特集

トランプ政権

「第2次トランプ政権」の動きを速報します。

特集一覧

「麻薬生産を奨励」 トランプ政権がコロンビア批判 援助停止決定

米大統領専用機内で記者団の取材に応じるトランプ大統領=2025年10月19日、AP 拡大
米大統領専用機内で記者団の取材に応じるトランプ大統領=2025年10月19日、AP

 米国がカリブ海で実施している強硬な麻薬取り締まりに関連し、トランプ米大統領がコロンビア政府批判を強めている。19日にはソーシャルメディアでペトロ大統領を「麻薬の大量生産を強く奨励する違法薬物の指導者だ」と罵倒。コロンビアへの関税を引き上げる考えも示した。

 きっかけは米軍が17日にカリブ海で行った麻薬取り締まりだった。ヘグセス米国防長官は、米軍がコロンビアの左翼ゲリラ「民族解放軍」(ELN)とつながりのある「麻薬運搬船」を爆撃し、男性3人を殺害したと19日にX(ツイッター)で公表した。具体的な証拠は示さず「船の乗員は麻薬テロリストだった」と主張した。

 一方、ロイター通信によるとペトロ氏は19日、爆撃された船は「つつましい家族が所有していた」としてELNとは無関係だと反論した。コロンビアは世界有数の麻薬の生産地とされる。AFP通信によると、コロンビアは南米で最も多く米国から援助を受けており、うち半分が麻薬対策に充てられたという。

 トランプ大統領は19日、コロンビアが麻薬対策を怠っているとして、この財政支援を打ち切ると表明した。コロンビアは強く反発し、20日に駐米大使を召還するなど批判の応酬となっている。

 トランプ政権は9月以降、ベネズエラ沖などのカリブ海で「麻薬運搬船」だとする船を度々攻撃し、少なくとも計7隻32人を殺害している。

 ペトロ氏は9月の国連総会一般討論演説で、米軍の攻撃についてトランプ氏を「罪に問うべきだ」と批判していた。トランプ政権はペトロ氏が国連本部前でイスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への侵攻を批判する集会に参加したなどとして、9月26日にペトロ氏のビザ(査証)取り消しを表明していた。【ワシントン金寿英】

【時系列で見る】

【秋得】2カ月無料で読み放題キャンペーン実施中!

関連記事

あわせて読みたい

この記事の特集・連載

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月