「好きなもの断ち」というおまじないがあります。
一般的には「断ち物」と呼ばれる民間信仰なのですが、私は学生時代にこのおまじないの話を聞いて、以来ずっとこれを「好きなもの断ち」と呼んでいます。
おまじないなので科学的根拠は何もありませんが、私はこのおまじないを実践して、2回の大きな試験に合格したことがあります。
1回目は、大学入試のとき。
高校生時代に横溝正史にどハマりしていたので、試験期間中から合格発表があるまでの間、横溝正史断ちを決行しました。
一般的には「断ち物」と呼ばれる民間信仰なのですが、私は学生時代にこのおまじないの話を聞いて、以来ずっとこれを「好きなもの断ち」と呼んでいます。
おまじないなので科学的根拠は何もありませんが、私はこのおまじないを実践して、2回の大きな試験に合格したことがあります。
1回目は、大学入試のとき。
高校生時代に横溝正史にどハマりしていたので、試験期間中から合格発表があるまでの間、横溝正史断ちを決行しました。
本を読まない、映像作品を見ない、口に出すのも駄目…大好きで中毒になるぐらい読みふけっていた横溝正史の世界を一切断ちました。
試験期間中なので勉強以外の本を読むこと自体あまり良くないのかなとは思いますが、先程も書いた通り中毒になるぐらい毎日のように読んでいたものを断つというのは、けっこう苦しくて修行のようだなと感じていました。
(私のコレクションの一つです)
2回目は、就職試験のとき。
それまでの私は氷をガリガリ噛んで食べるのが習慣になっていました。
喫茶店ではコップの水を飲み干したあと必ず氷をボリボリ食べ、家では製氷器から氷を出してオヤツのように毎日ボリボリと食べていました。
当時私はデパートの学生服売り場で短期のアルバイトをしていたのですが、ある日学校まで出張販売に行った帰りに、スタッフ皆で喫茶店に寄ってお茶をしたことがありました。
当時私はデパートの学生服売り場で短期のアルバイトをしていたのですが、ある日学校まで出張販売に行った帰りに、スタッフ皆で喫茶店に寄ってお茶をしたことがありました。
そこで事件は起きたのです…。
好きなもの断ちのため氷を食べるのを我慢していたのに、コップの水と一緒に氷が口の中に入ってきてしまったのです。
あぁせっかくのおまじないが…!
でも口の中の氷を皆の前で出すなんて、そんな事はできませんでした。泣く泣く飲み込んだのです。もう駄目だ、と思いました。
ところがどんより落ち込んだ気持ちで家に帰ると、試験の合否判定が封書で届いていたのです。
恐る恐る開けると…
合格!これはきっと、もう氷を食べても良いよという神の思し召しだったんだなと思いました。
合格!これはきっと、もう氷を食べても良いよという神の思し召しだったんだなと思いました。
でもそれ以来、不思議と氷を食べる習慣はなくなったんですよね。小さい頃から貧血気味でそれは大人になった今も変わらないのですが…。
そんなわけで、この「好きなもの断ち」というおまじない、かなり強力なのでここぞという時にしか使わないようにしています。
試験の時期になると思い出すことの一つでした。