『約3.8万人から集めた出資金2000億円超』は「もうほぼない」『みんなで大家さん』元関係者が「自転車操業」の実態を明かす 出資者は「半分でもいいから返してほしい」
■出資金1561億円は「土地購入資金に」も不動産関係者「高く見積もって約125億」
関西テレビの問い合わせに対し、「みんなで大家さん」グループはメールで回答しました。 【「みんなで大家さん」グループのメールより】「山林であったところを造成しているわけですから更地であるというのは造成工事が進んでいる証左。造成工事完了の後、建築工事へと進んでまいります」 また、集めた出資金については「シリーズ成田に集まった出資金1561億円は全て土地の購入資金に当てられています」と説明しました。 しかし、地元の不動産関係者によると、ゲートウェイ成田の全体の土地の価格は、高く見積もってもおよそ125億円ということです。 1560億円もの出資金が全て土地購入に消えるはずがないと追及すると、「開発用地としての評価が加わっているため妥当」との回答が。
■元関係者2人に接触すると衝撃的な内情が明かされた
取材班がグループの元関係者2人に接触すると、衝撃的な内情が明かされました。 【「みんなで大家さん」元関係者】「成田に関しては何十年前から10年以上前から言ってるんですよ。あの人(グループ代表のこと)。『成田に町を作る』みたいな。 やる気はあると思いますけど、ずさんな計画で走り始めて、1、2年ですぐ頓挫してしまって、自転車操業になってしまったんじゃないのかなというのが正直な感想ですね」 「みんなで大家さん」グループの代表の「夢のプロジェクト」として走り出した「ゲートウェイ成田」ですが、元関係者によれば、グループにいるのは50人程度の社員で、実現性は最初からほとんどなかったといいます。 【「みんなで大家さん」元関係者】「『このままだと温泉とか建てられませんよ』と、異を唱えた人間は排除されていますから。予測できた人間を排除してしまうので。プロとかいろいろと協力体制を取っていればこんなことになっていないと思います」
■出資金は「もうほぼない…いろんなものに全部使っています」
さらに、分配金が遅れている真の理由について、元関係者は驚くべき内情を語りました。 構図はこうです。実はファンドが購入した土地の代金の支払い先は、「ゲートウェイ成田」の開発を担うグループ会社。 つまり出資金は一度グループ会社に入ったことになります。 分配金は、このグループ会社である開発業者に土地を貸した賃料が原資と説明していましたが、この構図により出資金が原資になっていた疑いがあるというのです。 【「みんなで大家さん」元関係者】「だから、何一つ収益が上がっていなくても、グループ内で収益を立ててぐるっと回したことによって、分配金が出されている」 (Q:建付け上は賃料から払っていることになる?) 【「みんなで大家さん」元関係者】「そうですね。でも、この中でただ回っただけです」 (Q:集めた出資金は今どうなってるんですか?) 【「みんなで大家さん」元関係者】「本当のこと言っちゃっていいですか?もうほぼないです。いろんなものに全部使ってます」