フランス・パリのルーブル美術館で10月19日に起きた強盗事件に関連した、新たな映像が公開された。
映像は、ルーブル館内からスマートフォンで撮影されたとみられ、2人の容疑者がトラックに取り付けられたリフト(運搬用クレーン)に乗り、ゆっくりとバルコニーから地上へ降りていく姿が映っている。
2人はバルコニーから、美しい装飾が施された「アポロン・ギャラリー」に侵入し、王冠や宝石を奪った後に逃走したとされる。
映像では、1人が蛍光色の安全ベストを、もう1人がバイク用のヘルメットを着用している。
フェンスがあるため、地上に降りた瞬間は映っていないが、容疑者2人はその後電動スクーターで現場を離れたと報じられている。映像には、美術館警備員の苛立つような声も録音されている。
事件では強盗4人組が推定1億200万ドル(約150億円)相当の王冠や宝石8点を盗み出して逃走した。事件から4日たった現在も、容疑者の行方はわかっていない。
ヨーロッパの宝飾店「77 Diamonds」マネージングディレクターのトビアス・コーミンド氏は「宝石が回収されて再び人々の前に姿を見せる可能性は極めて低い。バラバラにして売却された場合は、事実上、歴史から消え去ることになるだろう」と、AP通信に語った。
映像はルーブル美術館の深刻なセキュリティの欠陥を浮き彫りにしている。同美術館では2024年に、観光客で常に混雑する展示室にある「モナリザ」に、環境活動家がスープを投げつける事件も発生している。
ルーブル美術館のロランス・デ・カル館長は事件後、同館の警備と監視体制に「弱点」があることを認めた。
デ・カル館長によると、動画に映っているバルコニーには外部の監視カメラが設置されていなかったという。
デ・カル氏はフランス議会で、監視体制の刷新と美術館内に警察署を設置することを求めた。また、事件後に辞任を申し出たが、マクロン大統領が慰留した。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。