この次かその次にエデンかなぁ…
「……私も名乗ったんだから、あんたも名乗れよ!」
「あ……勿論。…ユウキだ。明石ユウキ」
チビ…バトラーか?は少し目を見開き、ニッと笑ってみせた。
「…お目当ての奴にもう会えるとはな。なんだ、アリスにまた喧嘩ふっかけるつもりか?」
「……詫びだ。菓子を持ってきたんだが、アリスがいなくてな……あぁ、私もお前に会いたかったんだ」
「へぇ…?アリスを倒したから、次は私かよ?」
「い、いや……これを」
名刺を渡す。ネルは少し見ると、すぐ返してきた。
「なるほど……すまねぇが、あんたと話す事は無いぜ。C&Cは、他のそういう組織とは似ている様で違うからな」
「…そうか。…あぁ、そういえば…ネル。こいつを受け取ってくれないか?」
「……んだこれは?」
渡したのは、図書館から盗……貰ったとあるページ。側から見ればただの紙切れだが…
「…何か重要な時に使っといてくれ。多分、お前ミレニアムで一番強いだろう?」
「んぁ…?まぁ、自負はしてるな?」
「紙をバラバラにしたら使えてしまうから、安全な場所に保管しとくか、常に手元に持っとけばいい」
「そいつはありがてぇが……何で別の学校の戦力を増強しようとすんだ?正直、ゲヘナやトリニティが黙ってないと思うが?」
「大丈夫だ。これからゲヘナ、トリニティ以外の学校のトップ戦力には渡すつもりだ…………ぁ」
………ホシノに渡すの忘れてたな…まぁ大丈夫だろ、なんか強そうだったし。
「へっ、そうかよ………話したい事は終わったか?それなら次は私の番だ」
ネルはまたもやニッと笑い、銃を向ける。
「ちっと戦りあうか?互いを理解するにはこいつが一番早ぇんだ」
「また騒ぎを起こしたく無いんだが…?」
「私個人の責任として言っとくぜ。ほら、あっちからスタートだ」
断ってもいいんだが……この世界での上澄みを見極めてみるのも悪くは無いな。
「…わかった。手早く終わらせるぞ」
使う武器は買ってもらった銃共。電磁砲やエネルギー刃はまともに受けたら最悪ここらへん吹き飛ぶので、さすがに自重しよう。
…それに、これから先この銃共以外を使う展開が無い様に、慣れておかないといけないしな…
「「……」」
お互いに静寂が流れる。
こちらから仕掛けても良いが……生憎ここは一直線の廊下。弾を避けながらというのは無理だ。
その瞬間。
「ちっ!?」
ネルが動いた。それも……
もう射程範囲内か!
バババババババ!!
「っ……舐めてくれるなよ!」
負けじと撃ち返す。が、耐久もかなりの様で、弾丸がいくつかクリーンヒットしようが怯まない。
「この間合いで私に勝てる奴はいねぇ。騙したようで悪ぃが、得意分野でやらせてもらうぜ!」
「くっ…!」
いくら生徒達の頑丈さが乗ったとしても、体中に直で撃たれたら長くは持たない。元々私の戦闘スタイルは火力で無傷撃破だ。
それなら…!
アリスの時と同様に逆に距離を詰める。ネルはそれも警戒していたそうで後ろに引こうとするが…
かかった。
拳銃を構える。そこから撃たれる弾は、少し青白く光っていた。
反動で距離を離しながら、ネルに牽制を。
…曲がれ!
適当に撃った弾はぐいんと挙動を変え、ネルの手元に向かう。この拳銃の威力だ、怯ませる程度はできる。
「てめっ…!妙な事を…!」
「今度はこっちの番だ!」
サブマシンガンを撃ちまくる。あろうことかその弾は、全ておでこや鳩尾、手首に誘われるように当たっていく。
「……舐めんなぁ!」
「んなっ!?」
弾幕を正面で受けながら突っ込んでくる。速さを変えることなく、いやむしろ加速しながら。
「ドタマに全弾ぶち込んでやるよ!!」
「怯みすらしないか…!」
距離を取ろうとするが時すでに遅し。
「あうっ!?」
「へっ……捉えたぜ…!」
押し倒されてしまい、眼前には二丁の銃が。
「………負けだ。降参降参…」
両手を上げ銃を落とす。このまま意地を張ると本当に脳天に全弾ぶち込まれる羽目になる。引き際は大切だ。
「…………何で使わなかった?」
ネルは銃を下ろしながらそう言う。
「……
「体よりちっさい銃にだけ器用に当てられたらよかったんだけどな……………
「あぁ?…余裕ってやつかよ?」
「驕りでもあるな…」
立ち上がり、銃を拾う。
「
「……全力でやる時は、本当に私達が敵同士になった時だ。そうはなりたくは無いだろう?」
「お前、副委員長だってな。本気でやりあう時とか、学校同士で争いでも起きるぐらいだな…全力のお前に、委員長ともやり合う事が無いことを願うぜ」
「こちらも同意見だな」
「……おい、ユウキ。多分、そろそろ私の仲間が私を探しにくるだろうからな。こんなこと言っちゃなんだが、夕方までC&Cの奴らとスイーツ…いやラーメンでも食べにいかねぇか?」
「別に良いが……その、すいーつとやらは食物なのか?てっきり薬物か何かだと…」
「………は?」
───────────────────
「…あ、甘いな…!」
「リーダーとやり合ったって聞いたからどんなおっかない奴だと思ってたけど……意外と普通な人だったね〜!」
「それにしてもスイーツを知らないなんて……今までどんな人生を送ってきたのでしょうか…?」
「それに、私のことも知らなかったしな?鎮圧委員会の副委員長なら私達ぐらい知ってそうだったんだが…」
「……食べたぞ。なかなか美味しかった。特に…あの冷たいグロテクスな球体が好みだ」
「アイスクリームのことをそんな風に言う人、私は初めて見たな…」
「あはっ!じゃあ、これも食べてみて?」
「……美味しい」
「食べさせるのはいいですが、あんまり冷たい物食べさせたらお腹壊させますよ、アスナ先輩…」
「ん〜、じゃあ、この店お持ち帰りできるから、それでまた後で食べよう!」
「そんじゃ、会計だな。今回は私が払ってやるよ」
「おぉ…リーダー、気前良いですね?」
「誘ったのは私だしな。おい!ユウキ。持ち帰りは何にすんだ?」
「……これと、これが良いんだが…流石に私が払う」
「いや、大丈夫だ。その代わり、ちょっと持ち帰りのやつ食わせろ」
「…わかった。お言葉に甘えておくよ」
「フュー!!リーダー太っ腹!」
───────────────────
「あれ…ユウキにC&Cの皆…昨日ぶりだね…って何それ!?アイスクリーム!?」
「先生用にも買ってもらいました。食いたいなら早く食べてください」
「あんた、先生には敬語なのな…別にどっちでも良いとは思うぜ?」
「これから先生には色々お世話になりそうですからね……今のうちに好感度上げとくんです」
「あ、あはは…私もこれから沢山ユウキにお世話になりそうだしね…シャーレに帰ったらユウキの部屋も決めないと…」
「………あ?おい、それってつまり…」
「もうすぐ日が落ちます。明日は早くここを出るので、仕事は早く終わらして寝てください」
「…うん。そうだね………そういえば、今日ユウキってどこで寝るの…?」
「別にどこでも……一応床でも寝れますが」
「い、いやそれはダメだよ………あ、仮眠室使ってもいいよ?私はあそこのソファーで眠るから…」
「では逆にしましょう。あのソファーは先生が眠るには少々手狭です。私なら丁度良いでしょう」
「うーん…でもなぁ…」
「どんな寝床でもそこまで違いはないでしょう…?では、私はアイスクリームを食べるので」
「え……あぁ、うん…」
「…ユウキって思ったより大胆なのかな?リーダー?」
「何で私に聞くんだよ!」
────────翌日────────
「……行ってくる」
「この勇者アリス!次会う時は必ず…!」
「いつでも武器改造には来てくれ。できればまたあの電磁砲も…」
「……うん、まぁ戻ってはくるだろうから、その時にまた……」
「ユウキちゃん!次戻ってきたら私と戦お?リーダーとも、ね!」
「も、勿論……あれ、そういやネルは?」
「リーダーは今寝てます……4時に出発するので、まだ寝ているところでしょう」
「そうか……次来る時は、アイスクリームのお礼をしないといけないな」
「楽しみにしてますね♪」
「先生とはもうお別れの挨拶はしたのか?」
「お別れ…って言っても私達は生徒募集で度々シャーレに来るから、そんな長く会わない訳じゃないよ?」
「…そうか、なら安心だな」
ニコッと、笑顔を浮かべる。
……久しぶりに、図書館以外で純粋な笑顔を出した気がする。
前は……どんな時だっただろうか……
どこかに。
とある物が、寝そべりながら、とある景色を見ていた。
「……ん?何だこれ…………へぇ?まさか図書館がこんな事できるとはな………ちょっとまた遊びに行くかぁ…」
その物の手には、青い封筒があった。
「丁度、こんなのもあるしな?」
8章終わったぁ〜ホンルの尊厳破壊人格誰になるんだろ…?
エデンから本格的にプロムンワールドが絡んでくるべ、ぜひお楽しみに。
この作品は…
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ギャグ
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シリアス
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適度にどっちでも…