(パ・リーグ、西武5-7日本ハム、3回戦、日本ハム3勝、30日、ベルーナD)日本ハム・野村佑希内野手(24)が「4番・一塁」で出場し、今季1号を含む2打席連続本塁打を放つなど3安打、自己最多の6打点をマーク。新庄剛志監督(53)から少なくとも開幕後15試合までは4番起用を明言されている右打者が、チームを東映時代の1962年以来、63年ぶりの開幕3戦3勝に導いた。
ブレークを期す野村が覚醒を予感させた。2023年8月5日のソフトバンク戦(エスコン)以来となる2打席連発を含む、自己最多の6打点と大暴れ。1―1の三回1死一、二塁。乾いた打球音を残して白球が美しい放物線を描いた。
「1本打って、切れ目のない打線にできればという意識で(打席に)立っていました」
西武・高橋の初球、150キロの直球を一閃。左中間席へ運び「イメージ通りの打撃ができた」とうなずいた。独壇場の締めは4―2の五回2死二塁。高橋のカットボールをたたき、再び左中間席へ。一回の第1打席に先制二塁打を放っており、3打席連続で初球を捉えて猛打賞(1試合3安打以上)をマーク。「うまく打てた」と自賛した。
もっとも、一発狙いでフォームを崩しがちな野村に対して新庄監督は「二塁打狙い」を指示しており、1本目の本塁打後には両手で×印を作ってベンチで迎えた。ただ、さすがの指揮官も2本目には「バツをしてどうもすみませんでした」と脱帽。一転、両手で○印を作り「いいものを見せてもらった」と笑顔でたたえた。
プロ7年目の今季に強い決意で臨む野村。昨季は打率・210、2本塁打、9打点。11月に新庄監督から新シーズンの「開幕4番」に指名され、「15試合で結果が出なかったら2軍に落とす。人生を懸けろ!」と奮起を促された。このオフには「一番、動けていた体重」という4キロ減の94キロでキャンプインし、「もうやるしかない」と黙々とバットを振った。開幕2試合を終えて打率・111(9打数1安打)だったが、「内容は悪くなかった。『変えずに』と自分に言い聞かせた」と焦る気持ちを抑えて大爆発につなげた。
未完の大砲が存在感を示し、チームは東映時代の1962年以来、63年ぶりの開幕カード3連勝。野村は敵地のヒーローインタビューで「自信を持って『ファイターズの4番です』と言えるように。ボスを日本一にできるようにしたい」と力強く言い切った。(加藤次郎)
■野村 佑希(のむら・ゆうき) 2000(平成12)年6月26日生まれ、24歳。米ミシガン州出身。埼玉・花咲徳栄高では、2年夏に4番打者として甲子園優勝。高校通算58本塁打。19年ドラフト2位で日本ハム入団。21年に初めて4番打者として先発出場。23年には自身初の規定打席に到達したが、24年は56試合の出場にとどまった。今季通算3試合で打率・308、2本塁打、6打点(30日現在)。通算397試合で打率・254、33本塁打、149打点。187センチ、95キロ。右投げ右打ち。独身。今季年俸4300万円。背番号5。