「次、落とすのはこのドクソ野郎」「売国奴宣言ですね」 一部宮城県議がSNSで誹謗中傷被害<宮城県知事選挙>
宮城県知事選で、一部の県議が交流サイト(SNS)の選挙に関する投稿を巡って誹謗(ひぼう)中傷を受けている。デマや事実無根の情報が飛び交うネット空間の言論に対し、県議らは「野放しは許されない」「デマがはびこれば、有権者が混乱する」と警鐘を鳴らす。 ■現職関連の投稿に多くの返信 6選を目指す無所属現職の村井嘉浩氏(65)に関連する投稿をした県議に対し、事実に基づかない批判や脅しとも取れる内容の返信が多く寄せられている。県議会の最大会派「自民党・県民会議」の村上智行氏はSNSで村井氏への投票を呼びかけた際、約150件のコメントが来た。大半が見知らぬアカウントで「売国奴宣言ですね。いい度胸です」「次、落とすのはこのドクソ野郎」などと卑劣な表現を浴びせられた。 自民県連の広報本部長を務める村上氏は「国政を含めてさまざまな選挙に関わってきたが、ネットで誹謗中傷を受けるのは初めて」と説明。「民主主義への冒涜(ぼうとく)だ」と怒りをにじませ、「返り血を浴びても言うべきことは言っていく」と語気を強める。 村井氏は9月の県議会本会議で、土葬可能な墓地整備検討の白紙撤回を表明。仙台市太白区の秋保地区で持ち上がっている大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画にも反対を明言している。 公明党県議団の遠藤伸幸氏は「土葬墓地建設を宣言」「知事はメガソーラー推進」といったネットに流布する情報の真偽を県に確認した上で、正確な情報をX(旧ツイッター)に投稿。メガソーラーへの反対を表明した村井氏の動画をアップ後、「次の選挙見てろ」「死体遺棄推進派」などのコメントが付いたという。「攻撃を受けるが、デマには一つずつ対処する」と毅然(きぜん)とした対応を続けている。 ■現職と是々非々の議員も危機感 県議会で村井氏と是々非々で臨む議員も危機感を強めている。立憲民主党系の第2会派「みやぎ県民の声」の平岡静香氏はXで「作為的にデマを流布し、県民の不安をあおる勢力に対して強く抗議する」と投稿すると、「村井さんを擁護した議員はみんな、あとで後悔するよ」と恐怖を抱くような返信が届いた。 「次の県議選で攻撃材料にされるだろうし、失うものの方が大きい」。平岡氏は不安視するが、「誤った情報で県政がゆがめられてはいけない」と強調する。 https://kahoku.news/tag/%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E7%9C%8C%E7%9F%A5%E4%BA%8B%E9%81%B8 https://kahoku.news/members/miyagi-pge2025/index.html
河北新報