かれての暗殺合戦に費やし、九日目にはハウリア全員VSハジメという仕上げに入り。
そこで、改めて傷一つ付けられないハジメの強さに感嘆し……
『……よし、いいぞ。明日は最終試験をやるから、もう休め』
『『『『『Sir, yes, sir!! ボス、自主練の許可を願いますッ!!』』』』』
『あ、うん、好きにしてどうぞ』
『『『『『ありがとうございますッ、ボスッッ!!!』』』』』
気が付けば、ハジメをボスと呼称し敬愛する今のハウリアが出来上がっていた。ギラギラと戦意に燃える瞳、不敵な笑み、艱難辛苦、地獄の行進は大好物だ! と今にも雄叫びを上げそうな有様。
ハジメの目が「やりすぎたかもしれん……」とあからさまに泳いでいる。かつての弱い自分を見ているようで、ハジメもまた感情的だったのだろう。つい訓練に熱が入りすぎたようだ。
そんな、〝新生ハウリア誕生記〟〝ハウリアの零の物語〟と称すべき〝あの時の訓練で何があったのか〟という過去再生は、大いに注目を――
されていなかった。
愁も菫も、白崎家や八重樫家も、昭子やギルも見てはいたが、ぜんっぜん頭に入っていない様子。
それも仕方ないだろう。
「キィッ! カッカッカッ! キィエッ!!」
「よ~しよし、大丈夫だぞぉ。ほぅら、シア。良い子だから大人しくしような~?」
「キィエエ!!」
直ぐ横で、シアが発狂しているのだから。
ハジメに正面から抱きついている。両腕両足を回してがっしりとしがみつき、いわゆる〝だいしゅきほーるど〟みたいな体勢だが、その実、ハジメが抱き締める形で拘束している状態だ。
その証拠に、ハジメの肩越しに見えるシアの目は<●><●>みたいになっていて、片腕は獲物を求めるゾンビにみたいに伸ばされている。
獲物はもちろん、冷や汗を大量に流しているカムだ。その後ろには簀巻きにされてビッタンビッタンと跳ね散らかしている森人族のドM姫――アルテナもいる。
「うぅっ、〝鎮魂〟が効かないってどういうことですかぁ!」
「違うぞっ、愛子よ! 効いてはいるのじゃ! 効いた後に直ぐ発狂しているだけで!」
「シア! 私だよ! か・お・り! 分かる!?」
「お願いだから、せめて人語をしゃべってちょうだい!」
「ママ! ママの出番なの! 無敵のあらあらうふふスマイルでシアお姉ちゃんを正気に戻して!」
「あ、あらあら。ママにできるかしら……」
レミアが、誰でもほんわかふわふわにしちゃう鎮魂効果抜群の雰囲気と笑顔でシアの正面、つまりハジメの背中側へ。
「シアさん、シアさん。どうか落ち着いてください。先程の映像、見ましたよね? カムさんも他の方々も、シアさんのために強くなられたんですね」
実は、シアのSAN値が消し飛んでいる状態で過去視ツアーを再開したのは、カム達が心を変えたきっかけを見せるためだった。
やっていることは普通にえげつない洗脳では? という誹りを免れない方法だったし、最終的にはシアに縁を切らせないためというより、ボスの配下万歳!に変わっていていろいろ台無しなのだが、それはそれとして。
わざと煽った結果とはいえ、カム達が死に物狂いで己を変えた最たる理由は確かに、シアのために違いなかった。
「私、感動しましたよ。娘のために、あんなに――」
「キィエエエエエッ!!」
「……うふふ」
瞳孔が収縮した、血走った目で凝視され、あげくの絶叫。それを至近距離から見て聞いてしまったレミアは笑顔のまま……すすすっと下がった。
そして、一言。
「ミュウ、ダメだったわ」
「諦めるの早い!?」
無力なママを許して、と呟きながら菫達の方へ撤退していくレミア。普通に怖かったのだろう。カタカタ震えながら、ちょっぴり涙目になっている。菫が良い子良い子と頭を撫でている。
カムが、このままだとセルフミイラになるんじゃない? と思ってしまうほど大量の汗を流しながらも訴えた。
「シア! 正気に戻ってくれ! 父様は断じて、このド変態を伴侶にする気はない!」
「ぷはっ、カム様! それはつまり、わたくしとは体だけの関係だと!?」
猿ぐつわを自力で取ったアルテナが陸揚げされた魚のように跳ね飛びながら「それはそれでありっ」とのたまう。
シアの目がカッと見開く。ティオが「んんっ、ナイスアブノーマルッ」とハァハァする。愛子の〝鎮魂〟がティオにも飛んだ。先生、大忙し。
「誤解を招く言い方をするな! 貴様が勝手に部屋に上がり込んだり、私物を取ったり、ところかまわずストーキングしてくるからぶちのめしただけだろうが!」
「大変なご馳走、ありがとうございましたですわ!」
「くそがっ、言葉が通じない!! ボスの苦労が今なら身に染みて分かるっ!!」
どうやら、本当にそれだけの関係であるらしい。ただ、他のハウリアが「アルテナとくっついちまえば族長の座から引きずり落として、ボスから引き離せるんじゃね?」と考えてアルテナの暴挙をスルーしちゃうせいで、〝アルテナ的肉体関係〟が日々エスカレートしているようだが。
頭を抱えて心底困り果てた様子にカムの言葉は真実だと思ったのか、シアの瞳孔が通常の大きさに戻り始める。言葉も「きぃ?」と少しマイルドに。
だがしかし。
「つれませんわ、カム様! 三日前の夜は、寝所に潜入したわたくしを受け入れてくださったではありませんか! お仕置きもご褒美もなく、ただ抱き締めて一晩を……ぽっ」
「あ、あれは……その……」
おや? カムの様子が……歯切れが悪い!
ボスが来訪すると聞いて、浮かれて飲み過ぎた酒のせいで無意識に人肌を求め、侵入してきたアルテナを抱き枕にしてしまっただけで、それ以上は何もなかったのだが、未婚の女性と一晩同衾したことに変わりはない。
なので、そこを上手く説明しようとするが、今この時にあって、その〝間〟は致命的だった。
シアの形相が再び阿修羅に!
「キィイイイイイエエエエエエエエエッ!!!」
「ちょっ、シア! 力つよっ、緩め――ぐわぁああああああああっ!?」
「ハジメくーーーーん!!?」
「ああっ、ハジメの背骨からミシミシって音が!?」
「ぱぱぁっ、頑張って!! 負けちゃだめぇ~~~っ」
だいしゅきサバ折り状態になりつつあるハジメが、「ま、負けてたまるかぁっ、限界突破ぁっ」と真紅の魔力を噴き上げる中、過去再生を担っていたユエが愁や菫達に一言。
「……あ、こっちはお構いなく。次は私とシアの訓練をどうぞ」
「「「「ムリ! 構うわ!!」」」」
南雲夫妻と白崎夫妻から綺麗にハモったツッコミが放たれた。
「ユエちゃん、こっちこそ構わなくていいからシアちゃんを止めにいかないと!」
「ほら、ハジメが見たことないほど必死の形相だよ!」
チラッと見てみれば、なるほど。ハジメが「うぉおおおっ、限界突破・覇潰ぃいいいっ」と叫びながら必死に潰されまいと踏ん張っている。
「……ん~。でもまぁ大丈夫。さっきもミュウが立ちはだかったら止まったので、最低限の理性はあるみたいですし」
「そ、そういう問題かなぁ」
実は、ハウリアの里でバーサーカーと化したシアを最終的に止めたのはミュウだったりする。
ユエの超重力、香織の昇華魔法を付与した縛煌鎖、ティオと愛子の〝鎮魂〟。それらを総動員しても止まらなかったシアの拳が、あわやカムの頬を捉えるという寸前にミュウが間に割り込んだのだ。
四人がかりで動きが鈍ったが故に成功した割り込み。しかし、バーサーカーウサギを前にして凄まじい胆力である。否、信頼というべきか。
シアお姉ちゃんが自分を傷つけるはずがない! と、両手両足を精一杯広げて「絶対にどかないのぉーーーっ!!」と立ちはだかったのである。
その姿、まさに魔王城でハジメが暴走した時の再現。小さな勇者は、また怪物を止めたのだ。
その隙に、雫が昇華魔法を重ね掛けにしてシアの意識を斬断。
ほんの五秒ほどで目を覚ましたことに戦慄しつつも、ハジメが正面からハグする形で拘束すれば、その温もりのせいか、一応、抑えられるレベルで大人しくなったのだ。
「こうなったら、ハジメくん! もうキスしかないよ!」
「シアさんの乙女心を刺激して正気に戻す作戦ですね! ハジメ君、やっちゃいましょう! 私の魔力も、もうあんまり残ってませんからぁ!」
「うむっ、香織と愛子に賛成じゃ! ご主人様よ! 折りたたみ式ご主人様になる前に押し倒すのじゃ!」
「もうそれしかないわ! ちゅ、ちゅ~するのよ、ハジメ!」
「お前等、正気か!?」
まるで何かの最終決戦に挑んでいるかのような雰囲気。香織達の提案に目を剥くハジメは、愁達が注目していることに気が付いて躊躇うが……
「パパ! 錯乱する女の人はキスで黙らせるものなの!」
「ミュウ!? そんな知識どこで覚えた!?」
「ママが大好きな昼ドラで言ってたの!」
レミアさん、真っ赤な顔を両手で隠す。
「ミュウ! 眠り姫のお話、読んであげたでしょう? ママ、せめて王子様がキスで起こす的に言ってほしかったわ!」
「でも、シアお姉ちゃんは寝てるどころかお目々ギラギラだし、パパは王子様じゃなくて魔王なの! だから、黙って唇を奪うのが良いと思うの!」
「後で家族会議しようなっ、ミュウ!」
「後で家族会議しましょうねっ、ミュウ!」
パパママの心配をよそに、ミュウは両足を肩幅に開いてリズミカルに体を左右へ揺らしながら「き~す! き~す! き~す!」と手拍子を始めた。香織達も揃ってリズミカルにキスコールを始める。
親達が見ている前で、いったいなんの罰ゲームだと思いつつも、「ええいっ、やったらぁ~~っ」と地面にダイブ。そのままシアを押し倒し、まるでライセン大迷宮を出た後の泉のほとりで、人工呼吸を受けるシアがハジメをむさぼった時の立場逆転版みたいに濃厚なキスをする。
「キィエエエッ」と奇声しかあげていなかったシアから「んんぅ~~~~っ」と少し甘い声が漏れ出す。しっかりホールド中なので、余計に絵面がやばい。
菫、薫子、昭子、それに霧乃まで「きゃぁ~~っ」と大騒ぎ、男性陣は紳士に体ごと明後日の方向を向いて、しかし、互いに視線を合わせてなぜか「うむ」と頷きあった。なお、ギルさんは訓練映像の途中から完全シャットアウトモードなので地蔵のように静かだ。
そんな熱い戦い(?)が直ぐ傍で繰り広げられている中、ユエは空間魔法による窓を開いて、少し離れた場所で行っていた当時のユエとシアの訓練を過去再生した。
「……はい、皆さん。シアが後で黒歴史にウサウサすることになるので、こっちを見ましょう」
「ユエちゃん……これが正妻の貫禄なのね!」
「あらやだっ、ハジメ君ったらあんなに激しくっ。香織も普段は……」
「やめろぉっ、やめてくれ薫子! 想像してしまうだろう!」
なんて、てんやわんやしている間にも野外映画場みたいに過去の訓練風景が流れていく。
ご丁寧にシア達には背を向ける位置に展開されている。なので、なんか背後から「キ、キ……キィエ……キ、んふぅっ」と、人外語といかがわしい声の間に揺れるような声が聞こえてくるが、みんな大人なので振り返ったりはしない。
というか、映像の中でユエがひたすらシアをビンタしていたので、そっちの方に気を取られる。
『……ほら、早く身体強化して。早くして!』
『む、無理ですよぉイタッ。いきなり身体強化って言われてもぉヘブッ!?』
『……できないなら顔面ぷくぷくウサギになるしかない。そらっ、そらっ!』
『ひぃっ、痛いっ。痛いですよぉっ』
べちんっべちんっと木霊する実に良い音。正座するシアにひたすら往復ビンタするユエは、その無表情と相まって実に恐ろしい。あの彼氏にしてこの彼女というべきか。
シアのほっぺは既に真っ赤になっていて、瞳のダムは今にも決壊してしまいそうだ。
『……訓練するにも身体強化できなければ意味がない! やる気だせ! あざとウサギ!』
『あうっ、あざとくないですぅ』
『……その語尾がもうあざとい! あとハジメにベタベタひっつきすぎ! このエロウサギ! このっこのっ』
『これ絶対に私怨入ってますよね!?』
『……私はユエ。下心スケスケウサギに私怨を隠さない女!』
『やっぱりただの私怨じゃないですかぁ!』
本当におたふくみたいに真っ赤に腫れた頬を両手でさすりながら身を引くシア。
菫や愁達の視線がユエに向く。ユエは菫達に視線を巡らせ、
「てへっ」
と、素晴らしくあざといテヘペロをした。こつんと自分の頭を小突くのも忘れない。
普通ならイラッとするだけだが、容姿が良すぎるので可愛いだけだった。菫達がちょっぴり頬を染めて視線を逸らす。
背後から、「ああっ、ハジメくん! そんな奥まで!?」とか「あわわっ、まだ学生の身なんですから、それ以上絡ませるのは!」とか、「いや、愛子よ。今更じゃろ」とか「ミュウちゃんは見ちゃだめよ」「雫お姉ちゃん、貴女もか。いいですけど。ミュウは良い子なのでいいですけど!」とか聞こえてくるが、大人なのでスルー。
『……むぅ。固有魔法は使えているくせに、魔力を身体強化に使えないとはどういうこと?』
『そう言われましても……』
『……魔法としてではなく、体内の魔力を直接操作しての身体強化なら誰もが無意識レベルでしているもの。実際、シアは他のハウリアより明らかに身体能力が上。無意識に強化できているんだから意図してできないはずがない』
『ユ、ユエさんが長文をしゃべりました!』
『……ふんっ』
べちんっと飛ぶビンタ。あふんっと涙目で頬を押さえるシア。すんすんっと鼻を鳴らすシアの手を、ユエは溜息交じりに取った。両手でそれぞれの手を掴み、腕で円を作る。
『……魔力を直接操作する感覚は既にあるはず。強化するという感覚が分かっていないだけと見た。私がやるから感じ取って真似して』
『は、はいです!』
そんな感じで最初こそ苦労したようだが、半日もするとシアもコツを掴んだようだった。派生技能に目覚めた時と同じ、壁を越えた感覚にハッと目を見開き、ユエの手を離しても自分で魔力を循環させ肉体強度、膂力を増大させていく。
やりましたよ、ユエさん! と喜色をあらわにして、シアがユエに視線を向けた瞬間、
『……ふんっ』
『ひぃっ、いたっ――くない?』
ユエが、今までで一番、渾身の力を込めて繰り出したビンタがシアの頬を打つ。が、パァンッと響いた派手な音に反して、シアはきょとんとするのみ。なんの痛痒も感じていないようだ。強化成功の証である。
『……ん、んんっ。う、上手くできてる』
『おぉっ、すごいです! ありがとうございます、ユエさん!』
『……ん』
わぁい! わぁい! とぴょんぴょん跳ねながら大喜びするシア。
それに、ユエはなぜかそっと背を向けて、何やら小声で呟き出した。
『……い、いたいよぉ。手首おれちゃった……。なんなのアイツ。なんでいきなり、あんな固くなるの?』
油断して〝自動再生〟の派生である〝痛覚操作〟の発動が甘かったらしい。直ぐに再生されたが、ちょっと涙目で手首をふぅ~ふぅ~している。
「ちょっとあなた。ユエちゃんが可愛すぎてどうにかなりそうだわ」
「撮影はしてる。後で切り抜いて写真にしよう」
「……お義母様、お義父様。恥ずかしいです……」
過去の涙目ユエも、今のモジモジユエも大変愛らしい。と大人達の表情が和む。
後ろで、「キ、キィ……ふわぁ!? ひゃじめさぁん?」「シア! 正気に戻ったか!」というやりとりと、「カムよ! アルテナにしゃべらせるでないぞ!」「合点承知! 既に意識は奪っております!」なんてやりとりが聞こえてくる……
かと思えば、「ハジメさぁんっ」「ちょっ、待て! シア――んんっ!?」「ああっ、シアが発情しちゃってる!」「止めて止めて! そっちの意味でのバーサーカーはダメよ!」とか聞こえてきて非常に気になるが。
何せ、映像の中ではシアが真剣な表情で交渉中なのだ。本格的に始まる訓練の先で、もしユエに傷一つでも付けられたら旅の同行を許してほしい。少なくとも、ハジメにお願いする時に後押ししてほしいと。
『……ずうずうしいウサギめ』
『うっ、その通りなんですけど……でもでも、お二人と一緒にいたいんですよぉ!』
『……家族を捨てる気?』
『家族を守る気です。よわっちぃ今の私じゃあ家族の傍にいられません。誰が傍にいていいと言っても、私が許せないんです。私が傍にいなければ、長老衆の決定に納得のいかない人達も一族には手を出さないでしょう。お二人との旅で強くなれば、いつか戻っても力で押し通れます。何より、旅の中で恩人であるお二人に恩返しもできます!!』
『……ハジメに惚れてるだけのくせに』
『そ、それは確かにそうですけど……ユエさんも一緒じゃないと意味ないですよ? そ、その……お、お、お友達になりたいっていうかぁっ』
『……はんっ』
『鼻で笑われた!? 酷いですぅ! 本気なんですよぉ!』
びえんびえんっと泣きながら飛びついてくるシアをさらりとかわすユエ。
「い、今のユエちゃんからは想像できないくらい塩対応ね」
「……ん。当時は私も、ハジメと同じで尖っていたので。もう、心がツンツンだったので」
「ライセンで見たけど、なるほどなぁ。こんな状態のハジメとユエちゃんの心を、シアちゃんは解きほぐしたというわけか。二人がシアちゃんを大事に思うわけだよ」
「……はい、お義父様。シアがいなかったら、きっと愛子の〝大切なもの以外の全てを切り捨てないで〟という言葉も、私達には届かなかったと思います」
最終的に『ふ、ふふん! ユエさん、ビビってますね! 私に負けるのが怖いんです!』とか震えながら挑発し、元よりハジメを狙う女共からの挑戦は全て正面から受けて叩き潰すと決めていたユエが応じる形で交渉は成立。
映像の中で早送りしつつも、一日ごとに過酷さを増していく実戦形式のタイマン勝負にユエは目を細めて言う。
「……シアとの出会いがなければ、こんなにも頑張って食らいついてくれなければ、きっと私達はウルの町に行くことも、ミュウを助けることも、香織達の救助に行くこともなかった」
泥まみれで傷だらけ。せっかくの美貌が涙や鼻水でべっとべとで酷い有様。
女の意地とハジメ以外への人間不信がまだまだ残っていたユエに容赦はなく、何度も地面や木々に叩き付けられ、氷漬けにされ、火であぶられ、雷に打たれて。
けれど、立ち上がる。何度でも立ち上がる。気絶しても、苦痛や疲労、空腹で意識が朦朧としても、直ぐに根性で立ち上がり一歩を踏み出す。どれだけ泣いても、心だけは決して折れない。
次第に、ユエのシアを見る目が変わっていく様がよく分かった。
理解し難い存在を見るような目に変わり、次いで興味深そうな目へと変わって、更には戦慄まじりの目になった。
最終日、最後の戦いをする前にユエは問うた。『……なぜ諦めないの?』と。
それに対するシアの答えは、至ってシンプルだった。
『諦めるための理由を、ハジメさんとユエさんがぶっ壊してくれたからです!!』
特異な存在は、自分一人ではないことを知った。家族の命も助かった。何より、強くなれることを知った。
どれだけ探しても、もう心を折る理由が一つも見つからない! と。
そう叫んで、激闘の末、約定の上の実戦訓練はシアの勝利で幕を閉じた。たった一つの掠めただけの傷とはいえ、傷は傷だ。
「シアちゃんったら……ほんと主人公ねぇ」
菫の言葉が、シアの本質を言い表しているのだろう。
「いやぁ、照れますねぇ」
振り返れば正気に戻ったらしいシアが歩み寄ってくるところだった。随分と血色が良い。というか、ちょっと色っぽい。唇をぺろりと舐める仕草がユエによく似ている。
その後ろに顔を真っ赤にしている香織達と、なんだかいろんなものを吸い尽くされたような死んだ目で天を仰ぐハジメがいて、なんとなく何があったのか分かる。発情ウサギの猛攻は過去のそれより進化しているので仕方ないというべきか。
「ライセン大迷宮を攻略して、ユエさんと私の絆は確固たるものになったわけですね。いえ、ユエさんが私に惚れたと言っても過言ではありません!」
「……過言だから、バカウサギ」
「照れなくてもいいんですよ? 日記帳に書いてたじゃないですか。この先のシアの未来は私が守る。もう大切なものを失わせはしないって」
「……ちょっ」
「私もユエさんを守りますし、私達は無敵ですね? おまけに相思相愛です!」
「んんっ」
頬を染めてそっぽを向くユエ。否定の言葉もなく照れた様子に、誰もがほわわ~んとなる。
居たたまれないのか映像を早送りし、シアの告白シーンが流れて、きっぱり断るもののユエの後押しもあって最終的には同行を許すハジメが映る。
「まぁ、なんというかあれだ。シアは天然の人たらしだな。マジで主人公属性だわ」
ハジメが苦笑い気味に言えば、カムが穏やかな表情で言葉を加えた。
「モナもそうでした。そういうところ、そっくりだぞ、シア」
「……」
皆が皆、穏やかな雰囲気なのだが……
おかしい。シアの視線がカムに向かない。まるで存在を認識していないみたいに無視している。
ま、まだ怒っているのか……まずいぞ、またバーサーカーになるかもしれん! と戦慄が駆け抜ける。
菫が慌ててシアの腕を抱え込むようにして提案を口にした。
「シアちゃん! お母さんのお墓に案内してもらってもいいかしら!」
「あ、そうですね! ここからそれほど離れていませんし、いいですよ!」
菫には普段通りの天真爛漫な態度。これなら大丈夫か……と胸をなで下ろした直後だった。
「それじゃあ、ちょっと待っててくださいね、義母様! 今、アルテナをぬっころしてくるので!」
変わらぬ満面の笑みに狂気を感じる! と菫達の表情が引き攣った。
「ダ、ダメでしょ、シアちゃん!」
「大丈夫大丈夫。今なら身内しかいないのでバレませんよ!」
「いやいやいや、シアちゃん! ギルさんがいるだろ!」
愁の指摘にシアの視線がぐりんっとギルを見る。ギルはビクッと震えた後、
「私は何も知らない。何も聞こえないし、何も見ていない。きっと、アルテナ様は深い森の奥へ消えてしまったのだろう」
「「「「「職務放棄!?」」」」」
シアもハウリアなので、シャットアウト技能はフル活動中だ。
「では、同い年の義母が誕生する可能性を消してきますね! そんな未来はねぇのです!」
「だから素敵な笑顔で血なまぐさいこと言わないでシアちゃん!」
「ハジメ! なんとかしろぉ!」
「ミュウ! なんとかしてくれ!」
「みゅ!?」
あわや、再びシアパニックの始まりかと思われた、その瞬間だった。
何かが風を切るような速度で駆け込んできた。見事なスライディング土下座をしながら登場したのは、
「この度はぁああああああっ、孫娘が大変な失礼をしたぁああああっ。心よりお詫び申し上げるぅうううう!!」
そう、アルフレリックだった。
「都にてお詫びと歓迎のおもてなしをさせていただきたい! 暴徒――ではなく、香織様を慕う頭のおかしい――ではなく、天使教の者達も首を長くして待っている故、どうかそろそろお越しいただきたい!」
最年長の長老なのに、その姿はまるで上司と部下の板挟み状態で、日々、胃にダメージを受けている中間管理職のサラリーマンのよう。
流れる仕草で薬草を取り出し一息に呑み込む姿が、某公安のおじさんが会得しているクイック胃薬飲みに通じるものがあった。
フェアベルゲンの実質的なトップのあんまりな姿に、シアもナチュラル狂気を消して気まずそう。今度こそ本当に正気に戻ったようだ。
そんな状況の中、最初に言葉を発したのは……
「やはり土下座。土下座は全てを解決する。はっきり分かるよな」
「ええ、土下座で世界の平和は保たれるのよ」
人生で数多の土下座をしてきた土下座マスター(自称)な南雲夫妻だった。
ある意味、こいつらが一番すげぇな……という視線が集まったのは言うまでもない。
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ゼルダやり始めたら止まらんくなったので執筆時間足りず、ちょっと雑ですが許して。
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放送の詳細は以下より。
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