だから習近平は「日本の火葬場」に手を出した…日本人から"金をぼったくる"だけではない、中国の真の狙い
配信
■「死亡者」「行方不明者」の戸籍を乗っ取る 日本国内における火葬場の買収が進んでいるという話は非常に衝撃的ですが、それに加えて、「背乗り」と呼ばれる手口もまた、深刻な脅威として私たちが認識すべき事案です。 まず、「背乗り」とは、すでに死亡した人物や行方不明者の戸籍を第三者が乗っ取ることを指します。これは一部の国家によって、諜報活動の一環として用いられてきた、れっきとしたスパイ技術の一つです。 北朝鮮やロシアはこの手法に長けており、過去にも日本国内で実際に発覚した事例があります。そして、現在では中国系の工作員も同様の手段を使って日本社会に潜入している可能性が指摘されています。 ある中年の男性が身寄りもなく、路上生活をしていた末に亡くなったとします。このようなケースでは、行政が火葬を手配し、戸籍不明のまま無縁墓地に葬られます。しかし、もし、この人の戸籍情報を誰かが持っていたとしたら──その戸籍が第三者、つまり、スパイによって悪用される可能性があるのです。 過去には、実際に行方不明になった男性の戸籍が数年後に都内の区役所に転入届として再登場したという事件もありました。これは、いわゆる「黒羽・ウドヴィン事件」として知られており、ロシアによるスパイ工作の一環とされています。 ■“真面目な恋愛結婚”もスパイ活動かもしれない このケースでは、もともといた人物は突然、姿を消し、別人がその戸籍を用いて日本で生活を始めていたのです。彼はビジネスマンとして30年以上にわたり活動し、日本人女性と結婚していました。 このように、ひとたび戸籍を乗っ取れば、当該人物はまったくの別人として社会生活を営むことができてしまいます。こうした事例は“スパイ”としての行動を円滑にするための土台として、古くから行われてきました。 背乗りの際は、実際には一度も会ったことがない相手と婚姻関係を結ぶこともあります。 一方で、中国のスパイ活動においては、「真面目に」見える形での結婚もあります。たとえば、日本人の技術者や研究者に近づき、恋愛関係を築いてから結婚に至る。そして、その後の生活を通じて対象の情報、人脈、勤務先へのアクセス権などを取得していく──このような手口もあります。 これは余談ですが、過去に私が聞き取りを行った案件では、バーやクラブなどに中国人女性ばかりが在籍していた店がありました。その場でのハニートラップ的な活動はもちろん、日本人との結婚を狙った動きも見られました。
- 831
- 770
- 285