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【水曜スペシャル】(05) “奇跡のバナナ”商法の陰に豊田通商…「3本指に入る笑える話」、捨て値で3社間の転売





20190227 08
ショッピングモールがバナナの研究開発施設に早変わり――。こんな狐につままれたような不動産投資話が降って湧いている。舞台は、『豊田通商』が福岡県水巻町に開発した複合商業施設『グランモール』。カネ集めに邁進するのは、あの『みんなで大家さん』である。北九州市の西隣にある水巻町の国道沿いに豊田通商が約7万㎡の土地を取得したのは2008年4月のこと。元々、一帯は1990年代から地元の不動産業者が中堅ゼネコンと組んで開発を目論んでいたらしく、実現しないまま、2007年に新興不動産会社の『ゼクス』に転売され、最後は豊田通商の手に渡った。当初、投資額100億円と伝えられたグランモールが全面開業にこぎ着けたのは2011年7月。建物の延べ床面積は約4万6400㎡に及んだが、核テナントの誘致は迷走。最終的にはディスカウント店『ラ・ムー』と地元資本のホームセンターに落ち着いた。そんな苦難の船出もあり、客足は低迷。次第にテナントは歯抜け状態となる。インターネット上では“明るい廃墟”と揶揄される始末で、豊田通商のホームページでも過去の関連リリースが一時見られなくなった。この時、豊田通商は不動産を手放して事業から撤退したわけだが、その際の取引は少なからずトリッキーなものだった。登記簿によると、一連の取引が行なわれたのは昨年6月26日。売却先は、東京都目黒区の『MEP福岡』なる合同会社だった。同社の代表社員は当初、『ジャスダック』上場の投資アパート開発会社『明豊エンタープライズ』。が、同じ日、合同会社の代表社員は『都市綜研インベストバンク』なる東京都千代田区の会社に変更され、本店所在地も目黒区内から千代田区内へと目まぐるしく変わってしまう。

「あの物件は固定資産税評価額が凄く高く、その分、流通税(※取得税・登録免許税)がかかる。それで法人売買の形をとった」。そう説明するのは明豊エンタープライズだ。売買価額は不明ながら、豊田通商は固定資産税評価額よりうんと低い捨て値で手放したのだろう。実態として、不動産は1日の内に3社間で転売されたわけだが、この場合、明豊エンタープライズは仲介会社と見做せる。こうしたケースで全てを売買処理するのは、中間業者が法令で定められた手数料の上限(※取引額の3%)を超えて鞘を抜く手法として、業界では知られている。扨て、問題は最終的な買い手となった都市綜研インベストバンクである。共に柳瀬健一(※通称“公孝”)氏が代表取締役を務める兄弟会社の『都市綜研インベストファンド』(大阪府吹田市)は、何かと騒がしいみんなで大家さんの運営会社なのだ。不動産特定共同事業法に基づく投資商品であるみんなで大家さんのスタートは2007年。賃貸収入を元に、年7%前後の想定利回りを謳い、個人投資家から1口100万円で出資金を集めてきた。が、その運営は杜撰。2013年には粉飾決算が発覚し、業務停止2ヵ月の行政処分を受けている。対象不動産が抵当に入れられているケースも続発。元本償還は遅延が相次ぎ、複数の投資家から訴訟も起こされた。運営が続いてきたこと自体、奇跡的だが、更に輪をかけて不思議なのが、ここ1年でカネ回りが急速に良くなり、対象不動産の買い漁りを加速させている点だ。昨年1月には112億円もの資本増強を行なったと公表。実際、この前後に元本償還の遅延は解消した模様だ。公表決算によると、昨年3月末の受入出資金は前年度から6割増の198億円で、現在は更に増えている可能性が高い。現在、出資金集めで格好の広告塔となっているのが、皮ごと食べられるというバナナの栽培技術だ。種子を-60℃程に凍らせ、徐々に常温に戻す凍結解凍覚醒法を用いれば、苗の成長速度は驚異的に上がり、果実の糖度も増すという。発明したのは田中節三氏という民間研究者。高等教育を受けていないというこの人物の経歴は中々のものだ。四国で古紙再生業や中古船輸出業を手掛け、一頃は羽振りがよかったものの、破綻。この間に2度の個人破産を味わっている。そんな末、岡山県内に腰を落ち着け取り組んだのが、前述の栽培技術。それを確立させると、甥っ子の会社『D&Tファーム』を前面に押し立てて資金集めを始めた。「(青果物メジャーの)ドールが技術を買ってくれると言っていたが、ここ数年で3本指に入る笑える話だった」。そう話す投資関係者は3年前に訪問を受けたが、「相手にしなかった」と振り返る。

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が、ビジネスの現実味は兎も角、技術自体は満更でもないらしく、逸早く提携に名乗りを挙げたのが、みんなで大家さんを率いる柳瀬氏だった。2017年12月、都市綜研インベストファンドは鹿児島県南九州市の仏壇工場跡を取得。そこをバナナの熟成加工物流センターと銘打ち、『みんなで大家さんファーム』なる投資商品を組成。24億円の出資金集めを始めた。更に、昨年7月には同市内の場外車券売り場跡を青果生産加工流通施設に仕立て上げ40億円、同年12月には奄美大島の遊休施設を青果熟成加工物流センターと言い張り18億円と、其々出資金集めを加速させている。そして今回、豊田通商が損切りした複合商業施設が『アグレボバイオテクノロジーセンター』なるバナナ関連施設に化け、約23億円の出資金集めの受け皿に相成ったというわけだ。形振り構わぬカネ集めに、当然、承服し難い点は多い。対象不動産の賃貸先は不明だし、安定収入を齎すビジネスの内容も不明。バナナの苗66万株を198億円で売却する契約があるというが、詳細は定かでない。抑々、都市綜研インベストファンドが喧伝する112億円の増資も怪しい。割当先の『成田ゲートウェイプロジェクト』なる会社の代表は、柳瀬氏の親族と思しき22歳の男性で、所在地も関連会社と同じ。しかも、登記簿等から判断して、実際の増資額は約56億円止まり。そして、増資分はそっくりそのまま預け金名目で外部に流出している。直近、みんなで大家さんには、名古屋の有力寺院『興正寺』を食い物にした人脈や、破綻した『シルバー精工』の手形乱発に関与した連中が入り込んでいる。豊田通商が苦し紛れの売却を後悔する日が来ないとは限らない。


キャプチャ  2019年2月号掲載




テーマ : 地域のニュース
ジャンル : ニュース

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Author:George Clooney

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