主を失った狼、透き通る世界に行き着く   作:けんどーさん

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こんにちはけんどーです

今日から5日ほど所持事情で投稿が出来なくなる可能性があるので伝えておきます

沙羅双樹のドリア様!評価9ありがとうございます!

荒魂マサカド様!誤字報告ありがとうございます!

それではどうぞ!


作戦会議と見回り、そしてまた狐

〜百夜堂〜

 

すっかり日が暮れた頃

 

「ところで、元凶の話は具体的にどうします?」「一番確実な方法があるわ」

 

“本当?聞かせてほしいな”「簡単な話、どっかにいる魑魅一座を見つけて、囲む」

 

「…?」「…包囲して〜そのあとは?」

 

ツバキが尋ねる

 

「もちろん全員で囲んで叩く!そして拘束!脅して元凶を吐かせて勝利!多少の暴力はやむを得ない時もある!」

 

「サスガ委員長!悪党には小指ザクリの刑デスネ!」”え、エンコ斬り…?”

 

「…うわぁ…」「…あら」「ふあぁ…」「……片目を”狼”…骨を”狼?”…すまぬ」

 

「もっと過激な人いた…」「………ふむ」「くあぁ〜…眠い」

 

「えっと、よく考えると、フィーナはそれはやりすぎだと思いますよ、お頭の護衛サン…」「………」

 

 

「ま、まぁとりあえずそこら辺は魑魅一座を捕まえてからにしましょう!でも、もう時間が…祭りのクライマックスは明日…」

 

「あ、あれでしょ!ホログラムの花火!」「ええ、盛り上がりも最高、ラストを飾る花火もしっかり相応しいのを…」

 

「……賊共がその時に暴れれば…」「うん、「騒ぎ」じゃすまない被害が出る」

 

「もしそんなことになったら…」「…シズコちゃん…」

 

シズコがパチン!と己の頬を叩く

 

「いや、最悪はその時考えれば良い、まずは元凶を探す!見つけたらボッコボコにしてやる!」”…まぁ、それぐらいはギリ許されるかも…?”

 

「…と、とりあえず奴らを探しに行きましょう!」「…ああ」「…すみません」

 

「……なんだ」「ん?ミモリ、どうしたの?」

 

ミモリが狼に話しかける

 

「…いえ、失礼しました、なんでもありません」「…?」「?そう、ならいいけど」

 

“とりあえず、外で見回りかな?”「うん、それじゃ早くおわらせよ〜」

 

そうして先生は百夜堂を出て行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜1時間後〜

 

「ああああああ!あの野郎ども、呼ばれてない時に来る癖に探している時に限って来ないのはなんでなのよっ!」

 

「フィーナわかりました!リモコンと一緒デス!探してる時に見つからず、諦めて冷蔵庫を開けたら出て来まシタ!」「知ってる!マフィンの法則だっけ?」

 

「美味しそうな名前の法則だね〜」”なんで冷蔵庫からリモコンが…??”

 

「まぁ、騒ぎが出ないおかげでみなさん楽しめてますね〜」「…う゛ぅ…魑魅一座めぇ…」

 

その時

 

 

「うわぁぁぁん!パパ!ママ!どこ〜!?」「…む?」

 

狼の耳が、何かを捉えた

 

“狼、どうしたの?”「…子の泣く声が、聞こえた」

 

「あら?泣いてる…迷子の?」「放って置けない!どっち方向!?」「…あっちだ」

 

「ありがとう、よし、出動〜」「え?え?ちょ、迷子に3人で?」

 

 

シズコが困惑するなか、遠くからオートマタが一体、走って来た

 

「お〜い!シズコさん!ようやく見つけた!」「え?」

 

「明日の花火でちょっと相談が…」「うそぉ!?このタイミング!?」

 

「うぅ…フィーナ!狼さん!あとはお願い!」「了解デス!」「……うむ」

 

“みんな大忙しだね…魑魅一座が暴れなければ、これが普通の光景だったり?”「ハイ!お頭の言う通りかと!」

 

「こういう仲間の数が少ないのは良くない状況…気を引き締めてかかりマス!」”うん、よろしく、フィーナ”

 

 

 

 

 

 

 

 

ドカアアァァァン!!

 

“待てぇい!もうトラブルかよ!”「…賊共め、まだ暴れるか」

 

「と、とりあえず行きましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ!?これで失敗だとぉ!!?」「てめぇマジで言ってんの?」

 

「よ、よくみろ!端っこが割れてる!」「ああ!?よく見えねえな!成功してるんだから大人しく報酬寄越せ!」

 

「ひ、ひいいぃ!」「あ、あれは!桜花祭で毎回暴れるというカタヌキチンピラ!」

 

“ナァニソレ”「……かたぬき?」

 

「お頭!護衛さん!ここはフィーナにお任せを!2人は百夜堂に行っててください!」「……ああ」

 

 

“一人で大丈夫?”「ハイ!こう見えてフィーナは強いのです!」

 

“わかった、気をつけてね。狼、一旦戻ろうか”「……ああ」

 

 

そうして先生と狼は百夜堂へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時

 

「……!あれは」”え?狼?”

 

狼は刀に手を添え、抜刀しようとするが…

 

「……よい、気のせいだ」”…?わかった”

 

そうして先生と狼は歩き始めるが…

 

 

 

 

 

 

 

「サササッ…!」「……」”あ〜ok、大体察した”

 

 

先生は何かが追いかけて来ている事に気づいた

 

“…なんで自分の声でサササって言ってるんだ?”「……ついてこい」

 

“あいよ、一旦撒くか”「!?あっ!」

 

 

先生と狼が一斉に走り出す

 

「ま、まさかバレ…いや、イズナは今闇に紛れ暗躍する忍び…!」

 

バッ、と追いかけている者も走り出す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が、人混みに紛れつつ隠れていた先生と狼を見失う

 

「…うう…見失って…でも、きっとここら辺に…」

 

うーむ、うーむと悩んでいると…

 

“イズナ、そこで何をしてるの?”「!?先生殿!」

 

「あ、えっとですね、イズナは今先生を探して…って先生!?」”やあイズナ”

 

「い、いえ、イズナは慌ててなど…今は先生を騙しているあの大人を…」「………」

 

思わず狼は頭を抱えた。忍びなのにそこまで無駄口を叩くのは何故だ

 

「先生!教えてください!あの大人はどこですか!」”うん、じゃあとりあえず散歩でもしよっか”

 

「喜んで!」「……は??」「え?…ああ!ではなく、イズナはあの大人を…」

 

“私と一緒じゃ、いや?”「うえ、い、いえ…決してそん…ええ…」

 

「……………」

 

 

…忍びの未来はもとより暗いが、これはあんまりだろう

 

思わずそう考える狼だった




ここまで読んでくれてありがとうございます!

すみません、投稿はマジで遅れると思いますので…どうかお許しください

次回、お楽しみに…

狼「銃…か…」

  • 新たに調達するべきか…
  • このまま使い続けるべきか…
  • 先生殿に聞いてみるか…
  • …エンジニア部…とやら…うむ…
  • イズナに聞くか……
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