本日は、私がいつの日か、書こう書こうと思いつつも、ずいぶんと長い時間が経過してしまった内容のものを掲載いたします。
リズムに関わる非常に重要な事柄ですので、ご興味のある方はぜひご一読ください!
「シャッフルもスウィングも「8分音符がハネるリズム」だから同じものなんだよ」
私が10代の頃に、ある講師の方からこのような説明を受けて、「そんなもんかな」と素直にそのまま信じていた時期がありました…。
しかし、これは理論的にも、音楽的背景を見ても完全に誤った理解です!(大切なことなので、いつもより強く断定します)
両者にはいくつかの点において、決定的な違いがあります。
「符割」
シャッフルビートはブルース、R&B、ロックンロール等によく用いられるリズムで、3連符の1つ目と3つ目を演奏する、という考えに基づいたリズムです。つまり「タータ、タータ、タータ、タータ」と演奏することで、まるで跳ねるようなリズムに成ることが特徴です。
一方スウィングは、ジャズを中心に発展したリズムで、揺れるようなタイム感を持ちます。
譜面上の指示などではシャッフルビートと同様、上の画像の様に「3連符の1つ目と3つ目」と表現されることもありますが、実際には流動的でありテンポやプレイヤーの解釈によってハネ具合は様々なのです。
テンポが上がればストレートに近づき、テンポが落ちれば大きくハネる傾向がある、というのも特徴のひとつです。
「柔軟性」
シャッフルビートは「ハネていること」が前提のリズムですが、スウィングは、「ハネること」それ自体が目的ではなく、フレーズの流れやリズムの推進力に柔軟性を持たせるための手段として使われています。加えて、タイミングのズレなどが各プレイヤーのそれぞれグルーヴ感で決まるものであり、決まりきったリズムパターンでは決してないのです。
「音楽的な背景」
先述のとおり、シャッフルは主にブルースやR&Bの土台となるリズムであり、コード進行とリズムの枠組みが一体となったものです。
対してスウィングは、ジャズの即興演奏における流動的なタイム感です。フレーズやノリで微妙に変化していくものであり、
機能、目的がシャッフルとは異なります。
「聴き比べてみよう!」
シャッフルビートの例「Green Onions / Booker T. & The MG's」
私が最も尊敬するバンドのひとつです!
スウィングの例「Sugar Ray / Jimmy Cobb」
マイルスのバンドでも活躍した私が一番好きなジャズドラマー。
ね!違うでしょう!?
シャッフルはキッチリとした3連符に基づき、スウィングは流れるようなタイム感だということがよくわかります。
...というわけで、やや感情的になってしまいましたが、このように、音楽的な目的や機能など、あらゆる点において、シャッフルビートとスウィングは本質的に異なるリズム概念であることがお判りいただけたかと存じます。