ヤリタナゴとは、タナゴの一種である。
全長 10 cm。体高は低い。口髭は長い。側線は完全。
背鰭に紡錘形の暗色斑を有する。
婚姻色になると体の前半部が赤紫色になり、特に鰓蓋と腹鰭上部は顕著である。背鰭と臀鰭が赤く縁取られる。扮に出る追星は左右に散らばる。
日本・中国・朝鮮に分布する。日本国内では北海道・九州南部を除く日本全国で見られる。
雑食性で、底辺動物や藻類を食べる。
繁殖期は5月~8月で、マツカサガイやニセマツカサガイの中に産卵する。
食用になる。夏は苦味があるが、冬場は美味である。
体高が低いことが「槍」に見たてられ、「ヤリタナゴ」と呼ばれる様になった。
種小名の lanceolata もラテン語で「小さな槍も持った」を意味する。