非常識人 第三十八話 ムショ8⑧
「楽しんでんだ。迷惑かけてねえだろうが。」
薬物犯は総じて反省の色がない。
薬物教育プログラムも受けた。
ただ流石刑務官。
大麻を悪く言わなかった。
どうしてもやりたければ海外でやれ。
身体には全く悪くない。依存性もない。
酒の方がよっぽど悪い。
ただ、こんな所に来ることになるまでやるのは馬鹿らしい。
この機会に辞めなさい。
最終的に持っていく結論はもちろんのこと「ヤクブツハヤメロ」だが、筋が通っている。
更生教育はたったの2日で終了。
納得出来た。
ただ真面目に大麻を始めとして、ドラッグの悪い所について暇な時にずっと考えてみた。
一つだけ答えが出た。
毎日摂取すると楽しむことに慣れる。
つまり、ドラッグがない日常に物足りなさを感じる。
要は幸せに対し不感症になり易い。
その一点だ。
主観なので同意は求めない。
何をやっても自由。
大切なことは使用する頻度。
たまの楽しみ、程度にとどめておくこと。
それがベストだと思った。
反省は1ミリもしていない。
だが大切な気付きだった。
3月も終わる頃。
掃除の一環で草むしりをしていた。
桜の花が綺麗だ。
春の訪れ。
花は心を豊かにしてくれる。
ドラッグは幸せの前借り。
辛い日々は幸せの貯金。
そのように考えて日々を過ごしていた。


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