非常識人 第二十七話 ほりもの4
接し方が180度変わった。
後日聞いた話だ。
「丁寧過ぎて気味が悪かった」らしい。
そうなった事にも原因がある。
紹介してくれたドレッド君が嘘をついていたからだ。
某組織の専属の彫り師だととんでもない嘘を俺についていた。
しかも俺が昔ちょっとした事で三下と揉めた所だ。
その分最悪の事態を想定して接していた。
万が一喧嘩に発展した場合にこっちに非があってはいけない。
自衛本能だ。
嘘つきには報いがある。
ドレッド君はリンチにした挙句沖縄に飛ばした。殴り過ぎて拳が腫れた。
先生対客ではなく、共通の友達が多い人として距離感が近くなった。
当時してた事、遊んだ場所、小学校の時の思い出。
背中と胸、腹が埋まる頃にはすっかり仲良くなっていた。
「ケミカル辞めたら?」
週一の模様替え。
2日に一回の半身浴。
スタジオの至る所に転がる向精神薬。
ネタ切れの日は1日に氷結を十五缶。
友人かつ1人の女の子として心配になる。
「キャンディくんこそバカタバコ辞めたら?」
自分はいまだに当時のしがらみで様々なネタをばらまきまくっている癖に、ガンジャのことをバカタバコと呼ぶ。
「いや悪くないから」
「てか私いま彼氏いないんだけど」
「何の話?てか痛い」
腹と鳩尾の彫り物は想像以上に痛い。
その日は帰りに2グラムお土産で貰い帰宅した。


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