あと1話書けば機械仕掛けの花のパヴァーヌ、レトロチックロマンが終わりそうです
以下に感謝を
siel1031様!評価9ありがとうございます!
欺瞞と狂壊の少女・黒百合ハクア様!かいちょー様!白灰利独様!誤字報告ありがとうございます!
〜ミレニアム、屋上〜
「……(あの音…アリス殿か?)」
狼が2人を警戒しつつ背中に刺さったテーザー銃の針を抜く
「う〜ん、リーダーとあの子どっちが勝つのかな?」「…何だと」
「アスナ先輩…何で敵が目の前に居るのにベラベラ喋るのです…?」「ああ、ごめんごめん。まぁなんか襲ってこないしもう大丈夫でしょ!」
「……」
狼は少し困惑していた。敵が己そっちのけで会話しているのだ
勝つ自信しかないのか、それとももう戦う気はないのか
「アスナ先輩…全く…なぁ、確か…狼さん」「……何だ」
「純粋に疑問なんだがなんであのテーザー受けてそんなピンピンしてるの??本当に人間?」「……」
「…言えぬ」「…おい」「………言えぬ」「カリン、この人は普通の人間だと思うよ。多分そんな気がする!」
「…アスナ先輩がそう言うなら…大丈夫か」「……」
今の己は人と言えるのだろうか、竜胤の力を持ち、死人帰りを繰り返す己が
「まぁ任務は成功してるからまぁ問題ないよ!」「……?」
「アスナ先輩…だから何で…」「まぁいいでしょ?何も知らずに戦うより話して終わりなら楽だし!この人多分話聞いてくれるよ!」
そう話しているうちに…
ドカアアァァァン!
「おっ、やってるやってる」「…またあの爆音…リーダー無事なのかな?」「……何が、起こっている…」
「う〜ん…もう話しちゃお!簡単に言うとね、今リーダーとアリスちゃんが真剣勝負しているはず!」「……は?」
「つまるところリーダーがそのアリスって子に興味が湧いたから対決してて、あなたはリーダーとある程度渡り合えるから邪魔にならないように」
「……ああ」
狼の脳裏に浮かぶは龍と桜が描かれた服を着て恐ろしい威力の蹴りを放ってきた生徒であった
「……待て、俺は…」「そ、多分あっちは今一騎打ちしてるから邪魔させないために拘束してる!」「……」
それなら仕方ない…と考えるのも束の間
ドカアアァァァン!ズガァァン!
「わお!今度はもっと激しいね!」「これ大丈夫?校舎崩れないかな…」
「…あれは」
狼は遠くの渡り廊下で先生がアリスを背負って走ってモモイ達と逃げる姿を見た
「う〜ん、これ大丈夫かな?なんか嫌な予感が…」「アスナ先輩が嫌な予感がするって…ちょっと様子見に行ってきます」
2人は爆音が鳴った方をじっと見ている
「あ、待って、その前に狼を……」
アスナがクルリと後ろを振り向くと…
「…あれ?」「…アスナ先輩、彼逃げてませんか?」
狼は既に姿を消していた
さて、先程アリスとネルが戦っていた場所
アリスは自爆する覚悟で床を撃ち、それで床が崩れてネルも巻き込まれた
「……ちくしょう、まさか床に向けて撃つなんてな」
ネルは瓦礫を退けながら立ち上がる
「……随分派手にやったな。目的はそれなりに達成した…リオが興味持つ理由がわかるな…」
「にしてもまぁチビ呼ばわりしやがって…後悔させてやる」
ネルの呟きはそのまま虚空へと消えた
〜ミレニアム、廊下〜
「い、痛いです…回復魔法かポーションを…」「アリスちゃん、今保険室連れて行くから!」
”耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ…アリスの…生徒のため…「先生、大丈夫ですか…?」
“うん!全然大丈夫!”*1
「…声…震えてますよ?」「こんな時に狼がいたら…」「……」
“今は逃げることに専念しよう…ふぅ…”「先生?私がアリス背負おうか?」
“いや、大丈夫だよ!狼が居たら変わって欲しいけど…”「……」「…?先生」
アリスが不意に先生に呼びかける
「狼なら居ますよ?」”え?でも狼から連絡は何m「…おい」うわぁ!?”
先生は左側から聞こえた声に驚き危うくアリスと転びかける
“ちょうどいい!狼、アリスを背負って欲しい”「……分かった」
「狼…お願いします」「……ああ」
狼が不死斬りを腰に回し、アリスを背負う
「……あまり、刀に触るな」「はい!狼、回復アイテムは持っていませんか?」
“アリス、もうそろそろ保健室だから回復は取っておいたほうがいいんじゃない?”「わかりました!狼、お願いします!」
「…良かった…何とか終わりそう」
ユズは安堵し、溜め息を吐いた
結果だけ伝えるとアリスは1日保険室で休む羽目になった
その後セミナーから前の襲撃への抗議文と仕事で忙殺され…*2
あっという間にミレニアムプライス授賞式の日になった
ここまで読んでくれてありがとうございます!
アンケートですが、全部書くのであくまで順番どうする?的な感じです
作者としてはホシノ曇らせたいです
次回、パヴァーヌ一章エピローグ
お楽しみに…