アパラチア帰りの外道の先生生活日記   作:SCOPEWOLF

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こんばんわ。
雪のせいで休みが増えてしまった今日このごろです。
おのれ……許さん……!!
殺してやるぞ陸八魔アル(濡れ衣)
そんなことはさておいて、本編をどうぞ。


十二話:アビドス高校②

〇〇が出張に出て2日経った頃。

 

俺はアビドスに向けて支援物資を輸送する為の準備に追われていた。

 

今のところ護衛からも連絡は来てはいないが、アビドスの生徒が〇〇に持たせた受領書にサインを書いたのを確認次第すぐに輸送を開始できるように万全を期して積荷のチェックやシステムの最終調整を行っている。

 

今回、アビドスへの支援はかなり手厚く行われる。

 

まず潤沢な弾薬等の物資もそうだが、現在アビドス自治区にて活動が確認されている「カタカタヘルメット団」なるキヴォトス中に存在する不良生徒の組織「ヘルメット団」の一派の取り締まり、そして現在アビドス高校が抱えている負債の返済活動への支援がこれに入る。

 

アビドス自治区……いや、アビドス高等学校はかなり前から発生し続けている砂嵐によって荒廃し、その対策をするための資金を闇銀行から調達していたらしい。

 

この情報を仕入れてきた協力者によると、かなり法外な利息やらなんやらをかけられ、担保として土地を大部分持っていかれるほどに逼迫した状況ということが分かっている。

 

流石にこのままでは不味いため、俺自身もシャーレ側として出向いて環境の改善……並びにアビドス高校の戦力を一定の水準まで引き上げる必要があると判断した。

 

同時に半分私情も入るが……借金についても何とかして改善し、正常な学園生活を送れるようにする予定である。

 

この一連の活動は俺が引き受けた依頼上での業務にも関わる案件であるため、失敗するわけにはいかない。

 

そのためにも、わざわざ早瀬に連絡を取って紹介してもらったエンジニア部という部活の生徒たちに協力をあおぎ、現在目の前に並ぶ六つの無人機体と……それとよく似たデザインながらも人が乗ることを想定して設計されたこの機体達を無事に届ける必要がある。

 

そうして整備や装備の点検を済ませること数時間……唐突にPip-Boyから着信を知らせる音が鳴る。

 

すぐにPip-Boyを操作して確認すると、護衛からの指定された信号が発信されていた。

 

その信号が意味するのは―――

 

「全機、発進準備。目標はアビドス高等学校」

 

「護衛ドローンは各輸送機体周辺に展開し、随伴して行動だ」

 

――アビドス高等学校の受領書署名を確認。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その数時間前……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「"あ゛、あ゛づい゛……"」

 

『目標地点まであと15kmです。』

 

『センセイ、アト モウスコシ デス。水分を補給 シテ コラ エテ クダサイ。』

 

「"ゴキュッゴキュッ……ぷはぁ!!動いてないのに、こんなに暑いなんて……"」

 

『マイスターは砂漠を舐めるなと仰られていました。我々も、あらかじめ防塵処理をされていなければ使い物にならなかったでしょう。』

 

『ソウ ナレバ、ワレワレ ハ タダノ ブリキ ノ オキモノ デスネ。ハ ハ ハ』

 

『縁起でもないことを言わないでください!!』

 

「"ははは……君たちはすごく元気だね…。"」

 

砂漠を走るジープのような乗り物。

 

一人の男性と二体の異なるタイプのロボットが乗るそれは、砂煙を後ろに撒きながらも軽快に目標の場所まで走行していた。

 

「"それにしても……見た目の割にすごく流暢に喋れるんだね。"」

 

『当然です!!私達ハンディタイプは偉大なるゼネラル・アトミックス社の傑作ロボットなのですから!!』

 

男性こと〇〇先生と話しているのは護衛としてカスタマイズされたMr.ハンディの「コルト」

 

アメリカの企業ゼネラル・アトミックス・インターナショナル社が製造していたロボットであり、セイジがクラフトチェンバーと呼ばれる連邦生徒会長が残した謎の装置を使用した際に生成されたパーツを用いてキヴォトス仕様で組み上げた機体だ。

 

『それに比べて……貴方はまともに喋れる程の言語インターフェイスを載せてもらえなかったのですね。』

 

『ハ ハ ハ。ワタシ タチ プロテクトロン ハ ショクム ト ホウシ ニ ツトメ マス。』

 

もう一体のロボットはこのジープのようなものを運転……というよりは制御を行っている愛すべきポンコツロボットのプロテクトロン「ドライブボット」

 

こちらもアメリカの企業ロブコ・インダストリー社が製造していた機体であり、こちらはセイジが保有していたスクラップ品のいくつかを解析&リバースエンジニアリングして多少改善を施したうえで量産し、そのうち一体を乗り物の制御端末として不良から押収したジープに組み込んだ物だ。

 

因みに、これらの機体の製造はセイジが副業として起業した会社「リコンストラクション・ウェイストランド」にて作られていることになっているのは、また別のお話。

 

話を戻して、先生はそんな二体の護衛と共にジープの積載スペースいっぱいに詰め込まれた弾薬類と共にアビドス高等学校を目指していた。

 

が、慣れない環境をノンストップ(ドライブボットが止まってくれなかった)でまる二日も移動していたこともあってか、先生はかなり参った状態になっていた。

 

オマケに、持ってきていた飲水は殆ど塩分を含まないただの飲料水であり、水分はまだしも塩分については足りない状態になっていた。

 

『軽度の脱水症状を確認。やはり、もう少し物資をご用意するべきでした。』

 

「"えっと……ドライブボット君に……途中のコンビニとかで……止まって……もらうのは……?"」

 

『無理です。プロテクトロンの知能ではあらかじめ設定された仕事以外の配慮はできませんから。その証拠に、先生の排泄やお身体の清掃はこの車内で済ませられるように設計されております。』

 

「"……そう、だったね…。"」

 

先生は遠い目になった。

 

具体的に何があったのかはここでは語られないが、あえて言うのであれば先生は二度とこの車で長距離移動をしないと心に決めた。

 

それはさておき、そうして移動していると突然車が減速し始めた。

 

『ホウコク。ゼンポウ ニ セイト ヲ カクニン。スキャナー ニ ヨレバ アビドス高等学校 ノ セイト ト オモワレ マス。』

 

「"へ…?"」

 

『シチュエーションプロトコル発動。セイト ニ セッショク ヲ ハカリ マス。』

 

ドライブボットはそう告げると、自転車に乗ったその生徒らしい少女を少し追い抜いたところで止まった。

 

『ソコノ セイト サン。チョット ヨロシイ デスカ?』

 

「……ん、何?この辺では見かけないロボット?」

 

『アナタ ハ アビドス高等学校 ノ セイト デスカ?』

 

「ん、あってる。貴方は……何?」

 

『ワタシ ハ ドライブボット ト モウシ マス。ゲンザイ アビドス高等学校 ニ 連邦生徒会 ノ ヨウジン ヲ ソウゲイ シテ イマス。』

 

「ん、お客さん?」

 

話しかけられた少女は自転車を止めてドライブボットの呼びかけに応じ、車内でへばっていた先生に目をやった。

 

「えっと……大丈夫?」

 

「"あ、アハハ……だ、大丈夫だよ。"」

 

『強がってご無理はなさらないでください。申し訳ございませんが、何か塩分を補給できる飲食物をお持ちではありませんか?』

 

「ん、ちょっと待って……これで良い?」

 

『こちらは……スポーツドリンクですね?ありがとうございます。』

 

コルトは少女から飲み物が入ったボトルを受け取るとスキャンを行い、スポーツドリンクと認識するとすぐに先生へと備え付けのコップに注いで渡した。

 

「"あ、ありがとう…。ゴクッゴクッ……だいぶ楽になった気がするよ。"」

 

『先生はそのまま安静になさってください。』

 

容態がある程度落ち着いたらしい先生は、軽く倒されたシートに楽な姿勢で寝かされた。

 

『セイト ニ テイアン。ガッコウ マデ ゴイッショ シマセンカ?』

 

「ん、ちょうどいい。私が先行するから付いてきて。」

 

『セイト カラノ テイアン ヲ ジュダク。当車 ハ セイト ニ 追従 シマス。』

 

「ん。よろしくね。」

 

ドライブボットの提案を快く受諾してくれた少女が少しゆっくりめに走ってくれていたからか、アビドス高校に到着する頃には先生はある程度容態は安定したのであった。




いかがでしたか?
えっ?〇〇先生がどんな目に遭ったか知りたいって?
少なくとも、私にはそこを表現する技量はないんでセルフでお願いします。
というわけで、次の話をお楽しみに
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