主を失った狼、透き通る世界に行き着く   作:けんどーさん

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こんにちはけんどーです

最近、自分が読んでいた小説、昔読んで読み返したくなった小説が消えてた…なんて事が起こったんですよ

永遠は無いとは言いますが、やはり悲しいものですね…

以下に感謝を

あすばやし様!雅やか英雄様!誤字報告ありがとうございます!

とりもち太巻き様!評価9ありがとうございます!丸餅Z様!評価7ありがとうございます!

それではどうぞ!


花火の下、夢と昔話

〜百鬼夜行、総合病院〜

 

狼は今、猛烈な既視感を感じながらベットで寝ていた

 

「……」

 

話は遡る事1時間前、マサムニェをぶちのめした後、先生が廃墟へと行く前にシズコに”狼が怪我してるから一応救急車呼んで”とシズコに救急車を呼ぶように言っていた

 

そのせいで狼は救急車なんて珍しいと祭りを楽しんでいる人から好奇の目を向けられながらそのまま救急車へと乗せられる

 

「お兄さんどこか痛む?」「………」「お兄さん目立った外傷はないけど一応病院行って検査するからね〜」

 

「………おはぎ」「ん?お兄さん今なんか言った?」「………」「……(き、気まずい)」

 

 

狼はその後病院へと辿りつき諸々の検査をした後、撃たれた箇所はほぼ完治していたが、念には念をいれ入院する事に

 

そして現在へと至る

 

 

「………」

 

…相変わらず暇である。ベットの上から動けないためやる事が殆ど無い

 

その時、病院のドアがスーッと開く

 

“狼、調子はどうかな?”「……暇だ」

 

狼はぶっきらぼうに答えた

 

“…狼、もしかして…怒ってる?”「…この程度、唾でもつけr「師匠〜〜!」グフッ」

 

狼が喋る途中、何かが病室へと飛び込み狼に抱きつく

 

「…お前は…」「師匠!お体は大丈夫ですか!?」

 

イズナが抱きついたまま狼に喋る

 

「……離れろ、暑苦しい」「へ?あわわ!失礼しました!師匠!」

 

イズナがヒョイと狼から離れる

 

“一応撃たれたし…前も似た事はあったけど、出血とか色々心配で…”「……」

 

「…あの薬水であれば…この程度すぐ治る」”でもあれ、明らかに異常だよ…あまりにも回復が早い”

 

「師匠…あれでいくらすぐ傷を治せるとしても、やはり心配です…」「……」

 

「………しばらく、寝る」”…ありがとう、狼”「…構わぬ」

 

「師匠!この病室ならこの後の花火がしっかり見えると思います!よかったら窓を開けて見てみてください!」「……ああ」

 

 

“狼、また後で来るよ、またね”「師匠!また後で来ます!」「…分かった」

 

そうして先生とイズナは病室から出た

 

「………」

 

その昔、己の身を心配してくれる人など…

 

 「狼よ、怪我はないか?何かあれば、薬師を呼ぼう」「狼殿、何かあれば、すぐに仰ってください」

 

「……」

 

少し、懐かしいことを思い出した

 

「……もう、二度と会えぬか」

 

少し、寂しさを感じながら、そうつぶやいた

 

 

〜百鬼夜行、商店街〜

 

「主殿!イズナは先に花火が見えやすい場所を探して参ります!」”うん、分かったよ”

 

「ではでは、行って参ります!」”気をつけてね〜…さて、しばらく待つか”

 

 

そうして先生は辺りを歩こうとするが…

 

“…花火会場って、どこだ?”

 

イズナにきこうとするも、既にイズナは場所探しに行ってしまった

 

“……まぁとりあえず人の流れに沿って行けばいいかな”

 

先生が歩き回ること数十分

 

“…お祭り…最後に行ったのは地元のお祭りかな、神社でやってたっけ”

 

先生はそこらじゅうにある屋台を見物しつつ、昔の記憶を掘り起こしていた

 

“…射的はコルクじゃなくて実銃だし、カタヌキが残ってるのは意外だったな…”

 

その時

 

「もうすぐ、あのミレニアムとの合作の花火が始まるってさ」「遅れる前に早く行こう!」

 

“…もうそんな時間か、とりあえずついていけば…”

 

そうして先生は流れに沿って移動する

 

“…展望台か、そういえばイズナの夢って…あ!”

 

先生は人混みの中で見慣れた人物を見つける

 

 

「見せてもらおうか、ミレニアムの科学技術とやらを」

「相変わらず上から目線だな、嫌われるぞ?」

「ね〜ね〜ね〜、花火っていつ始まるかな?」

「もうすぐだよ〜、ほら、冷えたラムネ買ったよ〜」

「ひ、人が多すぎて、イズナ、酸欠になりそうです〜」

「お〜い、どこだ〜い?」

「お父さん〜どこ〜?」

「やあ、場所なら確保しておいたよ」

「最高だ、よくやったな、戦友」

 

“イズナ〜!大丈夫か〜い?”「!!この声…主殿!」”うおっ!”

 

先生のことを見つけたイズナが抱きついた勢いで先生は危うく倒れかける

 

「主殿!イズナが見晴らしの良い場所を…」「なぁ、ここ空いてるぞ!」「ラッキー!」

 

「ああっ!すぐ人で埋まってしまいましたってあれ!?道も塞がれてしまいました!!」”イズナ、落ち着いて、忍びは焦らず冷静でいる事が大事だよ”

 

 

“それに、こうしてここから見る眺めもいいと思うよ?”「は、はい!でも…」”…?”

 

「あ、いえ、なんでもありません!主殿!」”そう?ならいいけど…”

 

イズナが顔を赤らめながらしゃべった

 

「主殿!もうそろそろ始まりますよ!(うう…主殿と、は、はぐを…えへへっ////)」”そうだね、楽しみだなぁ(イズナ、顔が少し赤いような…?)”

 

「あ!始まりました!」

 

 

 

 

 

 

〜百鬼夜行、総合病院〜

 

「……?」

 

ベットで無心で過ごしていた狼の耳が、何か風切り音のような音を捉えた

 

ベットから顔をあげ、外を見る

 

すると…

 

 

 

ド〜〜〜〜ン!ドンドンドン!ドン!

 

「……あれが」

 

空に光赤と緑、黄色など様々な色の、咲き誇っては消えていく儚くも美しい花火に、狼は見惚れていた

 

「………」

 

あの花火とやらは元々火薬を空で爆発させていると聞く

 

花火の光は、葦名で見た火縄銃や石火矢、内府の赤備えどもが使うあの炎と違い、ほろぐらむとやらだ

 

だが、それでも…

 

 

「……雅だ」

 

おもわず、そう呟いていた

 

 

 

 

 

〜百鬼夜行、展望台〜

 

「えへへっ…この景色、主殿と一緒に見れるだなんて…」

 

「…主殿…その…」”?イズナ、どうしたの?”

 

「……イズナ、色々とご迷惑をおかけしてしまって申し訳ありません…イズナは、イズナは…」

 

“気にしないで、イズナ。これでも先生だし…”「…先生?」

 

“子供は大人に迷惑をかけるものだし、生徒にかけられる迷惑なら、いつだって大歓迎さ”「…えへへっ、主殿!イズナ、ここに宣言します!」

 

 

「先生は、主殿は、私の夢を応援してくださる方!これから先、イズナは主殿に忠誠を誓います!」”そ、そっか”

 

「ですので主殿!これからもイズナを末長くよろしくお願いいたします!イズナはこれからも修行を続けて、主殿のためにかんばっていきますので!」

 

「ニンニン!えへへっ!」”うん、よろしくね、イズナ”

 

 

「さて、主殿!これを!」”ん?ってこれは…?”

 

イズナが先生に何かを手渡す

 

 

「主殿!それはイズナ特製お守りです!」”特製お守り?いきなりどうして…”

 

「…主殿、イズナはキヴォトス1の忍びになるのが夢ですが…それとは別に尊敬している方がいるんです!」”その人って?”

 

「それは…昔話に登場する忍び、隻眼の忍びです!」”…隻眼…もしかして…イズナ、そのお話、詳しく教えてくれる?”

 

「はいっ!では…」

 

その昔、ある国に、呪われた御子様がいました

 

その呪いは、呪われている人を不死にする代わりに、周囲の人間を病で殺してしまう恐ろしい物でした

 

国の主は、その病が振りまかれる事のないよう、大きなお屋敷を用意し、寂しくないよう病に罹らない様にした人を集め、屋敷に住まわせました

 

そこで、御子に使える忍びと出会い、共に過ごすことになりました

 

そのお屋敷で御子は呪いで誰も殺さないよう、菓子を作り永遠にお屋敷で過ごす、そう思っていました

 

しかし、ある日突然、野盗が現れお屋敷に火をつけ、皆殺されてしまいました

 

唯一御子を助けに来た忍びすら目の前で死にかけているのを見た御子は決めました

 

「忍びよ、我が呪いとともに生きてくれ」

 

そう、御子のもつ呪いは契約を結ぶことでその呪いを分ける事ができたのです

 

そして、事に気づいた国の主が逃れてきた御子と忍びを保護、とある場所で匿っていました

 

 

しかし、御子を匿っている国と別の国が、その呪いによる不死を求めて戦争をしかけました

 

危険を感じた御子と国の主は御子を忍びと共に逃そうとしました

 

でも、その御子の呪いに目をつけた国の偉い人が国を守るためにその呪いを利用しようとし、御子を連れ去ろうとしました

 

忍びは必死に戦いました、しかし叶わず左腕を怪我し、片目を顔ごと切られてしまいました

 

しかし忍びは呪いを受け不死であり、それを利用して御子を助けにいきました

 

道中、薬師や仏を作る猿に怪我した左腕を万全にするため仕掛けがついた籠手を、虫を操る侍や商売人から情報を貰い、手助けしてもらいながらついに御子を助けました

 

忍びは言いました「さあ、逃げましょう、我が主よ」

 

だが、御子はこう答えました「それはできぬ」

 

御子は、己の持つ呪いがなくなれば戦争は終わり、迷惑をかける事がなくなる

 

そう考え、忍びに告げました。「どうか呪いを断ち切る手伝いをしてくれ」

 

忍びは、こくりとうなずきました

 

御子は連れ去られた場所で見つけた書物に、竜の涙があれば呪いを解けると書いてあるのを読み、忍びに涙を頂くよう伝えた

 

忍びはそのために地の底、谷の奥まで駆け、とある都へ辿りつき、竜と対峙しました

 

竜は言いました、「人の子よ、何を望むか」忍びは答えました「主を呪いから解放したいと」

 

竜は告げました、「しかし、お前の主は死ぬぞ」

 

忍びはすっかり驚きました、なぜなら主が死ぬと知らなかったからです

 

竜は言いました「貴様も貴様の主の持つ呪いと同じものを持っている、いわば親子のような関係になっている、片方が呪いを解こうとしても、もう片方がそれを縛る、だからどちらかが死ぬだろう」

 

忍びは答えました「ならば俺が死にましょう」

 

竜はその忠誠心に心打たれ、涙を一滴流し、告げました「その涙を、呪いから解放したい主に飲ませろ、そしてこの刀で自刃せよ、さすれば貴様の主は人へと帰るだろう」

 

忍びは刀と涙を受け取り、それを飲ませようと急いで主の元へと帰りました

 

しかし時すでに遅く、忍びが帰った頃には戦争が激化しており、御子を逃そうとした国は滅んでしまいました

 

滅んだ国を駆け巡り、ついに忍びは抜け道を見つけ、そこにいた御子を見つけました

 

御子は言いました「皆、私のせいで死んだ。生き残りも数少ない。私が、呪いなど持って生まれなければ…」

 

「我が生涯の忍びよ、不死断ちを…お願いできますか?」

 

「…承知」

 

そして、忍びは竜の涙を御子に飲ませました

 

「忍びよ…なに…を…」そう呟き、御子は眠りました

 

「最後の不死を、成敗いたす…人として、生きてくだされ」

 

そして、隻眼の忍びは自刃し、御子は呪いがとけ、人として目覚めました

 

その後、御子は生き残っていた薬師とともに、様々なところを旅しましたとさ

 

 

「…これが、そのお話です」”…なるほど…おはぎが話に出てこない、妙だな…

 

「主殿!イズナもこのお話の忍者のように立派な忍者になれるでしょうか…?」”うん、いっとイズナならなれるさ”

 

「えへへ…主殿、ありがとうございます!」

 

ドーン!と、最後の花火が散るなか、2人の少女と大人が、会話を交わしていた




ここまで読んでくれてありがとうございます!

これで終わり…ではなくあともう少しだけ続きます

実は花火を特殊タグで再現したかったのですが素人で全然わからなくて諦めましたごめんなさい

…昔話については、この小説完全オリジナルで勝手に考えた内容ですので、どうか容赦を…

狼「銃…か…」

  • 新たに調達するべきか…
  • このまま使い続けるべきか…
  • 先生殿に聞いてみるか…
  • …エンジニア部…とやら…うむ…
  • イズナに聞くか……
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