百合園様が…ついに…ついに…実装と……
しかし、すごいことになりましたねぇ…皆様、リオセミとセイアセミの成仏音が聞こえてきます
以下に感謝を
天狼院雄様!評価10誠にありがとうございます!少なからず楽しんで読んでくれる人がいるなら書き続けねば…
zzzz様!誤字報告ありがとうございます!
では、どうぞ!
コツ、コツ…ガリ、ガリと木が削れる音が響く
狼がまるで仏師のように一心不乱に仏を掘っている
それを
「(…何が起こっている…俺は…確か自室で寝ようと…待て、寝ようとした?)」
そこでハッと気づく
「(……これは…夢か)」
そうだ、己は部屋のベットで横になったはず。ならば今見ているこの景色は夢なのだろう
よく見ると手も足も少し透けている。幻に近い状態なのだろうか
「(…それにしても…ここの俺はなぜ仏を掘っているのだ…俺は…確かにススキの原で御子様の為自刃したはず…)」
しばらく仏を掘る自分を見てとあることに気付く
「(…なぜ忍び義手を外しているのだ…服も別の物…)」
その時
「これは、やはり貴方が持っていてください」
仏を掘る狼は声を気に留めず蝋燭の頼りない灯り頼りに仏を掘り続ける
狼は懐かしい声を聞いてチラとそちらの方向を見ると
「(…エマ殿…)」
かつて己が世話になった薬師がいた
エマは何かを布にくるんで手に持っていた
「(…あれは)」
「…また、新しい忍びが」
エマはそう言いながらコト、と手に持っていた何かを置く
「…力を求める時が来るでしょう」
何かを包んでいた布がはらりと捲れ、その姿を現す
「(…忍び義手…)」
それは狼の左腕についているはずのものであった
「…葦名は、もう滅んだ…」
仏を掘るのをやめ、狼が喋る
「…内府は日の本の…全ての土地を手に入れた…もう、忍びが新たに現れることもない…」
「しかし…」「…孤影衆すら最早殺されたか隠居しているだろう…それに」
「…俺はもう、忍びでは無い…」「……」
「(…葦名は滅んだが…しかし、なぜ俺が生きている…九郎様は…)」
その時、仏を掘り終えたのか狼がス、と立ち上がる
「…その義手は…異様だ」「…異様…とは?」
「…その義手…道玄…お主の師が、作ったものだろう…」「…はい、猩々のために、私の師が」
「…この義手を作る…その過程でどれだけの苦労があったかのか分からぬ…しかしな」
カチリ、と狼が義手を嵌め、義手の腕と指曲げる
「…つけただけでまるで己の腕と同じように動く…鉄で作られた義手が、なぜこんなに自在に動かせるのだ…」
「…それは…私は絡繰りには疎く…」「…それでも…薬師であり、人体に詳しいお主なら分かるだろう」
「ただの義手では動かすことすらままならないとな…」「…ええ、本来なら、一度失った手足を完璧に再現するのは不可能です」
カチリ、と狼が義手を外す
「…この義手は…隠しておくべきだ」「…なぜ、ですか?」
「…忍び義手には忍具を仕込める…本来、自在に動かせる義手に戦いの武器を仕込める隙間はあるのだろうか…」「しかし、現にそれがあるでは…ああ、なるほど」
「…ああ、道玄殿はとても絡繰りを理解してはいたのだろう…だから、この義手を作れた」
狼が義手を布で包む
「…葦名を巡り、内府の者どもを見て、それでなお、このような線密な絡繰りは無かった…せいぜい撃つと弾が爆発する銃ぐらいだ」
「…だから、異様なのだ…この義手は…あまりにも良くできている…」「……そう、ですか…」
狼が作業場の机の木にある仏を避け、木を持ち上げると、下に空洞があった
そこにコト、と義手を置き、上に作業場の木を置く
「…もし、新たな忍びが現れ…力を求めたならば」
新たに木を置き、コツ…コツ…と掘り始める
「…渡してやろう…その時がいつかは分からぬ…しかし、その時まで預かろう…」「ありがとう、ございます」
ガリ、ガリと木が削れる
「…もし、忍びが現れず、この義手がここに隠される…その方が、きっと良いだろう」「…ええ」
「この義手が…もし遠い未来に見つかり、人が腕を失っても義手で代用できるとなれば…」「…ああ」
「…きっと、戦はさらに酷い物になるかも知れぬな…」
「(…そうか…失えば一度きり、それゆえに貴重な物もある…それの代替品が出れば…その価値はなくなる)」
「…そうですね…きっと、その義手を再現できれば、必ずしも良いこととは言えないかも知れません…」
「(…隠しておくべき物、か…確かに、一度この義手を狙われたな…)」
「…そこのお前」「…はい?」「(…?)」
「…ああ、エマ殿ではない…動く音何一つせぬ…まるでそこにいるはずが…何も居ないような…何かの気配を感じる」「(!?…まさか…俺のことが…)」
「なんと…他に人が?」「…最早人かどうすら分からぬ…しかし…もしこの義手が必要になった時…」
チラ、と仏を掘りながら狼が横を見る
そこは、うっすらと
「…この荒れ寺にくるが良い…必要であればその時は渡してやろう…しかし」
チャキ、と狼は楔丸を傍に置く
「…この義手を模造しようと考えておるのであれば…お主を斬るぞ」「(……)」
「…エマ殿も…もう行くと良い…俺はここで仏を掘り続けるだけだ…」「…そう、ですね」
エマが音もなく立ち上がる
「…また、九郎様の墓参りの時に…ここに来ます」「…ああ」「(!?…九郎様の…墓参り…だと?)」
エマが荒れ寺を出てい行く
「(…なぜ…なぜ御子様が死んでいる…俺は…ススキの原で…まさか!)」
思い出すのは、かつての葦名城での会話
「丈様の記憶に…介錯という言葉がありました」「ああ」
「おそらく…介錯とは…竜胤の御子の命と共に、その不死を断ち切ること…」「…何だと?」
「…このまま不死断ちの道を、歩まれるならば」
「…不死斬りで…九郎様を」「御子様のお命を…断たねばならぬ」
そうしてこのままだと九郎様が死ぬと知り…俺は
「…御子様は…死なせぬ」
確かにそう言い、結果成し遂げたのだ。御子様の、九郎様の人帰りを
「(…俺は…そのことに気づかなかったのか…?)」
エマについていくように荒れ寺を出ようと狼が歩こうとする
「(…そのまま歩めば御子様が死ぬこと…御子様を死なせぬ道が…あることに…)」
狼が荒れ寺を出る
そこには…
「(………これは…墓跡…名は…九郎様…やはり…)」
小さな墓石がポツンと置いてあった
「(…九郎様……)」
狼はそれを見てただ手を合わせていた…
「…狼殿…」「(…?)」
手を合わせ数分したのち、声が聞こえて後ろを振り向く
そこには、こちらを見て入りエマがいた
「…きっと…そこにいるのは…狼殿でしょう?」「(…見えていない…が、気づいている…?)」
「…あなたが…なぜここにいるかは分かりません…しかし…」
エマが後ろを振り向く
「…そこにいる狼殿は…きっと九郎様を殺さずに済む道を…見つけたのでしょうか…」「(……)」
「…もし、そうであれば…貴方は…きっと…」
エマが喋るのをやめた
「…貴方は…こちらの狼と同じく、成すべきことを、成したのですね…」
「それに…もう別れの時でしょう」「(…何を…これは)」
ふと狼が己の体を見ると、少しづつ体が消えていた
「…きっと、そちらでは九郎様が生きて葦名を脱したのでしょう…」
それを聞き終えた時、狼は完全に透明になって消えた
「…狼殿…どうか、貴方の旅路が良い物でありますよう…願っております」
「……帰ってきたか…」
布団を避け、ベットから起き上がる
「…荒れ寺で…仏師殿が貸してくれた物を思い出すな…」*1
その時
”やっと…終わっ…た…”.「…お疲れ様…です…」
「…何か手伝ってやれることはあるだろうか…」
狼は、夢を覚えていた
夢など、見れば忘れるだろうにも関わらず
「…あれは…きっと夢では無いのだろうな…」
ここまで読んでくれてありがとうございます!
石は一天井はある…百合園様をガチャで引いて桐藤様をすり抜けで引ければ…
聖園様×桐藤様×百合園様の家具モーションが見れる…!!
…神社でお参り行ってこよかな
次回、お楽しみに…