『燃えられない症候群』(サンマーク出版)の著者、堀田秀吾さん
『燃えられない症候群』(サンマーク出版)の著者、堀田秀吾さん

 若い頃なら勢いで後先考えずに行動できたことも、年齢を重ねると「やってみたいけれど、無理かもしれない」「もし失敗したらどうしよう」という「保険の声」が脳にささやいてきます。

 しかもこの声は、失敗や後悔の記憶が蓄積されるにつれて、だんだん大きくなっていくのです。
 

 もちろん、それ自体は悪いことではありません。

 人生を安定的に運ぶためには、慎重さも必要です。

 一方で、この「慎重さ」は、私たちの中にある「燃えようとする火種」に、水をかけてしまうこともあるのです。
 

 また、加齢とともに脳の「可塑性」も徐々に低下していきます。可塑性とは新しいことを吸収する柔軟さのこと。

 これが低下すると新しい挑戦に対して、脳がワクワクするより先に「面倒くさい」「どうせ今さら」と感じてしまうこともあります。

 これは意思の弱さではなく、脳の自然な働きなのです。
 

「やってみた結果失敗した」ほうが学びは大きい

「もう若くないし……」と自分を納得させてしまうのは簡単です。

 でも、実際には年齢に関係なく燃えている人もたくさんいます。

 私たちが人生の終わりに最も後悔することの1つは、「やらなかったこと」だといわれます。

 目先のリスクを避けて何もせずにいるよりも、「やってみた結果失敗した」ほうが得られる学びは大きい。
 

 最初から正解なんてありません。ですから、正解の道を選ぶのではなく、選んだ道を正解にするように行動することが大切です。

 行動しはじめれば、人間はできるだけ後悔しないように行動するので満足度も高いということをシカゴ大学の行動経済学者のスティーヴン・レヴィットも実証しています。

 だからこそ、年齢などを言い訳にせず、どうやって火をつけ直すか──その方法を知っておくことが、より重要になってくるのです。
 

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