以下に感謝を
雅やか英雄様!文学アオイ様!白灰利独様!誤字報告ありがとうございます!
それではどうぞ!
追記
3月12日、一部修正しました
〜ミレニアム、廊下〜
先生達一行は部室から出て、倒れているイスと転倒注意の看板に身を潜める
“数は歩行5ドローン2…ミドリ、ドローンを撃ち落として!”「はい!よく狙って…」
“ユズは2体固まってるやつを爆撃!モモイは地面歩くやつを!「は、はい!」「テクテク歩いてたら来る前に壊れちゃうぞ〜!」
“狼は敵が近づいてきたら斧を!アリスは待機!デカブツが来たらぶっ放せるようチャージの準備だけやって!”
「…ああ」「はい!いつでも魔力充電できるようにしておきます!」
先生が指示を飛ばし、それぞれが指示通り動く中、狼はいつ撃たれてもいいように楔丸を持ち,保険で霧ガラスをしこんでいた
狼の忍びの耳はダダダダ、バーン!ドカーーン!と味方の銃声と
遠くからズドン!と小さな銃声を狼の耳は聞き取った
危
危
危
危
危
「!?」ギャリィン!
楔丸を両手で持っていたのが幸いにも狼の弾きを間に合わせた
衝撃で飛ばされそうになり、地面に楔丸を突き立てようとし…
ガッ!「なっ!?」
地面が硬く、楔丸が突き刺さらずに狼は吹き飛ばされる
“狼!?クソっ、カリンの狙撃か…狼!今行く!”「…構わん、行け!」
「お、狼!?今カリン先輩のライフル防いでなかった!?」「狼さん…すごい…」
「……(腕の痺れ…衝撃を受け流しきれぬ…)」
狼は立ち上がり、楔丸を納刀する
「……(狙いは俺…ならば)」”狼!何をやってる!隠れて!”「お、狼さん!?」
先生の叫び虚しく、狼に向けてズドン!と対戦車ライフルの銃弾が飛ぶ
危
危
危
危
危
マズルフラッシュが見え、銃弾が狼の胴体にあたったその時
ブワァサ!とからすの羽が舞い
狼の姿は掻き消えた
「え?」「んんん?」「……え?」「…エラー発生、現在発生した事案への処理が追いつきません」
“あっ…霧ガラス…でも狼は?”
ロボットが全て壊され、増援は未だ来ない
戦場とはいえキョロキョロできる現状、キョロキョロ周りを見てもなぜか狼の姿は見えない
先生がシッテムの箱に表示される画面を見ると…
“…まさかそこにいるとは”
天井の蛍光灯がある隙間に隠れる狼がいた*1
「…先生殿…遠くから狙う者を仕留める…そちらは、任す」”あいわかった!狼、死ぬなよ?”
「…ああ」「ちょっと!?狼!どこにいるの?」「…上だ」「…本当にそこに隠れる人いるんだ…」
狼が降りて鉤縄を割れた窓に引っ掛け、外に出る
「….逃さぬ」
遠目で狙撃銃を抱えて逃げるカリンを見た狼は楔丸を納刀し走る
もちろん霧ガラスは仕込んであり、不意に撃たれても回避できるようにしている
ふと後ろからダダダダ、と銃声が聞こえ始めた
「……(妙だ…確か敵は3、いや4人いたはず…なぜ1人だけ、あそこにいたのだ…)」
狼は浮かぶ疑問を振り払い、走る
恐らく、己に倒して既に戦ったことがある2人が迎え撃とうとしているのだろう
きっとそう思い、狼は廊下部分の屋根を走り抜け、屋上へと渡るために鉤縄をひゅぱりと飛ばす
スタッと着地した狼は距離をとったカリンが狙撃銃で己を狙ってるのを捉える
「……またか」
狼は楔丸を抜き、カリンへ向けて走りだす
少しづつ距離が縮まり、狼に少し緊張が走る
「……(ここの地面は硬い…恐らく衝撃を受け流せぬ…)」
距離がどんどん縮まるなか、狼はふと感じる違和感
「……なぜ、撃たない」
何だ、何を狙っている…と考えるのも束の間、あと少しで刀を振る距離になったその時
バチン!バチン!ジジジジジ!「ぬあっ!?」
ふと狼の背中に何かが突き刺さり、ビリビリと痺れる
「(体の痺れ…この感覚…雷…否、その割に痺れが弱い…)」
狼はふと思いつきそのままドサ、と倒れる
「あはは!やっぱり、上手くいった!」「ふぅ…良かったです。テーザー銃がちゃんと当たりました」
「こ、怖かった…」「カリン、囮役をしていただき本当にありがとうございます」
「うん、いいよ。成功したし…ほら、早く手錠かけよ」「ごめんね、狼さん。もう少しだけ寝ててね!」
メイド部、もといC&Cはカリンを囮にし、生徒でも食らえば気絶するレベルのテーザー銃を使って狼を気絶させる計画を練っていた*2
一つ計算外のことがあるとすれば
「…」「え?」「!!カリン!離れて!」
狼は雷を生身で食らっても死ぬどころか返せるほど雷耐性を持っていたことである
「……」「あっ!このっ…離せ!」
狼はくるりとうつ伏せから転がり、カリンを拘束し義手の手で持った楔丸を喉に当てる
「あ、あの電流を受けてまだ動けるのですか!?」「あちゃぁ…もう少し流せば良かったかな…?」
アスナとアカネが銃を構える
「狼さん、私達は貴方と戦うためにここに来たのではありません、どうかお話を聞いてくれませんか?」
「…戦う気は無い、と?」「うん!だからちょっとお話ししよ!」
「…戯言を」「……戯言…ですか?」
狼がアカネを睨む
「…奇襲し、2度も狙い、不利になればその様な腑抜けた事を…」「……」
「…あまつさえ銃を向けたまま、話そうとはな…」「…言ってくれるでは無いですか」
「…あはっ、そっちがその気ならやっちゃおうかな?」「……そうか」
狼は楔丸を納刀すると…
「え?」「……」「!?」
カリンを屋上から投げ飛ばした
「うわああぁぁつぁ!?」「カリン!」
なんかの勘なのか、狼がカリンを投げ飛ばそうとしたタイミングでアスナが走り、ギリギリカリンの腕を掴んだ
「アスナ先輩!カリンをお願いします!」
アカネがサイレントソリューションを構え、狼に向け発砲する
パシュン!キィン!
銃弾を弾いた狼はアカネに向かって走り出す
「くっ、消音性能と携帯製の良さで選びましたけど、あなたに対しては間違った選択だったらしいですね!」
またアカネがパシュン!と発砲する
「……」
狼はそれを横へ飛び、回避したあとアカネに接近する
「……」「嘘っ!あの一瞬で!?」
そして狼がスッと踏み込み、刀を振り下ろす
キィン!
そしてアカネが隠し持っていたナイフで楔丸を受け止める
「くっ!まだです!」「……」
アカネは刀身で楔丸を受けとめ、まるで鍔迫り合いの様になる。が…
「……」「あれっ!?」
狼が不意に力を抜き、力みすぎていたアカネがバランスを崩し、倒れる
そして狼はアカネを踏みつけ、身動きが取れなくなったアカネに対し…
バンバン!「あがっ!?」「……1匹」
仕込み短銃を押し付け、発砲し気絶させる
「あ、アスナ先輩…ありがとうございます」「いいのいいの!それよりアカネがやられちゃった!仇討ちしてやろ!」
アスナがサプライズパーティーを構え、カリンがサイドアームで持ってきたハンドガンを構えたその時
ドカアアァァァン!
「……?」「ええ…??」「おお、これはもうやり合ってるのかな?」
突然響いた爆音と下から聞こえた何かが崩壊する音で戦闘は中断された
ここまで読んでくれてありがとうございます!
唐突ですがボンタン飴って美味いですね
ちなみにSEKIROで出る飴は今のと違いボンタン飴と同じ柔らかいアメの可能性があるらしいです
だから噛み締められる、と…
次回、お楽しみに