アパラチア帰りの外道の先生生活日記   作:SCOPEWOLF

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どうもこんばんわ。
なんか最近ウェンディゴコロッサスに挑みに行くプレイヤーが多いなぁと思いつつ、それに便乗してちゃっかりファウンデーションのクエストも消化した今日このごろ。
いやぁ……あれはあれで地獄でしたね。
まさかフル耐久のライトマシンガンが耐久ミリになるとは……
弾はなんとか一万発以上確保してたのでなんとかなりましたが、壊れかけた時点でウルトラサイトテラーの剣を「抜剣!突撃ぃぃッ!!」してスポーン達に斬りかかってましたね。
あと、倒したあとに崩落するのは聞いてない(重量オーバーにより崩落に巻き込まれた)
そんなことはさておき、本編をどうぞ

追伸
サブタイトルつけるの忘れてましたわ……


四十八話:企みとラジオ

照りつける太陽の眩しいアビドスの空の下。

 

砂漠の中を二台の車両が一列になるように走行していた。

 

後方を走るのはドライブボット。

 

機械的にピッタリと先頭車両を追うように走行しているが、中に搭乗している者たち……〇〇先生とアビドス生の四人、便利屋の四人に負担がかからない運転をしていた。

 

そして、先頭車両だが……

 

「……お前もドライブボットの方に乗らなくてよかったのか?」

 

「うんにゃ〜。おじさん、ちょっと先生に聞きたいこともあったからさ〜」

 

運転席に座るセイジの横で、愛銃の点検をしながらのんびりとくつろいでいるホシノが搭乗していた。

 

彼が運転しているのは、つい最近アヤネとともに応急的だが修理をしたハンヴィー。

 

現在、彼等彼女等はブラックマーケットに向かっている。

 

本来であればセイジが放ったネズミの情報を待つのみだったのだが、ここでアビドス生たちが反発。

 

自分たちでも調査をすると譲らなかった為、先生二人も同伴の上で実地調査を行うことになった。

 

そんな訳で車での移動となったのだが……

 

その搭乗車両の振り分けで、どういうわけかホシノがセイジの運転するハンヴィーに乗ると言い出したのだ。

 

ハンヴィーにはいくらかブラックマーケットで使うらしいいくつかの機材等が載せられており、搭乗できるのは運転手のセイジを除けば一人。

 

本来であれば〇〇先生が乗るところだったが、ホシノの強い押しによって彼はドライブボットの方に搭乗している。

 

そして、そんなハンヴィーの社内だが……

 

とてもじゃないが良い空気であるとは言えなかった。

 

「それで?俺に聞きたいこととはなんだ?」

 

「ほら、先生さっきネズミさんをブラックマーケットに放ってたって言ってたでしょ?それ、いつから流してたのかな〜って」

 

唐突に鋭い目線でセイジを見やり、ホシノは手に持つ愛銃「Eye of Horus」のチャンバーを引いて薬室へと弾薬を装填した。

 

「そんなことか。まぁそうだな……」

 

セイジは少し考える素振りを見せ、そう経たずにすぐ口を開いた。

 

「元々、裏の組織については仕事柄警戒していたからな。キヴォトスに来てそう経たない内から探りは入れていた」

 

運転する手は相変わらず止めることなく、淡々とセイジはホシノの疑問に答えていた。

 

「特にカイザーコーポレーション……悪評高いのもそうだが、俺の経験則的にああいった企業は大抵ろくなもんじゃない」

 

「経験則……?先生、まるで実際にそういった事を見てきたかのように言うんだね〜?」

 

「まあな。……どっちの方がろくでなしかは知らんが、俺がいた場所にも裏であれこれやってやがった企業があった」

 

そう言って彼が思い浮かべたのは戦前アメリカの企業達。

 

どこぞの秘密結社の下で避難用シェルターという名の社会実験施設を作り、あげくその事実を認識したら自分たちだけ助かろうと秘密裏に資源を横領して専用シェルターを作ろうとしていた「Vault-Tec」

 

倫理観ガン無視のロボブレインとかいう頭のイカれた兵器を生み出し、軍事産業に片足をどっぷりつけていた「RobCo Industries」こと「ロブコ社」

 

彼自身は詳しく知らないものの、これまた倫理観がぶっ飛んだ研究を進めていた挙句、軍と結託して「コバルト計画」と呼ばれている新型兵器の開発計画を進めていた「ヌカ•コーラ社」

 

アパラチアの方だと「ホーンライト•インダストリアル」や「グラフトン鉄鋼」等々……

 

彼の知る限りでも軍や政府と結託……または、何かしらの形で利用していた企業は数知れない。

 

そういう事もあり、彼はこの世界の企業も実態が黒いものとして探りを入れていた。

 

まぁいろいろと利権やらなんやらで後ろ暗いものはあったが、その中でも突出して真っ黒だったのがカイザーコーポレーションだった。

 

「巧妙に隠してはいたが、今キヴォトス中で流れている非合法の兵器類は連中が裏で経営してる兵器工廠で製造されていた。一応証拠もつかんでるが、今検挙したところでうまいこと尻尾切りされて切り捨てられるだろうな」

 

「……やっぱり、そうだったんだ」

 

ホシノはセイジの語った内容に対し、天を仰ぐようにため息を吐いていた。

 

「なんとなくだけど……いろいろと怪しかったし、あそこがいろいろと暗躍してたならあのヘルメット団の子たちの兵器にも納得できるよ〜」

 

そう……今回のアビドスの件において、あまりにもカイザーは目立って干渉しているのだ。

 

まず彼女たちが借金をしている相手……

 

カイザーコーポレーションを親とした「カイザーグループ」の子会社、「カイザーローン」による弱みに付け込むような形での金貸しと暴利の貪り食い。

 

この時点で暴利以外は比較的合法の範疇での干渉だ。

 

次にアビドスの大部分の土地……

 

ここも借金のカタとしてなのか、現アビドス校舎周辺地域を除いてこれまたカイザーグループの子会社が所有している。

 

ホシノはこの時点では知らないが、土地の件に加えてセイジは他にもアビドスが知る由もない裏の干渉を探知している。

 

アビドス砂漠の一角に展開しているカイザー直轄の民間軍事会社「カイザーPMC」

 

色々と探りを入れた結果、どうやらうまいこと法の抜け穴をついてグレーも良いところな施設をそこに建造。

 

さらには、PMC関係の法律や条例による規制や制限を大きく超過した規模の戦力や兵器群をそこにうまいこと隠して所有していた。

 

こちらについては証拠の確保がうまくいっていないこともあって下手に追及もできず、ひとまずは密偵を追加で流して探りを入れている。

 

「……今のところはこっちも迂闊に手は出せん。あの手の奴らは殴り込めば万事解決とはいかない連中だからな」

 

「えぇ〜……そこは大人の力でなんとかならないの〜?」

 

「表面だけなら今からでも潰せるぞ?まぁ、根っこのほうが残ってしつこく付け回されたいなら話は別だが」

 

「……先生、カイザーをまるで雑草みたいに扱うんだね」

 

「当然だろう?子供を食い物にして養分ばかり奪い取るような連中はいいとこで雑草、もしくはそれ以下のクソ野郎だ」

 

その言葉にホシノは怪訝そうな顔をする。

 

目の前の大人もそのクソ野郎と同じ悪い大人のはずなのだが……

 

彼女がそう思っていると、おもむろに彼はカーラジオを点けてダイヤルを片手間に操作し、何かの周波数に合わせていた。

 

 

 

『―――〈ビガッ〉……はぁ〜い!

ラジオの前のお嬢ちゃんたち、聞こえてるぅ〜?

ローズおねぇさんのレイダーラジオの時間だよぉ〜!』

 

『今日もお送りするのは、キヴォトスで一番イカしてるMs.ナニー「ローズ Mk.Ⅱ」とぉ〜?』

 

『ミンナ ノ アイドル 「DJ.プロト」ガ オオクリ スルヨ! 』

 

 

 

「……先生、なにこれ?」

 

「俺の昔いたところから持ってきたおしゃべりロボットのラジオだ。どうにも移動中はあっちの雰囲気のラジオじゃないと落ち着かなくてな」

 

ラジオから聞こえてきたけたたましい爆音……そして二つの機械音声に対し、ホシノはなんとも微妙そうな顔をして彼の方を見た。

 

 

 

『このチャンネルは、いつの間にか連邦生徒会とかいう組織の大将になってたセイジ坊やの提供でお送りしてるよぉ〜!

このラジオを聞いてる嬢ちゃんたちは気をつけな!

あの坊や、敵と判断したら首を噛みちぎろうとしてくる狂犬だからぁ!』

 

 

 

――ブチリッ

 

ホシノの耳に何かがちぎれたかのような幻聴が聞こえた。

 

「せ、先生?」

 

「……どうした、小鳥遊?声が震えてるぞ?」

 

表面上はいつも通りのセイジ。

 

だが、ホシノは感じていた。

 

彼から漂う、あまりにも悍ましくも恐ろしいその気配を……

 

(……いやいや、すっごいキレてるじゃん……そりゃ私だって声が震えるよ)

 

それなりの実力があるために、自分の強さには自信があるホシノ。

 

そのホシノをして恐れおののいてしまうほどに、彼の静かな怒気はすさまじいものであった。

 

 

『……おっと、アイツを坊や呼びしたのを知られたらスクラップにされるかも。

お嬢ちゃんたち、絶対にアイツに言うんじゃないよ!』

 

 

「……ッスー………ふぅ……すまん、少し取り乱した」

 

「あ、あはは……だいじょぶだって」

 

ホシノは気さくにセイジへと言葉を返すが、内心ガタガタと冷や汗を流しながら震えていた。

 

今まで感じたこともないその濃密な怒気の混じった殺気。

 

自身に向けられたものではないとはいえ、これほどのものを間近に受けようものなら常人だと全身から汁を垂れ流しながら気絶。

 

ホシノみたいな実力者であろうとも冷や汗と震えは止まらなくなるだろう。

 

 

『さ〜あ、そんなことはさておいて……

早速このコーナーから行こうじゃないか!

プロト、アレを流しな!』

 

『リョウカイ シタゼ ローズ!』

 

 

ローズと呼ばれた女性の声の合図とともに、ドラムロールが流れて何かのコーナーが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日、ヘッドホンを付けて無線ラジオの機械をイジるホシノの姿が確認されたのはまた別の話。




いかがでしたか?
はい、まさかのローズさん(複製)もキヴォトスに来ております。
彼女に関する独自の設定も色々とありますが……それはまたどこかで。
というわけで、また次の話をお楽しみに。
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