2025年2月、大邱市教育庁で開かれた新任教員任命式(c)news1
2025年2月、大邱市教育庁で開かれた新任教員任命式(c)news1

【10月19日 KOREA WAVE】韓国の幼稚園から高校までの教員採用試験(任用試験)への志願者数が、過去4年間で2万人以上減少したことが分かった。教員の地位低下と「採用氷河期」と呼ばれる厳しい採用状況が、教育大学や師範大学の学生に教職を断念させているという分析が出ている。

国会教育委員会所属のキム・ミンジョン議員(国民の力)が教育省から受け取った資料「2021〜2025年全国教員任用試験志願者現況」によると、2025年の教員採用試験の志願者数は5万8608人で、2021年の7万9779人に比べ2万1171人の減少となった。

年別の推移をみると、2021年7万9779人、2022年7万6228人、2023年6万8973人、2024年6万183人、そして2025年はついに6万人を下回った。減少傾向は年を追うごとに鮮明になっている。

教員を目指す前段階で夢を諦める学生も増加している。全国10の教育大学および、梨花女子大学・済州大学・韓国教員大学の3つの初等教育学科における中退者数は、2021年366人、2022年441人、2023年586人、2024年516人と推移。2024年は前年より減少したが、2年連続で500人を超えており、依然として高水準だ。

専門家は、教壇に立つことを夢見て入学した学生が道を断つ背景には、教員の権威低下、無分別な保護者からのクレーム、過重な行政業務、そして相対的に低い待遇があると指摘する。特に近年、教員への暴言・暴力やSNSでの誹謗など「教権侵害」が社会問題化しており、若年層の教職離れを加速させている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News