透き通った世界観にElinの民をひとつまみ   作:無名さん

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わーい、全員集合だ(白目)

私が選択肢を提示してからいちはやく反応したのはミネだった。

 

「行かないという選択肢はありえません。今もベアトリーチェという大人がアリウスを支配し、アツコさんが生贄にされてしまう危険性がある以上、これを見逃すような事は出来ません。そんな事をしてしまえば救護騎士団の存在意義を失ってしまいます」

 

「私も同意見です。正義実現委員会として、今は繋がりが無くなったと言えど分校であるアリウスの惨状を無視して良いものではないでしょう」

 

「シスターフッドとしても賛成です。ですが――」

 

ミネ達に行かないという選択肢は無いらしい。私もその選択肢を選ぶ事は無いだろうと予想していたので驚きはない。後はミカの罪状の公表をするかどうかなのだが、彼女達はそこでどうしても議論が止まってしまうようだ。

 

ここでもう一度整理すると、現状ではミカの犯行、アリウスの計画、セイアの療養事情、これらの事柄は全て一般生徒には知らされていない。ミカの罪状を公表すればこれらを全て明るみにする必要がある。そうすればアリウスはトリニティから敵視され、アリウスと繋がりセイアとナギサに危害を加えようとしたミカもまた、トリニティから白い目で見られる事になるだろう。

 

――公表する意味ある?無駄に混乱招くだけだと思うぞ本当に。

まぁ正義実現委員会なんて名前の組織を作るくらいなのだし、その辺りの正義感が相当に強いのだろうが、目を瞑れる範疇では?と思ってしまう。だって既に私がその計画の殆どをご破算にしてしまっている。セイアに関してもアズサが命令に背いている。凄く良い様に表現すれば、アリウスであるアズサはティーパーティーであるセイアを救った。とも言えるのだ。今回の事を公表すれば、その恩を仇で返す形になるかもしれない。

 

「と、私は思うわけだが如何だろうか」

 

「物は言いようだという事がよく分かりますね……」

 

屁理屈、詭弁、なんとでも言うがいい。何事も白か黒かだけで判断出来る程世の中は単純ではない。学生ながらに政治をやっている彼女達であれば少しは理解出来る事のはずだ。

 

「これどうしたらいいかな……。変な事教えないでと諫めるべきなのかこれも社会勉強と割り切るべきなのか……」

 

先生は私の意図を完全に理解しているようで頭を抱えている。健全な学生生活を送ってもらいたいと考える先生からすれば私の提案に思うところはあるかもしれない。しかし、ここで隠蔽すればアリウスとミカを守る事が出来ると考えれば、正しい行いである公表という手段も先生は取りづらいだろう。どうだ、口出し出来るか――!?

 

「もう!分かっててやってるのが余計にタチが悪いよ!」

 

生徒を守るのが第一優先である先生の考える事を予測できないはずがない。これでミカやアリウスに反省の意思が全く見られなければ、先生も公表する事を選ぶかもしれない。しかしアリウスはベアトリーチェの支配を受けており、ミカの方も既に反省している。当事者同士の和解も終えている。先生としてはとっくに赦しているはずだ。これ以上の追い打ちも必要無いと考えているだろう。

 

「ふふっ」

 

「ハスミ副委員長?どうされました?」

 

「いえ、先生があのような取り乱し方を見るのは初めてだったので、つい」

 

「そういえばハスミさんは先生と面識がありましたね」

 

「はい。――私は今回は公表しないという事で良いと思います」

 

そうしてハスミは自分の意見を決めたらしい。――先生の姿がそんなに面白かったか?

 

「理由を聞かせて頂いても?」

 

「ゲヘナの方は――まぁともかくとして、先生も既にミカ様の件は解決していると判断しているご様子。であれば、その判断を信じようかと」

 

ともかくと言われた私はさておき、先生の判断を信じるというのがハスミの意見のようだ。ナギサも似たような判断を下していた事を思い出す。先生がハスミと面識があって助かったな。私だけだと確実にここまで円滑に進まなかった。ゲヘナとかいうデバフのせいで。

 

「そう、ですね。そもそもこの方もトリニティに被害が及ばない様に尽力してくださっていました。だというのに、私達がその被害を大きくしてしまっては本末転倒です」

 

ミネもまたハスミと同様に私達を信じ、意見を決めたようだ。

 

「お二人がそう決めたのでしたら、私も。――第一回公会議の時のような惨劇を二度も生まない為にも、ここで負の連鎖を断ち切る必要があると思います」

 

サクラコはユスティナ聖徒会の後身たるシスターフッドだけあり、今回の事を公表するとアリウスに向く被害や悪感情を考えると、ミカの件は公表しない方が良いと判断したようだ。アリウスの生徒達は彼女達が揃って同じ判断を下したのが意外だったのか少し驚いた顔をしている。あるいは情けをかけられたと感じたりするかもしれないが、今はこの光景を見せられただけでも満足としよう。

 

「ありがとう三人共。もしミカがまたやらかした時は私達が責任を取るから。――ね?」

 

「え?私も?」

 

巻き込まないで欲しいんだが?

 

「こうなるように仕向けたのは君でしょ!?一緒に責任を持ってもらうからね」

 

なんてことを――!どうやら私にやられっぱなしという訳ではないようだ。やるじゃないか先生。

 

「みなさん、ありがとうございます」

 

話が一段落ついた事でナギサが声を掛けてくる。

 

「ミカさんについてですが、無罪放免というのも問題だと思いますので、何か良い名目を用意したうえで暫くの間奉仕活動に従事させようと考えております。――いかがでしょう?」

 

ナギサは公表しない代わりの案として奉仕活動をさせるつもりでいるようだ。私としても適当なカバーストーリーを用意しておくのが良いと思う。マコトもそれで有耶無耶にしているしな。他の者達も異論は無いようで了承していた。ミカには草むしりでもやらせておけばいいだろう。ティーパーティーのトップがせこせこと草をむしる光景も中々面白そうだしな。

 

「そして、シスターフッドと救護騎士団のトップであるお二人にお願いしたい事があります」

 

「なんでしょう?」

 

「今後似たような事が起こらないとも限りません。シスターフッドと救護騎士団が政治に関わらない事は承知の上ですが、私達ティーパーティーの補助をお願いしたいのです」

 

補助とは言ったが実際に業務を行うわけではなく、役割としては監視に近いらしい。ティーパーティーに問題があったのは事実であり、私達の介入が無ければトリニティに甚大な被害が齎されていた可能性がある。なので再発防止の為の処置として、他の組織からの監視の目を付けておく必要があると考えたらしい。そしてシスターフッドと救護騎士団はその理念から平等に裁定出来るだろうと。正義実現委員会に関しては治安維持の活動があるので今まで通りそちらに専念してもらうようだ。

 

「そういう事でしたらシスターフッドとしても問題ないでしょう。承りました」

 

「私も問題ありません」

 

大体この場で決めるべき事は済んだか。ミカのカバーストーリーなどはアリウスを終わらせてから考えるでも遅くは無いし、何よりそこまでベアトリーチェに時間を与えたくもない。

 

「ではアリウスに対する名目は救援要請を受けたという事にして、シャーレの先生を主導にアリウスへ向かうという事で良いな?先生」

 

アリウスの計画も表には出ていない以上、アリウスはベアトリーチェの被害者という立場にした上で動く。ありとあらゆる責任をベアトリーチェに押し付けた上で役に立ってもらうとしよう。他にもシャーレを主導にした理由はあるが、これは終わった後に明かす事にする。今は時間が惜しいからな。

 

「うん、構わないよ」

 

「ではトリニティの生徒達はアリウスへ向かう者の選抜を頼む。なるべく早めにな」

 

「はい。では私達も動きましょう」

 

トリニティもアリウスへ動く準備を始める。準備が終わるまで大人しく待機するとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

**********

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正義実現委員会、シスターフッド、救護騎士団は部隊の編成をすべく一度学校へ戻り、それ以外の者はここで待機していた。

 

「そうだ。私もシャーレの部員として助っ人を呼んであるから、その子達ももう少しで来ると思う」

 

ミネ達の準備を待っている間に先生がそんな事を言う。いつの間にそんな増援呼んでいたんだ。やはりシャーレの特権は強いな。持つべきものは権力だ。

 

「他人事みたいに聞いてるけど、来るのは君も知ってる子だよ?」

 

そうなの?一体誰を呼んだのだろうと思った矢先、人が近付いてくる気配がする。恐らくは先生の呼んだ助っ人達だろう。私が気配を感じて扉を見ると、他の生徒達も誰が来るのか気になるようで、扉の方を一斉に凝視する形になる。――暫くして扉がノックされ、生徒達が複数入ってきた。

 

「失礼します。先生、呼ばれた通り来たよ」

 

「ほらホシノ先輩!しゃきっと歩いて!もう着いたから!」

 

「うへ~、セリカちゃん急かさないでよ~。こんな朝から呼び出すなんて、先生達も人使い荒いんだからぁ」

 

「失礼しますね☆――あら?なんだかすごい見られちゃってますね?」

 

「そりゃ見られますよ……もう外して良いですか……?」

 

「失礼しまーす……。あ、魔法使いさーん!久しぶりー!」

 

確かに知ってる子達だ。訳の分からない覆面を被ってさえいなければ、私は彼女達を素直に歓迎していただろう。――他人の振りしていいかな。いや現在進行形でユメとホシノに見られているし難しいか……。ユメの覆面も用意されてるんだな……いや当然か。――そうか、トキも合わせて覆面水着団は既に八人も居る事になるのか。どうなってんだアビドス。

 

「み、みなさん!?どうしてここに!?」

 

ファウストたるヒフミが覆面水着団のメンバーを見て驚いている。そりゃそうだろうな。まさかこんなところで何故か自分がリーダーをさせられている伝説の組織がやってきてしまったのだ。焦るに決まっている。

 

「先生に呼ばれたから。それに、リーダーを助けるのは当然」

 

「シロコちゃんの言う通りです☆助けに来ましたよ!ファウストちゃん!あ、今はヒフミちゃんでしたね」

 

「うぅ……嬉しいですけど……!嬉しいんですけれども!」

 

「ヒフミさん……本当に覆面水着団と交流があったのですね……?」

 

「ナ、ナギサ様!?いや、これはちがくて……!?」

 

「ん、私達の頼れるリーダー」

 

「あの……すごい見られて恥ずかしいのでもう外しましょう!」

 

ヒフミは覆面水着団に振り回され、アヤネはトリニティとアリウスの生徒に現在進行形で呆然と見られていることに耐えられなくなり覆面を勢いよく外した。常識人枠であるアヤネは大変そうだな。かわいそうに。そしてアヤネに合わせて他の子達も覆面を脱ぎさった。

 

「久しぶりだな。まさか君達が来るとは思わなかったが」

 

「おじさんも貴方がトリニティに居るなんて思わなかったよ~。今回も先生と色々動いてたみたいだね?」

 

「本当に色々あってな……。私もこうなるとは思わなかったよ」

 

本当はアビドスの方でもやりたい事があるのだ。アビドス観光地化計画(仮)を進めたい気持ちもあったのだが、エデン条約関連にかかりっきりで中々会いに行く事が出来なかった。そこに関しては申し訳なく思う。そろそろアビドスの子達にも魔法を教えたいとも考えているしな。シロコからの催促もあるし。

 

「気にしないで。忙しいのは分かってるから。本当はビナー君も呼びたかったんだけどねぇ」

 

あの巨体では連れてくるのは難しいからな。しかも移動方法の都合上アビドス以外ではとてもじゃないが生きていけない。移動するだけで地形を破壊してしまうからな。それにビナーじゃ確実に過剰戦力だ。乳育で伸びた能力は伊達ではない。というかいつの間にか君呼びになってるな。着実に仲を深めているようで何よりだ。

 

「ユメも元気にしていたか?」

 

「もちろん!魔法使いさんも元気だった?」

 

無論私も変わらず好き勝手にやって楽しんでいる。

ユメに話を聞いたところ、アビドスの生徒達は先生から頼まれたのもあるが、過去にカイザーとの一件でヒフミが助けに来てくれた事もあり、今回でその借りを返そうと思ったらしい。――実際にはあの時は殆ど私が片付けてしまったのだが、アビドスの子達は中々義理堅いところがあるな。

 

「そういう訳で、覆面水着団全員で来たってわけなのです!」

 

「なるほどな。先生が応援を呼んだのは予想外だったが……ともあれ、礼を言う」

 

――いや待て。全員と言ったか?

今ここに居るのはアビドスの生徒だが、わざわざ覆面水着団のフルメンバーという表現をするという事は……。

 

「ふっふっふ……気付いたみたいだね?」

 

私がその事実に気付いた時、廊下からドタドタと慌ただしい足音が響いてくる。この後やってくるであろう人物が出すとはとても思えない音だ。一体誰が来たんだ?――その答えはすぐにやってきた。扉が勢いよく放たれ、元気の良い声が部屋に響き渡る。

 

「ぱんぱかぱーん!アリスが魔法使いさんを助けにきました!」

 

「おや?あの子は確か……」

 

セイアがアリスを見て反応している。確か予知夢で見たことがあったか。

 

「ア、アリス。ここは他校の敷地ですからもっと落ち着いてください。はしたないですよ。ご主人様に会いたい気持ちは分かりますが」

 

「相変わらずアリスは元気で可愛らしいですね。私もご主人様に会うのは楽しみでしたので気持ちは分かります」

 

アリスに続きケイとトキが部屋へと入って来た。トキは予想していたが、まさかアリスとケイまで来るとは思わなかったな。アリスは私の姿を見つけると勢いよくこちらへ来てそのまま飛びついてきた。そのままアリスを抱き留めながら先生の方を見ると、どうやらトキ達が来たのは先生も予想外だったようで驚いた顔をしていた。

 

「久しぶりだなアリス。まさか君達も来るとは思わなかったぞ」

 

「アリスも魔法使いさんに会いに行こうとトキに誘われました!」

 

「覆面水着団として招集を受けましたので。せっかくのご主人様にお会い出来る機会ですのでアリスも一緒に連れてきました。勿論リオ様からの許可も頂いてあります。トキちゃんは出来る子なので。ぴーすぴーす」

 

よく許可が取れたなと思ったが、リオは私に感じている恩を少しでも返せるならと、快く送り出してくれたらしい。そしてトキがまたなにやら変な事を覚えているな……。真顔でダブルピースをしている。これを教えたのは一体誰だ?

 

「ご主人様、私も忘れて貰っては困ります」

 

「分かっている。久しぶりだなケイ」

 

「はい。ご報告しておきたい事があります。――ミドリとアリスはダメでした」

 

あっ……そうか……。たったその一言だけだったが、何がダメだったのか一瞬で察する事が出来た。出来てしまった。次ゲーム開発部に会った時どうしたらいいだろうなこれ。

 

「――そうか。ケイも面倒を見てくれてありがとう」

 

「いえ、構いません。勿論、いずれご褒美を頂きますが」

 

ケイが望むのであれば出来る限りの要望に応えよう。――しかし、ケイも来たのであればいよいよ過剰戦力だな。ケイ一人でアリウスを全員相手取っても問題なく勝てるぞ。ケイの素体は乳育済みなのだ。むしろ少しでも力加減を間違えれば即死させる可能性すらある。とりあえずケイには私の使っている木刀を渡しておき、レールガンを使う事は禁止しておく。

 

「そうでした。レールガンと言えば、その件に関してもご相談が」

 

ケイの話によると、どうやらケイの持つ私のレールガンがミレニアムのエンジニア部という者達の目にとまったらしい。それからレールガンを見せてくれだの解体させてくれだのと様々な勧誘を受けて困り果てているらしい。私の許可が無ければ出来ないと断ったところ、ならば私にアポを取って欲しいと頼まれたようだ。

 

どうやらアリスの持つレールガンもそのエンジニア部とやらが作ったものらしい。確かにアリスにレールガンを渡したと思ったらそのアリスにいつの間にやら姉妹が出来て、更には同じ武器であるレールガンを持っていたらエンジニア部からしたら気になりもするか。そういう事なら私の方も拒否する理由は特に無い。一応リオの方に話をしてエンジニア部にもレールガンのサンプルを渡していいか許可を得てから会いに行くとしよう。

 

「ありがとうございます。彼女達にはそのように伝えておきます」

 

「頼んだ。ケイも大変だっただろうに、よく今まで我慢してくれた」

 

「ふむ、彼女がミレニアムの例の子だね?」

 

ケイと会話しているといつの間にかセイアがこちらへ近づいてきていた。セイアとしても同じペットであり、過去には世界を滅ぼす兵器であった彼女には興味があるのだろう。

 

「貴女は、確かティーパーティーの――」

 

「百合園セイアだ。そう警戒する必要はないよ。私には特殊な能力があってね。君が既に彼に手籠めにされている事は知っている。そして、私も君と同じだ」

 

「なるほど。つまり貴女は――」

 

「同士、という事だね」

 

最初はケイが自分を知っているセイアを警戒する素振りを見せていたが、同士だという事を知ると警戒を解き、お互いに暫く見つめ合った後に握手をして友情を確かめ合っていた。その様子を見たトキとアリスもセイアと会話をし始め、すぐに打ち解け合い楽しそうにしていた。同じペット同士仲良くしてくれているようで何よりだ。

 

「――随分とおモテになるようですね?」

 

セイア達の様子を見ていると、スバルに声をかけられる。横にはミサキもおり、両者の雰囲気はどことなく冷たい。――なんだか感じた事のある雰囲気だ。

 

「ミレニアムにも他の女が居るとか聞いてないんだけど」

 

言ってないしな……。

 

「あー、えっとだな、君達と同じで私のペットだ。この機会だから話してみたらどうだ?」

 

「後でね。それより聞きたい事があるから」

 

ですよね。

 

「他にまだ居るんですか?私達のように堕とした人」

 

「い、いや……後は、ヒナくらい、かな」

 

多分。――というかよく考えたら今この場にはヒナ以外のペットがここに集結してるのか。それはそれで凄いな。いずれ顔を合わせる機会もあるだろうと思っていたが、まさかこのタイミングとはな。

 

「は?ゲヘナの風紀委員長まで堕としてるとか見境なさすぎ」

 

「ゲヘナで活動しているのですし、驚きはありませんが……あまり多くの子に手を出すといずれ後ろから刺されますよ?そうされたいのでしたら私がやりましょうか?」

 

「い、いや結構だ。気を付けるよ……」

 

ノースティリスではペットなどいくら増やしても怒られた経験などないというのに……。ヒナを含め、キヴォトスではペットを増やす行為を浮気扱いする子が多いようだ。これからは情報が欲しいからと調教するのはやめておいた方がいいかもしれない。少なくとも使うところは選んだ方が良さそうだ。――あるいはバレない様に上手くやろう。

 

「――懲りて無さそうだけど、とりあえず今日は良いかな」

 

「そうですね。私達を情報欲しさに堕としただけとはいえ、今もアリウスの為に動いてくれていますから、今回は目を瞑りましょうか」

 

ゆ、許された……やはり人間誠意ある行動が大切だな!

 

 

 

「――良かったわね、許されて」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだか聞き覚えのある声がしたような気がする。ここでは確実に聞く事は無い筈の声だ。いやまさかそんな筈はないだろう。今の時期にここにゲヘナの生徒が来るなどありえない。そう思いながら声の聞こえた方向へ顔を向ける。そこには――

 

 

「一緒に戦わせてって言ったのに、私を置いてけぼりにして他の女の子と随分楽しそうね?お話、聞かせてもらえるかしら」

 

 

 

ヒ、ヒナ……。なぜここにっ!?




誰だよ後三話でベアトリーチェ殺せるとか言ったの。
段取り&ペット集結→アリウス→ベアトリーチェ殺害の三話でいけると思ってました……。見通しが甘いねぇ!

信用を失っていそうですがあえてここでも次回予告をします。
次回:ティリス民、ヒナに全部バレる。
(なお今のヒナはアリスとケイしかペットの存在を知らない)
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