Column
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2025.09.19
院長監修記事
武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
シンセルクリニック武内総院長が、痛み止めのランキングについて、そして最新の再生医療について分かりやすく動画でも解説しています。まずは動画をご覧いただくと理解しやすくなります。
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頭がズキズキするとき、腰がじんわり痛むとき、私たちは何気なく「痛み止め」を手に取りますよね。
でもその「痛み止め」、実は症状や体質によって合う・合わないがあるのをご存じですか?
薬局で買えるものから、医師の処方が必要な強力なものまで、痛み止めにはさまざまな種類があり、それぞれ効き方も副作用も大きく異なります。
この記事では、医師の立場から「痛み止めの選び方」「種類ごとの違い」「強さの目安となるランキング」まで、わかりやすく解説していきます。
市販薬と処方薬の違いや注意点、ぜひ最後まで読んで、ご自身に合ったケアを見つけてみてくださいね。
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「痛み止め」と一言で言っても、実は様々な種類があり、それぞれ効果や効き方が異なります。
例えば、風邪をひいた時の頭痛に効く痛み止めもあれば、手術後の激しい痛みに対応する強い痛み止めもあります。
ここでは、代表的な痛み止めの種類と、その違いについて、私が実際に患者さんに説明する際に心がけていることを交えながら詳しく解説していきます。
解熱鎮痛薬は、風邪をひいた時や頭痛の時に使う、私たちにとって身近な存在の薬です。熱を下げたり、痛みを抑えたりする効果があります。
解熱鎮痛薬の代表的な成分としては、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ロキソプロフェンなどがあります。これらの成分は、それぞれ作用機序が異なり、効果や副作用も異なります。
例えば、アセトアミノフェンは、脳内のプロスタグランジンという物質の生成を抑えることで、熱や痛みの信号を伝える働きを抑えます。胃への負担が少なく、比較的副作用が少ない鎮痛剤として知られています。
よく「アセトアミノフェンは胃に優しい」と言いますが、これは、アセトアミノフェンが胃粘膜を保護するプロスタグランジンの生成をあまり阻害しないためです。
そのため、胃腸が弱い方や、空腹時に服用する場合でも比較的安心して使用できます。
一方、イブプロフェンやロキソプロフェンは、プロスタグランジンの生成自体を抑えることで、より強力な解熱鎮痛効果を発揮します。そのため、炎症を伴う痛みにも効果を発揮します。例えば、捻挫や打撲などの怪我では、炎症が起こり、その炎症によって痛み物質が生成され、痛みを感じます。このような場合に、イブプロフェンやロキソプロフェンを服用すると、炎症を抑え、痛みを和らげることができます。
成分名 | 効果 | 副作用 |
|---|---|---|
アセトアミノフェン | 熱を下げる効果が高い。頭痛や生理痛にも効果がある。 | 胃への負担が少なく、副作用が少ない。肝臓に負担がかかる場合がある。 |
イブプロフェン | 熱を下げる効果、痛みを抑える効果がある。炎症を抑える効果もある。 | 胃痛、吐き気などの副作用が出る場合がある。 |
ロキソプロフェン | 熱を下げる効果、痛みを抑える効果がある。炎症を抑える効果もある。 | 胃痛、吐き気などの副作用が出る場合がある。 |
解熱鎮痛薬は、薬局やドラッグストアで購入できるものもありますが、自分の症状に合った薬を選ぶことが大切です。心配な場合は、薬剤師に相談するようにしましょう。
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膝の痛みで正座ができない!痛みの原因と痛みを和らげる効果的な対処法
NSAIDsは、解熱鎮痛薬の中でも、炎症を抑える効果が高い薬です。よく耳にする「ロキソニン」も、このNSAIDsに分類されます。
NSAIDsは、炎症を引き起こす物質であるプロスタグランジンの生成を抑えることで、痛みや炎症を鎮めます。そのため、頭痛や歯痛だけでなく、捻挫や打撲などのケガによる痛みや炎症にも効果があります。
NSAIDsは、市販薬として販売されているものもありますが、医師の処方箋が必要なものもあります。また、胃腸障害などの副作用が出ることがあるので、注意が必要です。
オピオイド鎮痛薬は、モルヒネなどの麻薬成分を含む薬で、非常に強い痛みを抑える効果があります。そのため、がんによる痛みや手術後の痛みなど、他の痛み止めでは効果が得られないような強い痛みに対して使用されます。従来の経口薬に加えて、近年では、片頭痛の急性期治療において、新たな選択肢としてザベゲパント点鼻薬が開発されています。
オピオイド鎮痛薬は、脳内のオピオイド受容体に作用することで、痛みを伝達する神経の働きを抑え、痛みを感じにくくします。
オピオイド鎮痛薬は、効果が高い反面、便秘や吐き気、眠気などの副作用が出ることがあります。また、長期間使用すると、薬が効きにくくなったり、依存症になる可能性もあるため、医師の指示に従って慎重に使用することが重要です。
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以下は一般的に使用される鎮痛剤の強さを目安にしたランキングです(※個人差があります)。
第1位:モルヒネ・フェンタニルなどのオピオイド系鎮痛薬
強力な鎮痛効果を持ち、がんや術後の激痛に使用。
医師の管理のもとで処方される。
第2位:トラマドール(非麻薬性オピオイド)
比較的副作用が少なく、神経痛や慢性痛に使用。
第3位:NSAIDs(ロキソプロフェン、イブプロフェン、セレコキシブなど)
急性の炎症や関節痛、頭痛に使用される。
胃腸への負担には注意が必要。
第4位:アセトアミノフェン(カロナールなど)
胃に優しく、妊婦や小児にも使われることがある。
効果はマイルドで軽度の痛みに向いている。
自分に合った鎮痛剤を選ぶには、症状や体質、副作用のリスクをよく理解することが大切です。
シンセルクリニック武内総院長が、痛み止めのランキングについて、そして最新の再生医療について分かりやすく動画でも解説しています。
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「痛みがつらいけど、どの痛み止めを選べばいいか分からない…」
そんな悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか?
市販薬と処方薬にはそれぞれ特徴があり、痛みのレベルや種類に合った薬を選ぶことが大切です。市販薬で効果が期待できる痛みと、医療機関を受診すべき痛みのサインを見極めることは、自己治療と専門家による治療の適切なバランスを見つける上で非常に重要です。
痛みの感じ方には個人差がありますが、痛みのレベルを段階的に把握することで、適切な薬を選ぶことができます。
例えば、軽い頭痛や歯痛、生理痛などであれば、ドラッグストアで購入できる市販の解熱鎮痛薬で十分な効果が期待できます。これらの薬には、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの成分が含まれており、比較的副作用も少ないとされています。
しかし、痛みが中等度以上で、市販薬では効果が不十分な場合や、痛みが長引く場合は、医療機関を受診し、医師の診断のもと、適切な処方薬を処方してもらう必要があります。

痛み止めは、つらい痛みを和らげてくれる強い味方ですが、使い方を間違えると、思わぬ副作用を引き起こす可能性もあります。安全に服用するために、いくつか注意点がありますので、一緒に確認していきましょう。
痛み止めは、薬の種類や成分によって、様々な副作用のリスクがあります。例えば、胃腸障害、肝機能障害、腎機能障害、アレルギー反応などが挙げられます。
よくあるのは、胃の不快感や吐き気といった症状です。胃腸薬を一緒に処方したり、食後に服用する、牛乳で飲むなど、胃への負担を軽減する方法を検討します。
また、肝臓や腎臓は、薬を代謝し、体外に排出する上で重要な臓器ですが、これらの臓器に負担がかかり、機能障害を引き起こす可能性があります。自覚症状としては、全身倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、発熱、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、尿の色が濃くなる、腹痛、かゆみなどが挙げられます。
さらに、皮膚の発疹、かゆみ、じんましんなどのアレルギー反応が現れることもあります。重症化すると、呼吸困難、顔面蒼白、意識障害などを引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
副作用が心配な場合や、実際に副作用と思われる症状が出た場合は、自己判断で服用を中止するのではなく、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。症状によっては、薬の種類を変える、服用量を調整する、他の薬と併用するなどの対策が必要になる場合があります。
痛み止めの中には、他の薬と併用することで、効果が弱まったり、逆に副作用のリスクが高まったりするものがあります。
例えば、胃腸薬の中には、痛み止めの効果を弱めてしまうものがあります。また、血をサラサラにする抗凝固剤や、血小板の働きを抑え、血栓の形成を防ぐ抗血小板剤は、痛み止めと併用すると、出血のリスクを高める可能性があります。
複数の医療機関を受診している場合や、市販薬を服用している場合は、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
オピオイド鎮痛薬など、一部の痛み止めには、長期的に使用することで、依存性や耐性が生じることがあります。
依存性とは、薬がないと不安になったり、薬を求めてしまう状態のことです。一方、耐性とは、同じ効果を得るために、薬の量を増やさなければならなくなる状態のことです。
依存性や耐性を予防するためには、医師の指示に従って、適切な量と期間を守って服用することが大切です。自己判断で、服用量を増やしたり、服用期間を延長したりすることは避けましょう。また、痛みが治まったら、医師に相談の上、徐々に薬の量を減らしていくことが大切です。
オピオイド鎮痛薬も、がんによる痛みや手術後の痛みなど、他の痛み止めでは効果が得られないような強い痛みに対して使用される、非常に効果の高い薬です。しかし、その効果の高さゆえに、依存性や耐性が生じやすいという側面も持ち合わせています。医師の指示に従って慎重に使用することが重要です。
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セレコックスは「COX-2阻害剤」と呼ばれる種類の痛み止めです。
体の中で炎症や痛みを引き起こす物質「プロスタグランジン」の生成を抑えることで、痛みや炎症を和らげます。炎症とは、体を守るための反応の一つですが、過剰になると痛みや腫れを引き起こします。セレコックスは、この炎症反応の司令塔を狙い撃ちするような働きをします。
セレコックスが得意とする痛みは、炎症を伴う痛みです。例えば、
腰痛
ぎっくり腰のように急に痛くなった場合だけでなく、慢性的な腰痛にも効果があります。
関節リウマチ
関節が腫れて痛む病気で、炎症を抑えることが治療の鍵となります。
変形性関節症
加齢などによって関節が変形し、痛みを生じる病気です。炎症が悪化因子となるため、セレコックスが有効な場合があります。
手術後やケガの後の痛み
手術やケガの後には、炎症が必ず起こります。この炎症による痛みを和らげるために、セレコックスが処方されることが多いです。
このように、セレコックスは炎症を抑えることで痛みを軽減するため、炎症性の痛みには非常に効果的です。胃腸への負担が少ないというメリットも大きな特徴です。
カロナールは「アセトアミノフェン」という成分の痛み止め、解熱剤です。セレコックスのように炎症を抑える作用は強くありません。
カロナールは、
風邪による発熱や頭痛:
風邪をひくと、体の中でウイルスと戦うために熱が出ます。カロナールは、この熱を下げ、頭痛を和らげる効果があります。
歯痛
虫歯や歯周病などで歯が痛むときに、痛みを軽減する効果があります。
生理痛
生理痛は、プロスタグランジンという物質が原因で起こる痛みです。カロナールは、このプロスタグランジンの生成を抑えるわけではないのですが、脳に作用して痛みを感じにくくする効果があります。
カロナールは一般的に副作用が少ないとされており、子供や妊婦さん、授乳中の方でも服用できる場合があります。
ロキソニンとカロナールは、副作用の出方も異なります。
薬 | 主な副作用 | その他の副作用 |
|---|---|---|
ロキソニン | 胃の不快感、吐き気 | 腎機能障害、むくみ、発疹など |
カロナール | 肝機能障害(過量服用時) | 発疹、かゆみなど |
ロキソニンは胃腸への負担あると言われています。カロナールは用法・用量を守って服用すれば比較的安全な薬ですが、過量に服用すると肝臓に悪影響を及ぼす可能性があります。
痛み止めの内服は根本な治療ではなく、対症療法となります。痛み止めが効かない場合などは症状の進行などが考えられ根本的な治療が必要な場合が多くなります。当院は手術必要としない根本的な最先端の治療方法である再生医療専門クリニックとなります。
治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。今までの治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。
そのため、日常生活においても負担がかからないように気をつけ、痛みが出たら痛み止めを服用し、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。
再生医療では、修復が不可能と言われている軟骨や神経を新たに再生させていく画期的な治療法です。この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。人工関節の手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。
当院は再生医療に特化したクリニックであり手術を回避する再生医療という新しい治療を提供しております。 疑問や興味がある方はお気軽にお問い合わせください。



記事監修 シンセルクリニック
院長 武内晋司郎
Faria M, Teixeira M, Pinto MJ and Sargento P. Efficacy of acupuncture on cancer pain: A systematic review and meta-analysis.. Journal of integrative medicine 22, no. 3 (2024): 235-244.
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