水着セイアを三十連で引いてしまったラッキーマンならぬラッキーウルフです。
青輝石もまだ10連十回分ぐらいは確保してますし、だいぶ温存できていて満足ですわ。
ところで、何故かブルアカのガチャでは狐と悪魔を良く神引きするような気がするのですが……。
何かしら妙な加護でもかかってるんですかね?
それはそうと、本編をどうぞ
アビドス高校は校舎の一室。
縛られた四人の生徒……無力化された便利屋68を囲むように廃校対策委員会と先生達は席に着いていた。
リーダー兼社長である陸八魔アルの正面には、委員長である小鳥遊ホシノと掃除屋ことセイジ先生。
〇〇先生も他の対策委員達も、この2人が放つ異様な圧力のようなものを感じて口を挟む余地もない。
「……んじゃ、早速吐いてもらおっか。誰に依頼されて、どうして襲撃したのか。」
単刀直入。
ホシノは早速アルへと質問を投げかけた。
いや、これは質問というよりも脅しによる尋問と言うべきか。
だが、彼女から放たれるその圧力にも怯むことなく、アルは真っ向からホシノの目を見据える。
「断るわ。」
「……へぇ?」
ハッキリとした口調で反抗の意思を見せるアルに対し、ホシノは目を細めた。
「君、自分が今どういう状況なのか……それが分かって言ってるのかな?」
「もちろんよ。」
(うぅ……つい言い切っちゃったけど、この人ヒナと同じくらいの威圧感が……!?)
……もっとも、気丈に振る舞う一方で内心はこの通りなのだが。
「うーん、困ったね〜。困った困った……」
ホシノはそんなアルの態度を見て、席から立ち上がるとアルのすぐ目の前へと歩み寄った。
「……えい!」ゴスッ
「あッ……!?ぐうッ……」
アルへと近寄ったホシノはおもむろに拳を引き抜いてアルの顔に叩きつけた。
突然殴られたアルは体勢を崩し、勢いよく後ろへと倒れた。
「あんまりおじさんを舐めちゃいけないな〜?」
「もう一度聞くよ?誰に依頼されて、なんで襲撃したの?」
胸ぐらを掴んで無理やり立ち上がらせ、握られた拳を見せつけながら再び尋問……いや、もうここまでくれば拷問だろうか?
とにかく再びアルへと問いただした。
「ぐ……な、何度でも言うわ、お断りよ!」
「あっそ。」
――ゴンッ、ゴスッ、メキャッ
「あッ、がァッ、あぐッ!?」
次々とアルへと振るわれる暴力。
それでも尚、アルはなにも吐こうとしない。
ホシノはより一層力を込め、その反抗的な顔に拳を……
「そこまでだ、小鳥遊。」
振り下ろそうとしたところで、その腕が掴まれた。
ホシノの暴力を止めた人物、それは意外にもセイジだった。
「……どうして止めるのかな〜、先生?」
「コイツは痛みつけたところで何も吐きはせん。無理やりな方法だとむしろ反抗する奴だ。」
それに、とセイジは続ける
「……お前の後輩たちはそんな姿を見てどう思う?もう少し考えることだな。」
「………。」
ホシノはちらりと自分の後輩たちを見やる。
皆、怯えていた。
もちろんそれは、自身が行った行為になのだろう。
それに気がついたホシノはバツが悪そうにアルから手を離し、その場から下がった。
急に手を離され、その場に倒れそうになったアル。
だがそこでセイジが身体を掴むように支え、便利屋達の元へと静かに戻した。
「小鳥遊、ここは俺に任せてもらおうか。」
「……これはアビドスの問題だよ。先生は……」
「先生だからこそ、俺に任せてもらおう。」
セイジはホシノの目を覗き込むように視線を合わせ、自身に任せるように促した。
「俺は連邦生徒会の顧問ではあるが、それと同時にシャーレの副顧問だ。」
「……それがなんなのさ。」
「シャーレの活動方針とその権限は覚えているだろう?」
ホシノは少し考え、ある答えにたどり着いた。
「……キヴォトスで発生した事件、または事故への介入。」
「そうだ。」
一つ呼吸を置き、便利屋たちの方に目をやりながらセイジは答えていく。
「今回の件は支援中のアビドスと雇われの生徒たちとの武力衝突という事件。支援の最中で起きた以上、どのみち多少なりとも俺たち先生は関わらざるを得ないというわけだ。」
「……うへぇ、色々と面倒だなぁ。」
「まぁそう言うな。少なくとも、これに関してはわざわざ手を下して無理やり吐かせる必要もない。」
「ふーん……じゃあ、先生ならもっと簡単に吐かせられるの?」
「それを今から実演してやる。一つの教訓だと思うことだな。」
「……わかったよ。んじゃ、後はよろしく〜。」
ホシノは諦めたように席へと戻り、だらんと力を抜いて着席した。
「……さて、ここからは俺が相手になろう。」
「ふ、ふふ……。いくら貴方に代わったところで、私は何も吐くつもりはないわよ。」
強がって見せているが、アルのその表情には怯えが混じっている。
まぁ、何発も無抵抗の状態で殴られたのだ。
多少こらえるところはあるのだろう。
「そう警戒するな。俺からはまず、お前たちに提案をさせてもらおう。」
「提案……?」
訝しげな目をするアルに対し、セイジはどこからか取り出した一枚の紙を差し出す。
「これは……契約書?」
アルは手枷をつけた状態ながらも丁寧にその紙を受け取り、その紙……契約書に書かれた内容を読みだす。
「………………ッ!?これ、まさか……!?」
「そうだな……これはまぁ俺からの最大の譲歩と言ってもいい。」
ワナワナと震えるアルをよそに、セイジは飄々とそんな事を言ってのける。
「こんな……こんなの!飲めるわけが……!!」
「飲めないなら、お前たちの行き先は永久に出られない豚箱になるぞ?」
セイジのその言葉にアルは少し怯んだ。
「陸八魔……お前が何に憧れてどう生きたいのかは知っている。だが、ここでぶち込まれればもう二度とその夢は追えなくなる。」
「で、でも……」
「でももヘチマもあるわけないだろうが。」
セイジはアルの両肩を掴み、未だに動揺と困惑から覚めないその瞳に目を合わせた。
「それに、お前の部下も巻き添えで牢に入ることになる。」
「……ッ!!」
その言葉にアルはハッとし、後ろの社員達へと視線を向ける。
皆、アルに対してその提案を受けてはいけないと言わんばかりの視線を向けている。
「本当に、それで良いのか?」
「あっ……あっ……」
「お前にとって大事な仲間なんだろう?そのプライドは、仲間の人生を……未来を潰してでも守るべきものなのか?」
「そっ……そんなわけは……「騙されないで、アルちゃん!!」……ムツキ?」
いつの間にか外れていたらしい猿轡を首を振ってはたき落とし、ムツキはセイジを睨みながらそう声を張り上げた。
「何を書いてるのかは知らないけど、そんな奴の提案に乗っちゃダメだよ!!絶対に裏がある!!」
「で、でも……」
「アルちゃんといっしょなら、矯正局だろうがなんだろうが入ってもいい!!」
そのムツキの言葉に未だ身動きが取れない二人も同調するように頷く。
「アルちゃんはアルちゃんがやりたいようにやって!!私たちはそんなアルちゃんだからついていくの!!」
「んんんんッ!!んんんんんんんんん!!」
――コクコク
便利屋の社員たちは必死に、そんな提案に従う必要なんて無いのだと訴えかける。
「みんな………」
アルはそんな社員たちの姿を見て涙を流した。
この子達は……どこまでも自分のためを思ってくれているのだと。
だからこそ……もう、彼女に迷いはなかった。
「……ペンはあるかしら?」
「アルちゃん!?」
「……賢明な判断だ。とりあえず、その手枷を外してやろう。」
カチャリと手枷の鍵が外され、アルはその自由になった手で契約書へと向き直る。
「アルちゃん、なんで!!」
「……大丈夫よ、ムツキ。」
ムツキのその叫びに、アルは極めて落ち着いた声で答えた。
「一つ、いいかしら?」
「なんだ?」
アルはセイジからペンを受け取る瞬間、セイジへと声をかけた。
「……契約を結べば、うちの社員たちの安全は保証してくれるのよね?」
「もちろんだとも。不安なら、こちらからも何か保証をつけてやろうか?」
「いいわ。それが聞けただけで充分よ。」
その一言を聞き、アルは迷わずに契約書へと自分のサインを書いた。
いかがでしたか?
今回の話は少々解釈違いなどを起こしかねないとは思いますが……
色々とまぁ考えがあってのことなので、そこは許していただければ幸いです。
それでは、また次の話をお楽しみに。