非常識人 第四十五話 脱法ハーブ
小説家や思想家、宗教家の存在が昔から疑問だった。
言いたい放題。
彼らの主観を書くことが商売となる。
令和の現代だとラッパーもそれに当たる存在だと思う。
ただそれ等が誰かのためになるから仕事なのだ。
その点では俺はラッパーというよりも小説家やエッセイストが肩書きとして合う。
閑話休題。
今回は前回に引き続き、合法で危険なドラッグ。脱法ハーブについて話す。
当時俺は18。
音楽だけがしたい。
上京したて。マリファナを購入する金にも困る暮らし。
脱法ハーブが都合が良かった。
現代に例えるとTHC-Oなどの粗悪バージョン。
確か脱法ハーブの第三世代〜第四世代の初期頃だったと思う。
3g入ったパケが¥2,000-¥3,000。
八王子駅にも「脱法ハーブ屋」と堂々と黄色い看板をぶら下げたサンドイッチマンが立っていた。
一パケ買うとジョイントのハーブをサービス。
「これはどんな効きになるんすか?」
「うーん。マリファナと冷たいのの中間かなあ。私はこれが好きかも。」
ある銘柄を勧めてくる。
美人だが陰しか感じない女店員。
雰囲気に闇を感じる。
クラブにも持ち込みOK。(勿論バレたら怒られる)
週四日ペースで吸っていた。
アッパーの感覚。
マリファナとケミカルの中間のような存在。
腹が減る。所謂マンチの感覚も来る。
クラブのトイレで仲間達と吸う。
そのあとテキーラの応酬。
ブリベロで喧嘩は日常。
もしくは数人集まってサイファー。
アッパーのため皆が皆言葉のマシンガン。
今思うとろくでもない暮らしだ。
一度渋谷の某潰れた小箱に向かう途中。
職質を受けた時にタバコケースいっぱいの脱法ハーブが見つかった。
パトカー内で薬物検査を受ける。
勿論セーフ。
「これは合法じゃなくて脱法なんだからね」
注意で終わり。
タバコは取り上げられた。
だが脱法ハーブは返してくれた。
不思議な時代だ。
脱法ハーブは世代を追うごとに質が悪くなった。
第八世代の頃はただのケミカルだ。
吸ったら吐く。ただの毒だった。
噂でしか聞いたことが無いので確かな情報ではないが、コンクリートや植物にケミカルを振り掛けたものも出回っていたらしい。
それから暫くして成分全てを違法とする「包括規制」が出来たことで姿を消した。
友達の1人は健忘症になった。
買い物をしてレジを通した後に、買ったことを忘れて商品を置いてコンビニを立ち去る。
皆アタオカになっていた。
ケミカル全般は付き合い方だが、俺はお勧めしない。
特に合法だと前話に続きタチが悪い。
薬物は基本的に良く無い。
だがそれ等が無いと生きていけないほど辛いことは人生には多々ある。
自殺するくらいならやるのは自己責任。
それが俺の主観だが感じることだ。
今だから言える気付きだ。


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