テレビを処分してNHKを解約しようとしたのに、「解約できません」と言われました。NHKを見られないのに、なぜ受信料を払う必要があるのでしょうか?
テレビを手放し、もはや視聴しない状態にもかかわらず、NHKの受信料を解約しようとしたところ「解約できません」と言われた経験をした人もいるでしょう。実際、テレビを処分したとしても、法的には受信契約や料金支払いの義務が残るケースがあります。 では、なぜテレビが見られないのに受信料を支払わなければならないのでしょうか。本記事では、その仕組みと背景を解説します。 ▼町内会費の支払いを拒否したら「今後ゴミを捨てるな」と言われた! 本当に従う必要はあるの?
なぜNHK受信料を払う義務があるのか
NHKの受信料は、放送法によって定められています。この法律では、「協会の放送を受信できる受信設備を設置した者はNHKと受信契約を締結しなければならない」(第64条)と規定されています。つまり、「放送を受信できる設備を設置しているかどうか」が契約義務の判断基準となります。 この仕組みを裏付けるように、最高裁判所は2017年12月の大法廷判決で、受信契約を義務づける制度は憲法に反しないと判断しています。さらに、受信料の支払いは契約を結んだ時点ではなく、受信設備を設置した月から発生するとされています。 たとえテレビをほとんど見ていない、あるいは契約を拒否していたとしても、受信設備の設置が確認されれば支払い義務が生じる可能性があります。
テレビを処分したのに解約できない理由
では、なぜテレビを処分しても解約できない場合があるのでしょうか。NHKでは、受信契約を解約できるのは「受信できる機器がすべてなくなった場合」や「誰も居住しなくなった場合」などに限られています。そのため、テレビを廃棄・譲渡する際には、家電リサイクル券の控えや譲渡証明書などの書類提出が求められることが多いのです。 さらに注意すべきはスマートフォンやパソコン、タブレットなど、テレビ放送を受信できる機能を持つ機器の存在です。 ワンセグ機能付きの端末や、インターネット配信を通じてNHKを視聴できる環境を保持している場合、受信設備が完全にないとは認められません。つまり、テレビを手放しても他の機器が受信可能と判断されれば、契約解除の条件を満たさないのです。 また、解約が成立しても、過去に未払いの受信料がある場合には支払い義務が残る点にも注意が必要です。