アンケートの様子を見るにイズナ絡みが先かな?
あ、もちろんホシノも書くよ!
以下に感謝を
めろんムーン様!評価9ありがとうございます!
雅やか英雄様!誤字報告ありがとうございます!
それではどうぞ!
〜シャーレオフィス〜
ここはシャーレの執務室、そこでパソコンで仕事をこなしその手伝いをする生徒がいた
“はぁーー仕事おわったぁ…”「ん、先生お疲れ様」
パソコンをスリープにし、閉じる
“シロコも手伝ってくれてありがとう”「先生にはお世話になった。受けた恩は返すべき」
先生とシロコが会話を交わしていた時、不意にドアが開く
「……戻ったぞ」”お!狼もお疲れ様”
狼は先生に近づくと喋る
「……先生殿…浮気調査とやら…生徒には、やらせるな…」”…うん…本当にありがとう、狼…”
「浮気調査?」「……知らぬ方が良い」”…ちょっと今度依頼NGのリスト作るかぁ”
少し顔色の悪い狼であった
「先生、ちょっと伝えておきたいことがある」”ん?なんだい?シロコ”
「そろそろ支援物資が欲しい。銃弾が足りなくなってきた」”あーわかった。すぐには無理だな…いつぐらいまで耐えれる?”
「一週間は大丈夫。でも二週間は厳しい」”わかった。手配出来次第送るね”
「ん、ありがとう。先生」”いいのいいの。シロコが来てくれたおかげで早くおわったし、じゃ、またね〜”
「うん、またね。先生」
シロコがシャーレから出る
“…さて、そろそろミレニアムプライスの授賞式の時間…狼を起こさないとな”
先生が仮眠室へ向かう
“あんなに疲れてる様子の狼は初めて見たなぁ…浮気調査は最優先でNGだな…生徒に騙して悪いがされる可能性もあるし生徒以外の依頼は狼と私で…”
一人ごとを呟きながら先生は仮眠室のドアをノックする
“狼〜そろそろゲーム開発部に行くよ〜?”
「……承知した…」
顔色が少し良くなった狼が部屋から出てくる
“んじゃさっさと行こっか”「……ああ」
2人はゲーム開発部へと向かった
〜ミレニアム、ゲーム開発部〜
“入るよ〜”
先生が部室のドアをノックし、入る
「あ!先生いらっしゃい!」「先生、狼さん、こんにちは」
「先生!狼!よく来てくれました!」「……息災か」
「うん!あ、でも…」”どうしたの?”
「じゃじゃーん。ねぇねぇアリス、これ見て〜」
モモイはどこからともなくあるものを取り出す
「じゃ〜ん!メイド服!」「ひぇっ!」
アリスはメイド服を見た途端すごい勢いで逃げる
「あはは!いい反応!」「……なぜ、服を見て、逃げる…?」
「何してるの!お姉ちゃん!アリスが怯えちゃってる…」”あ〜狼はあの時別のところ行ってたからなあ…”
「…?」「アリスちゃん。大丈夫?」「あ、アリス…しばらくメイド服を見たくありません!」
「……なぜ、怯える」「あ、狼さん見てないか…あの、ネル先輩はわかりますよね?スカジャンを着た背が小さいメイド部の…」
「…………ああ」「なんですかその間は」
狼の眉間の皺が少し濃くなる。なかなかの強者だったが未だ決着はついておらず、どちらかというと敗走と言う方に近かったからだ
「アリスも狼もメイド服に嫌な思いで出来てる…なんで?」「…その、ちょっといいですか?」
「…なんだ」「…その、昨日のいざこざについて話してきて…その…ネル先輩から狼さんへ伝言を…」
「……聞こう」「…「今度あったら潰す。また会おう」って」「ひぃっ!」
アリスが凄まじい速度でロッカーに入る
「ああっ、アリスちゃん!ロッカーの中にはいっちゃだめ!」”あはは…うん。あれはトラウマなるわな…”
「……俺からも、頼む」「…え?」
「…いつでも来い。と」「あ、ひゃい…わかりました…」
「お、狼さん…いいんですか?喧嘩売って」「…決着は、決めておかねば」
三つ 恐怖は絶対。一時の敗北はよい。だが手段を選ばず、必ず復讐せよ
負けたわけではないが、このまま有耶無耶にするには惜しい
ゆえに決着を求める狼であった*1
〜十分後〜
「…ミレニアムプライス、始まったね」「…うん」
「もし受賞したらクラッカー鳴らそっか」「…くらっかー?」”……まぁ、見ればわかるよ”
「でも、もしだめだったら…」「…その時は、荷造りしないとね私とモモイはともかく…ユズとアリスは…」
「「……」」
その時、部屋のテレビから音声が流れる
「これより、ミレニアムプライスを始めます!司会及び進行を担当するのは私、コトリです!」
『今回のミレニアムプライスは最多の応募となりました!恐らくセミナーの方針変更により成果を求める人が増えたのが原因でしょう!》
『昨年の優勝作品であるノアさんの「思い出の詩集」は、本来の意図とは少し違ったようですが……その形而上的な言葉の羅列が、ミレニアム最高の不眠症に対する治療法として評価されました!』
『今回も「歯磨き粉と見せかけてモッツァレラチーズがでる持ち歩きチーズ入れ」や「ミサイルが内蔵された護身用の傘」』
『「ネクタイ型モバイルバッテリー」「光学迷彩下着」「ちょうど缶一個はいる筆箱型冷蔵庫…」』
「……傘は、良さそうだ…」”なんだろう、ミレニアムには変なものばっかり作る生徒が多いんだなぁ…”
『そして!キヴォトスのインターネットで一波乱を巻き起こしている「テイルズ・サガ・クロニクル2」などなど、今回応募された三桁を超える応募作品のうち、受賞できるのはたったの7作品!』
『それでは、7位の発表です!』「ついに、この時が…」「うう…」
『第7位じゃ、エンジニア部の『光学迷彩下着セットです!」』”おいちょっと待て、流石に見過ごせんもんがいきなり出てきやがった”
「…こうがくめいさい?」「ええとね…透明になれるの!」「………ほお」
『これは着ても素肌が見えてしまうため着てるのか着てないのかわからないエキセントリックな…』”ちょっと後でウタハに説教だな…”
「……服を来て…なぜ、肌が…」「…多分…服だけ消えてる…のかな?」「……」
作ってもらおうと思ったがそれではまるで意味がないと諦める狼であった
「…まぁまだあと6残ってるから!」『続いて第6位の発表です!』
そうして続々と発表されていき…
「…私たちの名前、呼ばれないね」「……まだだ、まだベスト3が…」
“……2位でもない…”「……」「ってことは…もしかして!?」
『最後に!ミレニアムプライスで最高の栄誉を受賞した作品は……』「ドキドキ…」「…うう…」
「待望の一位は……新素材開発部のかいhダダダダッ!
「!?」
敵襲か!と焦るが撃たれたのが目の前の絡繰りであるのと隣でモモイが銃を持って立ち上がっているのを見て狼は全てを察した
「きゃあっ!?本当に画面撃つ人いる!?」「うわあぁぁん!どうせ全部持ってかれるんだ!もう関係ない!」
「もう終わりだぁぁぁぁぁ!」「………」
…また、目の前で誰かが守ろうとした物が、崩れて行く
時に己が物を奪う方になり、葦名ではそのような出来事は見慣れた物だが…心地良いものでは、やはりなかった
「……」「うぅ…」「…結局、こうなるんだ」
「……でも、全部ダメだったわけじゃないし…クソゲーと呼ばれることも、無い。これからも、きっと…」「でも…」
「ユズちゃんとアリスちゃんは…」「…私は…寮に戻る」「…え?」
「…きっと、もう私をバカにしてくる人もいないだろうし…もしそうでも、3人と先生と、狼さんがいるから…」
「…先生、狼さん、ありがとうございました」
ユズがぺこりと頭を下げる
「ただ、アリスちゃんは…」”…そうだ、アリス…シャーレに来ないかい?”
「…アリスちゃん…」「先生のことは、信じられます。でも…」
「…もう…みんなとは…一緒にいられないんですね」「うっ……」「…ごめん…ごめんね、アリスちゃん…私、毎日シャーレに行く…絶対に、絶対に行くから!」
「どこ行っても、一緒にまた、ゲームを作ろう!」「ううう…やっぱり嫌!」
「先生!アリスを連れてっちゃ嫌!私の部屋に連れていく!ネットも一緒に使うし、ご飯も2人で…」「わ、私も…」
「…2人とも、気持ちはわかるけど…そのことがバレたら…ね?」「……そうか」
狼はすっかり気が沈んでいたが、なにも永遠の別れでは無い
そうであれば話は早い。またどこか別で同じような部屋を作れば良い
例えばシャーレで無駄に余っている部屋を…と狼が考えていたその時
ガチャ、とドアが開く
「モモイ!ミドリ!アリスちゃん!ユズ!」「……早瀬殿」
「ひいっ!もうユウカが!」
「ちょ、ちょっと待って!そんなすぐになんて……」「悪魔め!生徒会に人の心とか無いわけ!?」
ユウカが次に発した言葉は…
「おめでとうっ!」「……え?」「…?」「…………は?」*2
「え、何この反応?結果見てなかったの?」「…結果?」「え?でも私たち入れなくて…」「えぇ?」
「はぁ?何を言ってるの、今も放送中なんだからちゃんと見てみなさいよ」
「お姉ちゃんがディスプレイ吹っ飛ばしちゃって・・・・・・」
「ほんとに何してるのよ・・・・・ほら見てみて、私もスマホで見てて途中から走って来たの」
ユウカのスマホには、ゲーム開発部のTSC2が、審査員が心打たれたと言って特別賞という形で受賞しているシーンが映っていた
「え……あ……」
「本当におめでとう!その、実は私もプレイしてみたの。決して手放しに面白かったとは言えないけれど・・・・・良いゲームを遊んだ後の、あの独特な感覚が味わえた」
「モモ、ミド!あたしもTSC2やってみたよ、凄い面白かった!今ネット上でも大騒ぎだよ!」
そう言いながらマキが部室に入って来た
「ヴェリタスの調べだと有名アイドルの名前よりTSC2の検索数の方が多くなってるってさ!」
「ほ、ほんとに…?」
「確認しました。3時間前にアップしたTSC2は先程までダウンロード数7705回、合計1372個のコメントが付いてましたが……ミレニアムプライスの発表以降、約26秒間でダウンロード回数が1万を超えました」
「!?」「コメントも約500個追加、言葉のニュアンスからして否定的・疑惑のコメントが242個、肯定的・期待のコメントが191個、残りは不明もしくは評価を保留しているコメントです」
「え?あれ!?もしかしてだめだった?」「ううん、そんなことはない」
「見て、今同率で、一番多く共感を貰ってる、3つのベストコメント…」
<chicken>「実際に遊ぶか散々迷いましたが…今は、胸を張って言えます。このゲームに出会えて、良かったです
<Kotoha0507>「これまでミレニアムに対して冷静さと合理性しかないと偏見をもってましたが…このゲームを通じて、完全になくなったと言えます」
<AlldonMai>「前作よりストーリーが大幅に改善され、そのほかの要素も全てよくなっていました。故に高評価を。オールドンマイは全ての神ゲームに高評価を入れる為に存在します」
「えっと、っていう事は廃部にならないんだよね!?」
「ええ、そうよ。でもあくまで臨時の猶予だから。正式な受賞ではないし生徒会としてはまた来学期まで……ゲーム開発部の部室の没収および廃部を保留する事にしたの……えっと、それから……その」「……?」
「ご、ごめんなさい。ここにあるゲーム機の事をガラクタなんて言って……貴女達のお陰で思い出したわ、小さい頃に遊んでた色んなゲームの事。久しぶりにあの頃の…新しい世界で旅をする楽しさを感じられた、ありがとう」
「じゃ、また後で!」
ユウカが部室から出て行った
「じゃ、じゃあ…」「…!」「やったああああああ!」「やった…嬉しい!」「?え、えっと…」
「アリスちゃん!私たちやったよ!この場所を守りきれたんだよ!」「!!つまり…みんなと…一緒に…?」
「「うん!」」「…これからも、よろしくね?」「私は…アリスは…嬉しいです!」「アリスちゃん!」
「私たち、これからも一緒だよ!」「…はい!」
「………そうか」
狼は、理解する。この子供たちはやり遂げたのだと
“…ふふふ、良かった良かった”「……そうだな、先生殿」
実際、狼は役立てたのかわからない。だが、少なくともこの子たちは成し遂げた
「……今宵は…宴だ。銭は…俺が出そう」「え?本当!?やった!」「宴…つまりお祝いですね!」
“いいのかい?狼”「……ああ、成し遂げたのだ…この子らは…ならば、祝わねば」
「んじゃ早速行こう!」「あうう、緊張して気づかなかったけどお腹すいた…」
“狼、私からも出すよ”「…いや、俺にやらせてくれ」
そうして一行はお祝いのため部室を出る
そして、ゲーム機器が一つ、勝手に電源がつく
『…データ復旧率98%…システム作動』
画面が、赤く染まる
『準備完了…プログラムセット』
文字が浮かび上がる、その文字は…
『Divi:sion』
そして、画面はふっと消えた
ここまで読んでくれてありがとうございます!
ついにパヴァーヌ1章完結…!
いや長かった〜でも楽しかった!
さてさて、次からは幕間と例のイベントに入ります
次回、お楽しみに…