この記事では、「9で割る計算」を暗算で解く方法を紹介します。
一見すると難しそうなわり算も、工夫を覚えてしまえば驚くほど簡単に解けるようになります。
手順に慣れると、筆算を使わずに暗算で答えを出すことも可能です。ぜひ繰り返し練習してみましょう。
問題
次の計算をしなさい(商は整数で求め、あまりも出すこと)。
213÷9
一見複雑に見えますが、落ち着いて手順通りに計算を進めてみましょう。
解説
今回の問題の答えは「23あまり6」です。
ここでは、インド式の計算手法を使って暗算で解く方法を解説します。
まず、割られる数(213)の各位を左から順に一つずつ足していきます。
(左から1桁) 2
(左から2桁) 2+1=3
(左から3桁) 2+1+3=6
最後の数があまりを表します。
したがって、答えは「23あまり6」です。
このように、足し算だけで商とあまりを求めることができます。
(補足)和が9以上になる場合
次に、各位の和が9以上になる場合の計算方法を見てみましょう。
以下の問題に挑戦してみてください。
(例題)
次の計算をしなさい(商は整数で求め、あまりも出すこと)。
658÷9
同じように、左から順に各桁を足していきます。
(左から1桁) 6
(左から2桁) 6+5=11
(左から3桁) 6+5+8=19
このとき、和が9以上になるので、少し工夫が必要です。
まず、最後の数(19)を9で割ります。
19÷9=2あまり1
ここで、商(2)は一つ前の桁(左から2桁の合計)に足し、あまり(1)が最終的なあまりになります。
(左から2桁の合計) 11+2=13
さらに、この結果も一つ前の桁に反映させます。
(左から1桁の合計) 6+1=7
このように繰り返し処理することで、最終的な答えが導かれます。
よって、答えは「73あまり1」となります。
まとめ
「9で割る計算」は、筆算を使わなくても暗算で解ける方法があります。
特に、各位の和を利用する手法は慣れてしまえば非常にスピーディーです。
桁の和が9以上になる場合でも、今回の方法を覚えておけば落ち着いて計算することができます。
ぜひ繰り返し練習して、暗算力を鍛えてみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
スピード勝負!10秒以内に解きたい問題まとめ