鎖無き世界   作:エ・駄・死だな

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8章楽しかったです。


聖地パラソルでダメだった。


流石に男の大人をそのまま出すわけにはね…

 

 

 

「おぉ〜。なかなか似合ってますね☆」

 

 

 

「…それはどうも」

 

先程の考えから、あの笑顔があまりに無邪気な物に見えてしまう。慣れていかないとな…

 

 

「銃も。弾薬ある程度ある」

 

…シロコは笑顔という機能を持ってるのか?

 

少し微妙な顔を浮かべていると、アヤネ…だったか。が詰め寄ってくる。

 

「服も銃も買って…条件は満たしました。あなたはこの後、何をするんですか?」

 

「引き続きシャーレに合流するのが目標だ。もうここに残る用事も特に無いからな」

 

そう言うと、シロコはそれを待っていたかの様に変な金属板を渡してきた。

 

「ん。スマホ」

 

「?…………何だこれは?」

「…もしかして」

「う、嘘でしょ…?」

 

 

「す、すまほと言ったか?」

「…これは、長くなりそう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こ、こんな便利な物が…!」

 

都市にも似たような代物はいくつかあるが、どれもスマホの一部分だけしか使えなかったり冗談みたいな価格がついてたり……

 

こんな素晴らしい物……いや、何で…?

 

「………いいのか?もらっても」

「うん。ホシノ先輩が渡しといてって」

 

 

…どういう風の吹き回しだ?

 

 

「…あ、ありがたくもらっておくよ。それじゃ、そろそろ時間だな」

 

 

「は〜い☆頑張ってきてくださいね〜!」

「………ふん!」

「…遭難しないようにね」

「縁起の悪いこと言わないでください…」

 

 

「……できる範囲なら、協力させて欲しい。恩は返すさ」

 

 

 

そう言って出ようとした時、ソファーに寝ていたホシノがこちらに寄ってくる。

 

「な…なんだ?」

少しこちらを睨みつけるような、もしくは疑うような目で見てくる。そして、

 

「…恩、忘れないでね?」

 

「…もちろんだ」

 

 

こいつもしかしてこれで更に元取るつもりじゃ…

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

 

 

 

シロコ達と別れてから数時間。

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…」

 

そういえば飲み物も、それを買う金すら無かった。このままだと干からびてしまう…

 

 

 

 

「おっとネェちゃ……ん?」

 

 

前方にまたもや銃を構えた奴らが見える。

 

「ボス!こいつ指名手配の…」

「こいつをポリに出せば……!」

 

何か言ってるがもう私の目線はあれしか見えない。

 

 

 

 

 

「…ふふ…幸い弱ってるようだ。今のうちに畳み掛」

 

「うわぁ!?ひ、ひっ…!」

 

最高速度で一番前にいた奴を蹴る。

前より少し多いが…問題はない。

 

 

 

 

 

「ぎゃっ!?」「うわっ!?」「え?」

「た、たすけ」「ぐえ!?」「待っ」

 

 

 

 

 

少々お待ちください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゅう…」

 

バタッ。

 

 

全員倒れたのを見てすぐさま目当てのものを探す。

 

「み、みず…!」

 

 

腰や肩にかけられているペットボトルやらを奪い取り、浴びるように飲む。

 

「…はっ!はぁ……」

 

 

 

 

 

渇きが止まった後は、少し悪い気があるが。

 

 

「もらっていくぞ」

 

数人から財布を奪う。中身を見てみるとなかなか悲惨だが飲み物を買うには十分だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……これじゃネズミと同類だ…」

 

自販機で水を買いながらそんな当たり前のことを考える。

 

シャーレはまだなのか?もうかれこれ数十キロ以上歩いてるぞ…

 

 

 

自販機に並べられている聞いたこともない味を飲んでみたいが、ぐっと我慢してただの水を買う。

 

 

もうここまできたら車も盗んでも変わらないだろと謎の決心をしていると。

 

 

 

 

 

 

「こんにちは」

 

「…っっっ!??」

 

背筋を凍りつくような寒気に襲われる。

思わず振り向くと…

 

 

 

 

「……最近の義体は随分と見た目に重視してるんだな?」

 

「クックック…やはり、呼んで正解でした」

 

 

 

どう見ても人間じゃない奴が立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…お前のおかげで暑さがちょっとはマシになったよ…で?お前は何しに私の元へ来た?」

 

腰にある盾とは別の、大きめの方の筒を取る。

 

「大丈夫です。あなたに危害を加えるような事はしません。ただ少し、付き合って欲しい事がありましてね…」

 

 

「…言ってみろ。内容によっては、その頭が消し飛ぶ」

 

そして、そこから出てきた2メートルもあるエネルギー刃を奴に向ける。

 

 

「…怖い怖い…ですが、こちらとしてもその敵意は別のものに向けてもらいたいものです」

 

「回りくどい言い方をするな。早く要件を話せ」

 

 

「…単刀直入に言いますと、あなたに、神秘の実験台になって欲し「断る」……もちろん、報酬があります」

 

「実験に成功すれば、あなたは彼女達の力を手に入れ、同時にこれからあなたへの支援を施しましょう」

 

「…失敗したら?」

 

「さぁ?碌なことにはならないという事はわかりますね」

 

 

「彼女達の力を得るというのは何だ」

 

「あなたも、疑問には思いませんでしたか?強化施術すらしていないのに人の限界を安易と超えるような耐久性に身体能力……あれは、彼女達の中にある神秘の効果だと、私は考えています」

 

「…もういい。言いたいことは何となくわかった。私を実験台に選んだのも納得できる…」

 

「物分かりが良くて助かります…で?飲み込みますか?」

 

 

 

 

 

 

私の中に様々な葛藤が入る。

 

館長からの約束。

弟の叱責。

姉が遺したあの言葉。

 

 

 

だが…

 

 

 

 

 

「…いいだろう。その実験、乗った」

 

「…ほう?まさかこんなにあっさりと受け入れてくれるとは……予想外でしたね」

 

「…反対されるのをわかっていたのに提案したのか…」

 

呆れながらもしっかりと相手の一挙手一投足を注意深く見る。

 

「あぁ、いえ…そもそもあなたは強制的に実験台にされる予定でしたので」

 

「…実力行使か」

 

「いえいえまさか……私では手も足も出ないでしょう」

 

 

「あなたの上司、館長様から許可を頂いたのですよ」

 

 

「………はぁ?」

 

「彼女曰く、好きにしてもいいけど、条件は飲んでもらうと…」

 

 

 

 

…………人使いが荒いんじゃなくて、そもそも人として見られていない可能性が出てきたな…

 

 

「はぁ……で?どこで実験をやるんだ?」

 

「…着いてきて下さい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

よくわからない建物に入ると、またもやよくわからない仕組みで下に降りていく。

 

L社のエレベーターに似てるようで少し違う感覚。

 

 

 

 

自動ドアが開かれると、中にはこの義体人間と同じような、この世界には明らかに合わない奴らが数人ほど。

 

 

 

 

「…他にも色々いるな。少し気味が悪いぞ」

 

「我々にとっても大事な実験なのです。気にしない方が良いでしょう」

 

 

「外界からの人間…?ふむ、外界からの人間などたかが知れていると考えていましたが……なかなかどうして侮れない」

 

「そういうこった!」

 

 

 

左にいる良くわからん……その…

「背を向けている男性の肖像画を持っている頭なしの黒づくめ人間」

 

 

 

…………?

 

 

 

 

 

 

他にも良くわからん義体人間がいくつかいる。こう見ると、招待してきたこいつがまだマシな方に思えてくる。

 

 

 

 

 

「…自己紹介が遅れましたね。私たちは「ゲマトリア」。私は「黒服」とでも呼んでください」

 

 

「……ゲマトリア、か…」

 

 

 

「彼らの紹介を…「いい。早く本題に入ってくれ」……クックック、それもそうですね」

 

 

 

「不愉快。客人は遠慮がましく構えるべきではないのですか?」

 

少し端にいた赤色の肌に多眼。この中で一番人間らしくないものが、こちらに突っかかってきた。

 

「そもそも外界の人間など、神秘に耐えられても適応などでき」

 

ザシュッ。

 

「ぐっ…ぁぁぁぁ!??!」

 

多眼目がけて刃を振る。

 

「その体を上半分と下半分に分けようとも考えたが…館長様が許諾した方々だ。顔に免じてそれで許してやる。だが次はその節穴の目ごと消し飛ばす」

 

 

 

「……申し訳ございません。彼女には言い聞かせておきます」

 

 

「…早く終わらしてくれ」

 

ここにいると都市に戻ってきたような気がして……あまりいい気持ちにはならない。

 

 

「では、あの扉の奥に」

 

 

言われた通り扉を開けると、実験室…というよりかは隔離室に近いような場所だ。

 

「そこの真ん中で待機していてください」

 

 

少し後ろから黒服の声が聞こえてくる。

 

「…悪趣味だな」

 

「彼が…マエストロが見物したいと言っていましてね。気にする必要はありません……では」

 

 

黒服がそう言った瞬間、体が謎の線に締め付けられる。締め付けられている筈なのに、線自体は半透明で細く、光のようだ。

 

 

 

「……いつでもいいぞ」

 

 

「…では」

 

黒服の気配が無くなってから数十秒後。

 

 

 

「……っ!??!ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

焼けるような感覚に陥った。

 

 

 

 

 

 

 

 






つ、次こそ序章終わらせる…

この作品は…

  • ギャグ
  • シリアス
  • 適度にどっちでも…
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