学費値上げに反対、山口大学生有志らが集会【山口】
大学が来年度から20%アップを検討
山口大(谷澤幸生学長)が来年度の入学生から学費を引き上げる方針を示し、教職員や学生から反発の声が高まっている。22日には山口市の吉田キャンパスで反対集会が開かれ、学生有志ら100人が学費値上げの撤回と決定過程の見直しを求めた。 同大は、国立大の法人化以降に続く国の運営費交付金の減少や物価高騰、人件費増などを理由に、現行の年間53万5800円を64万2960円に引き上げることを検討している。国立大の学費標準額に対して、文部科学省令で認められる上限(20%)に相当する値上げとなる。 対象は来年度入学の学部生と、2027年度入学の修士課程。現在の在校生は対象外だが、学部から修士課程へ進学する場合は値上げ後の金額が適用される。 有志らによれば、先月25日に大学ホームページで値上げが発表された。受験生や保護者への説明はなく、教職員にも知らされていない。在学生への説明会も宇部市の常盤キャンパスで開かれただけで詳細は明かされず、値上げ方針決定のプロセスが不透明だという。 有志代表の中村悠璃さん(人文学部4年)は、自身も学費の捻出に苦労し、バイトと学業の両立に大変な思いをしてきた。値上げ方針の発表後、今月から反対運動を始め、SNSで周知し、6日には谷澤学長に要望書を送ったが、この日までに返答はなかった。「授業料の問題だけでなく、大学の民主主義が問われる問題。学生と教職員の声を聞かないのならば何のための大学なのか」と憤る。 この日は150人の学生を前に中村さんが「高校生や在学生、教職員の声を排除したまま決定を進めている」と批判し、アピール文を読み上げた。 集会には広島、九州、京都の各大学の有志も駆け付け、教職員有志声明の呼び掛け人の桑畑洋一郎教授や、教職員組合の組合員も参加。学生らは「学費値上げ反対」の横断幕を掲げ、学長室に向けて行進した。谷澤学長は不在で、中村さんが職員に要望書を手渡した。 学生有志の会はオンラインで署名活動を続けており、現在約900筆が集まっている。1万人分を目指すという。 大学側は27日まで意見受付フォームを開設し、30日に谷澤学長が値上げ方針に関する会見を行う予定。