税金未納の中国人にカモられるだけ…日本の最強の医療制度を"格安"で開放する「経営・管理ビザ」の大罪
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■「中国人でも簡単に利用できるのです」 たとえば「移住コーディネーター」を名乗る中国人が配信するSNS上の動画では、こんなナレーションが流れている。 「日本は医療保障大国だ。国民健康保険という世界一の制度を、ノウハウを得ることで中国人でも簡単に利用できるのです」 その内容は驚くほど具体的だ。 「なんといっても、日本には経営・管理ビザがある。会社を設立すれば、このビザを取得して、日本の福祉制度を自由に享受できる。重い病気になっても医療費の減免措置が受けられるし、40歳を過ぎれば自動的に特定健診の通知も届く」 「予防接種や歯科検診、インフルエンザの予防策まで、行政から案内が来る。中国とは何もかもが違うんです」 そんなセリフを添えた動画が、中国のSNS上で日々拡散され、次々と視聴者を引き寄せている。しかも彼らは、制度の抜けどころについても周到に把握している。 ■税金未納のまま出国できてしまう現実 たとえば、2024年12月末に広東省へ帰国を予定している中国人がいるとしよう。移住初年度で収入が少なく、住民税非課税世帯に該当すれば、高額療養費制度の適用により、医療費の自己負担上限は月額3万5400円(70歳未満)にまで引き下げられる。 この状態で数カ月間日本に滞在し、先進的な医療サービスを受けたのち、何事もなかったかのように出国してしまえばいいのだ。 問題はその「後」である。 翌年になれば、前年の所得状況に基づき住民税が課されることになる。通常は、出国前に納税を一括で済ませるか、国内に「納税管理人」を選任し、代理人を通じて納税を行う必要がある。 だが、実際には、そうした手続きを律義に踏む者はごく少数にすぎない。 多くの場合、出国とともに音信不通となり、税金の徴収は事実上、不可能となるパターンがほとんどだ。 このように、制度の“抜け道”の起点となりかねないのが、ほかならぬ経営・管理ビザなのである。 ---------- 昭島 聡(あきしま・さとし) ルポライター 1969(昭和44)年生まれ。大学卒業後、地方の市役所に勤務。その後、世界を放浪し、中国人やイスラム教徒、ユダヤ人とも交流を深め、世界常識を身につける。日本に帰国後、日本に住む外国人などの実態を取材、レポートする。現在は中国人の生態や活動をウォッチングしている。 ----------
ルポライター 昭島 聡
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