主を失った狼、透き通る世界に行き着く   作:けんどーさん

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こんにちはけんどーです

投稿遅れて申し訳ない…バイトが忙しく…

荒魂マサカド様!雅やか英雄様!誤字報告ありがとうございます!

それではどうぞ!


成したこと、そして奇襲

あの出来事のあと、ゲーム開発部は本格的にゲーム開発を進めた

 

先生はシャーレでの仕事をしつつ、狼は書類以外の仕事をこなしつつ、時折ゲーム開発部に差し入れをしたり、ある程度助言したりしていた

 

そして時は流れ、6日後

 

〜ゲーム開発部、部室〜

 

「お姉ちゃん、まだ!?」「ま、まって!これやれば終わり!」

 

「あと2分しかないんだよ!!そりゃ急かすよ!」「正確にはあと96、いえ92、91…」

 

「わ、分かった!もうできたから!」

 

そう言ってモモイがパソコンの入力を終える

 

「こっちは簡単なテストだけして…エラー無し、モモイ!」

 

「おっけー!アップロード!完了予測時間…15秒!アリス、残り時間は…」

 

「残り19秒です…」「お願い…」

 

一同が見守り、数秒した時、モモイが呟く

 

「…転送…完了…」”…ってことは!”

 

『ミレニアムプライスへの参加受けが完了しました』

 

モモイのPCにその文字が大きく書かれていた

 

「間に合っったぁぁぁぁ!」「ギリギリ…心臓がバクバクしてる…」

 

「あとは発表を待つだけ…」「……成したか」

 

“うん、どうやら間に合ったみたいで良かったよ。もしダメだったらアロナにハッkゲフンゲフン細工して貰おうかと思ったけど…”

 

「3日後…全てが決まる…」「…よくよく考えると3日って長いな…」

 

「モモイ!ミドリ、ユズ!アリスはモモイに提案します!」「え?アリスちゃん、提案って?」

 

「先にwebバージョンでT・S・C2をアップロードしてみましょう!」「え?」

 

「そ、それはどうして…?」「お、それはいいねぇ…3日は長いし、審査員よりユーザーの意見が聞きたい!」

 

「で、でももし低評価が来たら…」”大丈夫だよ、ミドリ。どんな作品にも低評価は付き物さ”

 

「そうそう!だから気にしなくていいの!」

 

モモイが喋る

 

「自信を持って、見て貰おう!私達はベストを尽くしたんだから!」「……」

 

「……うん、アップしよう」「え?」

 

ユズが喋る

 

「…ゲームだけじゃない、作る物は見てくれる人、遊んでくれる人がいてようやく完成するの」

 

「…私は、私たちが作り上げたこのゲームを、完成させたい」「ユズちゃん…」

 

「…大丈夫、もし前みたいに低評価の嵐が来たとしても…全力で頑張って…みんなもいるし、きっと受け止めれる」

 

「…私はもう、大丈夫」「……」

 

「そんじゃ今すぐアップロード!」「え!?ちょ、まって!心の準備が…」

 

モモイがパソコンのエンターキーを押す

 

そしてパソコンの画面にはアップロード完了と書かれていた

 

「転送完了!」”みんな、お疲れ様。ダウンロードして遊ぶのに時間がかかるだろうから、一旦休みにしよう?”

 

「…差し入れだ」

 

狼が先生と一緒に買ったお菓子が入った袋を見せる

 

「お!差し入れじゃん!ありがとう!」「先生、狼さん、ありがとうございます」

 

「い、いただきます」「アリスはチョコが食べたいです!」

 

“ちょ、落ち着いて。全員分あるからl「…菓子は、逃げぬぞ」

 

 

 

 

 

〜数十分後〜

 

「………」「アリス?なんで機械の前に座ってるの?」

 

「…待機します。皆さんがダウンロードを始めたみたいです」

 

“アリス、遊ぶまで時間がかかるから、一旦お菓子食べながら休もう?”「…でも、待ちます」

 

「……」

 

狼は無言でアリスの隣に座った

 

「…未だ、この絡繰りは、わからぬ」”…でも待つことはできる、と…んじゃ、私も仲良く座るとしますかね”

 

先生は狼の隣に座った

 

「う〜ん…んじゃ、私はアリスの隣に!」「…うん…ドキドキするけど…私も待つ」

 

「うう…緊張する…」”大丈夫、気長に待とう…きっと、うまくいく”

 

しばらくした後…ピロン、と通知が鳴る

 

「あっ、初コメ」「なんて?なんて書いてる!?」

 

<hermet021>『わお、これ前のクソゲーランキング1位の続編?懲りないねぇ、また作ってもどうせクソゲーなのに…』

 

「「……」」

 

狼にはまだゲームとやらが詳しく分かってはいない。だがこれはこちらを馬鹿にしていると言うのはよく分かった

 

「あ、アリス…こう言うのは気にせず…」「…………マキに連絡、該当IPアドレスの方角に対して最大出力のスーパーノヴァを喰らわせます」

 

「そ、それはダメ!」”アリス、それはダメだ”

 

「ほ、ほら…先生もそう言ってるし…」”こっちでハッキングして特定して使ってるデバイス初期化してやる”

 

「……先生殿…よせ」「先生!流石にそれはまずいって!」

 

「…コメントを送るスピード的に、まだプレイしてない人のコメントだから…気にしないで」「”……分かった(分かりました)”」

 

「どうして二人とも不服そうなの!」

 

その時、またピロン!と通知が来る

 

<Kotoha0507>『前回の「TSC」は確かに、手放しで賞賛できる作品ではなかったかもしれません。ですが新鮮味があり、少なくともありふれた作品ではありませんでした。今回の2ではどんな目新しさを見せてくれるのか、楽しみです

 

「おお、ちゃんとした反応が…」ピロン!「…また来たぞ」

 

<kirakiraNO1>:『前作はやったけど、良い思い出としては残ってない。それどころか苦い記憶がいくつも鮮明に思い出せるくらい。でも、どうしてかな……続編だって知ってるのに、ついダウンロードしちゃった』

 

ピロン!

 

<All donMai>:『前作は大変難しく、なんだかよくわかりませんでした。今作はそうならないように願っています』

 

「す、すごい!なんか私達めちゃくちゃ期待されてる!」「…なんというか…「触ったら爆発する爆弾解除」をしようとしてると言うかなんというか…」

 

「怖いもの見たさ、的な…?」「……分からなくも、ない」

 

狼はあの時、怖い物見たさで引き返すように書いてあった張り紙を無視して進み、首無しに出会ったのを思い出す

 

あの時張り紙に従っていれば…と後悔したものだ

 

そう考えているうち、またピロン、とメッセージがなる

 

<cat0808>:『2時間後に補習でテストがあるんだけど……そんなことより今はこのゲームがやりたい気分』

 

「だ、ダウンロード数が2000超え!?なんか変じゃない!?」”…わお、有名なポータルサイトにT・S・C2が出たって記事が載ってる”

 

「こ、ここまで注目されるなんて…」「……案ずるより産むが易し、か…」

 

「…ドキドキします」「うぅ…緊張と不安でドキがむねむねする…」”案外余裕そうだね?”

 

「なんかもう、心臓爆発したりして」”いやいやそんなまさか…”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?」

 

突然、狼の勘が危険だ!と告げる

 

だがおかしい、ここは密閉された室内。危険などどこにも…

 

 

 

 

ドカァァァァン!

 

「ええ!?」「ほ、本当に心臓が爆発したんですか!?」「ち、違う!私のじゃない!」”心臓は普通爆発しない!壁に穴…全員伏せて!”

 

みんながゲーム開発部の床に伏せようとし…

 

「いたっ!誰!コントローラーここに置いた人!」「それはお姉ちゃんでしょ!」「うそぉ!?」

 

“い、いろいろ狭い…あとで片付け!”「…整理整頓しておくべきだった…」

 

「遠距離攻撃を確認、部室正面に11時の方角!」「……11時?」

 

“だいたい左斜め前!銃弾跡からみて…恐らくボーイズ対戦車ライフル…C&Cのカリンか…”

 

ユズがこっそり扉にできた穴から外を見る

 

「そ、外に生徒会のロボットがたくさんいる!「鏡」の件の報復…!?」

 

「うぐっ、流石に暴れすぎた…」「まずいよ!また来る!」

 

“大丈夫、リロードしてるうちに行こう!狼、グレネードはある?”「…ああ」

 

“なら扉を開けたら投げて!牽制にはなる!ユズとモモイは前に!アリスとミドリは2人の援護!狼は自分の身を最優先に!”

 

「…御意」「予備弾もった!いつでも行ける!」「部室を、守らないと…」

 

「先生、行けるよ!」”よし、狼、準備して”「……」

 

狼がグレネードのピンを抜く

 

“狼、開けるよ…投げて!”「……ああ」

 

先生がドアを開け、狼はグレネードを投げ、それを確認した先生はドアを閉じる

 

“いいぞ、爆発したら行くよ!”「はい!」「大丈夫…絶対なんとかなる…」

 

 

 

 

 

 

ドカーーン!

 

“全員、行くよ!”

 

先生はまたドアを開けモモイ、ユズ、アリス、ミドリ、狼が部屋を出た後に続いて部屋を出る

 

「うわっ!めっちゃいる!」「だ、大丈夫!まとまってるから爆発させて…」

 

“数は多いけど所詮ロボットだ!殲滅するよ、行こう!”「……参る」

 

狼は楔丸を抜刀した




ここまで読んでくれてありがとうございす!

…最初、読んだ時はそんなもんなの?と思っていましたが、書くために改めて読む時にゲーム開発部達の気持ちが、よく分かったような気がします

この場を借りて、改めて感謝を

いつも読んでくれる方、感想をくれる方、評価してくださる方

全ての読者様に感謝を

次回、お楽しみに…
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