よくよく考えるとすぐに廃墟に行ってたわけじゃねえか、忘れていた…
以下に感謝を
マグネット様!秋ウサギ様!誤字報告ありがとうございます!
それではどうぞ!
〜ゲーム開発部部室〜
「……」
狼が無言で目覚め、起き上がる
「あ!起きた!」「ああ、良かった…」”狼、大丈夫?”「…ああ、大事ない」
「…先生殿、一体何があったのだ?」”ええとね…簡単に説明すると…”
〜先生説明中〜
「…なるほど、あの少女達が投げたものが、偶然に俺に…」”うん、まあそんな感じかな、あの時庇ってくれてありがとう、狼”
「…ああ、先生殿も、ご無事で何より」「…ええっと、その…」「…?」
二人の少女が狼に向き直る
「「物を投げつけてしまいごめんなさい…」」「…気にするな、俺はこうして無事だ…」
“流石に物を投げてぶつけて謝罪なしは駄目だからね、それにしても、一体何があって私達を呼んだのかな?”「あ!言い忘れてた!」
桃色の服を着ている少女が叫ぶ
「改めて…ゲーム開発部へようこそ!先生と…」「…狼だ」「おっけ!ゲーム開発部へようこそ!先生、狼!」
「お姉ちゃん、いきなり呼び捨てって…先生と狼さん、ゲーム開発部に来てくれてありがとうございます」
少女達が自己紹介をする
「私はシナリオライターのモモイ!」「私はミドリ、イラストレーターで、ゲームのビジュアル全般を担当しています」
「あと今はここにいないけど、企画周りを担当している私達の部長、ユズを含めて…」
「「私たちが、ミレニアムサイエンススクールのゲーム開発部だよ!」」”うん、よろしく頼むね”「…………ああ、よろしく頼む」
狼にとって聞きなれない単語が何個も出てきたが、それは一旦置いておく狼であった
「その義手?も気になるけど…先生達がきたことだし、「廃墟」に行くとしよっか!」
“…廃墟?もうちょっと詳しく教えて欲しいな”「…なぜ、廃墟を…?」「あ、うん!」
モモイが説明する
「えっとね、まず私たちゲーム開発部は今までずっと、平和に16ビットのゲームとかを作っていたんだけど」
「ある日……急に生徒会から襲撃されたの!」「…襲撃…?」
「そう!一昨日には、生徒会四天王の1人であるユウカから最後通帳を叩きつけられて…」「…生徒会四天王?」”最後通帳?”
その時、後ろから声が響く
「それに関しては、私から直接ご説明しましょうか?」「こ、この声は!?」「…お主…早瀬殿か…」
「はい、昨日ぶりですね、先生、狼さん」
そこにいたのはミレニアムサイエンススクールセミナー所属、早瀬ユウカであった
「出たな!生徒会四天王の一人、「冷酷な算術使い」の異名を持つ生徒会の会計、ユウカ!」
「勝手に変な異名をつけて、人を化け物か何かみたいに呼ばないでくれる?失礼ね」
ユウカが先生と狼に向き直る
「…先生、狼さん」”やあ、ユウカ”「…昨日ぶりよな、早瀬殿…」
「……はい、昨日ぶりです。まさかこんな形で会うなんて…いろいろ話したいことがありますが、それはまた後にするとして……モモイ」
「は、はい!何でしょう!」「本当に諦めが悪いわね、廃部を食い止めるために、わざわざ「シャーレ」まで巻き込むだなんて」
ユウカが喋る
「けど、そんなことをしても無意味よ。たとえ連邦生徒会のシャーレだとしても…あの連邦生徒会長が戻ってきたとしても!」
「部活の運営については概ね、各学校の生徒会に委ねられているんだから」
ユウカがモモイに詰め寄る
「ゲーム開発部の廃部はもう決まったことなの、これはもう誰にも覆せない」「そ、そんなことないもん!」
モモイが反論する
「言ってたでしょ、部員が規定人数に達するか、ミレニアムの部活として、見合う成果を出せれば…」「…ええ、それができれば、の話だけどね」
ユウカが無慈悲に告げる
「……できなかったら廃部、部費はもちろん、部室も没収する。私、そこまでちゃんと言ったわよね」
「あなたたちは部員数も足りない上に、部員としての成果を証明できるようなものがないまま、もう何ヶ月も経ってるんだから…」
「廃部になっても、何も異議は無いはずだけど?」「異議あり!すごくあり!私たちだって全力で部活動をしている!」
「だからあの…なんだっけ…上場閣僚?と言うのがあってもいいはず!」「……上場閣僚?」
はて、また知らない単語が出てきた、と狼は首を傾げる
「ああもう!それをいうなら情状酌量、でしょ?それより今、なんて言ったかしら?全力で活動している…?笑わせないで!」「うぐっ…」
ユウカが話す
「校内に変な建物を建てたと思ったら、カジノみたいに装飾してギャンブル大会を始めるし、レトロゲームを探すとか言いながら、古代史研究会を襲撃するし…おかしいでしょう!」
「確かに全力かもしれないけど、部活動としては間違ってるわよ!それに、これだけいろんな場所に迷惑をかけて、よく毎度のように部費を請求できるわね!!」
「真っ当な言い訳ぐらいしてみてはどうなの!」「と、時には結果より、心意気を評価してくれても…」
「負け犬の言い訳なんて聞きたく無い」「聞きたいのか聞きたく無いのかどっちなのさ!?」「……(これは…なんだ?見たこともない…)」
狼は二人の会話そっちのけでゲーム開発部の部室のゲームを眺めていた
「無意味な言い訳は聞きたくないってこと。
「そうですよ!「テイルズ・サガ・クロニクル」はちゃんと、「あのコンテストで受賞、も…」
ミドリが反論するが、口籠る
“ テイルズ・サガ・クロニクル?”「……(…これは…なんなのだ…?)」
「…そうね、確かに受賞してたわ、その反応を見るに、先生と狼さんはご存知ないようですね」”うん、教えて欲しいな”「…む?…ああ、頼む、早瀬殿」
「ええと… テイルズ・サガ・クロニクル…このゲーム開発部における唯一の成果で、ゲームそのものもさることながら、レビューも大変印象的でした」
ユウカが説明する
「…私がやってきたゲーム史上、ダントツで絶望的なRPG、シナリオの内容が、ではなく、ゲームとしての完成度が、とか…このゲームに何が足りないのかを数え出したらキリがないけど、1番足りてないのは正気だろうね、とか…このゲームをプレイした後だと、デットクリームゾーンは、名作の部類に入るんじゃ?とか…」
「わ、私たちのゲームは、ネットの悪意になんか屈しな…」「たとえユーザが無数にいたとしても、たくさんの評価が収束すれば、それは真実に1番近い結果よ、それにあなたたちの持っている結果は、今年のクソゲーランキング1位だけでしょう?」
「…くそげー?」”ええと…簡単にいうと…鈍な刀…みたいな?”「…なるほど」
「そ、それはそうだけど…」
モモイが口籠る
“でも1位ってすごいじゃん!そのゲーム気になるな!”「…ああ、興味が出てきた…」
「……とにかく」
ユウカが喋る
「あなたたちのような部活が活動していても、かえって学校の名誉を傷つけるだけ、それにゲーム開発部で使う部費を他に回せば、有意義な部活動をしてくれる生徒たちのためになる」
「だから、もし自分たちの活動にも意味があると主張したいなら、証明して見せなさい」「…証明って…?!
「何度も言ったでしょ?功績や成果を証明すれば廃部は撤回するって」「…つまり、大会で受賞するとか?」
「ええ、そうよ」
ユウカが喋る
「スポーツならインターハイに出るとか、エンジニア部なら発明品を公表するとか、ゲーム開発部ならそういうコンテストもいろいろあると思うけど…でも、出せば何とかなるとも思えないわね、あなたたちの実力は、あのクソゲーランキングが証明済み」「ぐっ…」
「どうせなら、お互い楽な形で済ませましょう?今すぐ部室を空けて、この辺のガラクタも捨てて」「…が、ガラクタとか言わないで!」
モモイが怒りをあらわにする
「…じゃあ、なんなの?」「そ、それは…」「…ガラクタ、か…」
狼はその辺に転がっているゲームを手に取って呟く
「…分かった、全部結果で示す」「…へえ?」
「そのための準備だってもうできてるんだから!」「え?」「そうなの!?」「なんでミドリが驚くのさ!?」
モモイが続ける
「とにかく、私たちには切り札がある…それを使って、今回私たちのゲーム…TSC2… テイルズ・サガ・クロニクル2をミレニアムプライスに出すんだから!」「ええ!?」”ミレニアムプライス?”「…それは…」
「ミレニアム中の部活が各々の成果物を競い合う、ミレニアム最大級のコンテスト!ここで受賞できれば、いくらなんでももう文句は言えないはず!」
「…まあ、そうね、受賞できたのなら、の話だけど」
ユウカが喋る
「けどねモモイ、今あなたたちが言っているのは運動部がインターハイに出るとか言う話じゃなくて…」
「高校球児がいきなりメジャーリーグに出る」みたいな、雲を掴むような話よ」「…どういうことだ?」”ええと…一般人がいきなり狼レベルの忍になる、みたいな…?”「…なるほど」
「……まあいいわ、なんでだろ、私もちょっと楽しみになってきたし…そこまでは、待ってあげるわ、今日からミレニアムプライスまで2週間…この短い時間で、どんな結果が出せるか楽しみにしてるわ」
ユウカが喋る
「…ふう、まさか先生と狼さんの前でこんなところ見せてしまうことになるなんて…まぁこれも生徒会の仕事なので、次はもっと落ち着いた状況で会いましょう、先生、狼さん、それでは、また…」「…ああ、また会おう…」”うん、またね、ユウカ”
ユウカは部室を去った
「……」「…お姉ちゃん、どっちも確率は低いだろうけど、今は私たちがゲームを作るより、部員を集めるほうがいいんじゃないの?」
「それならこの1ヵ月散々やってみたでしょ?結局誰も入ってくれなかったし」
「VRですら古いのに、何がレトロ風ゲームだよ、って馬鹿にされるのはもううんざり!」「…」「…VR?」”まあ、狼は気にしなくていいよ”*1
「…ユウカの卑怯者め!私たちみたいな私たちみたいなオタクには友達が少ないってことを利用するなんて!許せない!」「…いや、それは私たちの100%自業自得だと思うんだけど…」
「とにかく!これ以上部員募集をしても、明るい未来は見えない…まだ希望はある」「…その切り札とやらは…一体?」
「それはもちろん、先生と狼のことだよ」”…え?私?”「……俺が?」
モモイが喋る
「話を戻すと、私たちの目的は廃墟にあるの」「…その廃墟、とは?」
「廃墟っていうのは…もともと連邦生徒会が出入りを制限してた、ミレニアム近郊の謎の領域」
「出入りを制限したのは危険な区域だからって言われてたけど、実際のところ何がどう危険なのか、それを知ってるのは誰もいない」「…なるほど」
「誰も入ったことがないのか、そもそも入ることができないのか、戻ってきた人は誰もいないのかそれすらよくわからない、そういう場所があるの」
「…ならばどうしてそのような場所に?」”う〜ん、私としてはそういう場所に行って欲しくないけど…”
「で、でも!いいゲームを作るためなの!私は証明しないといけない、私たちの今のレベルは、クソゲーランキング1位に過ぎないとしても」
モモイが喋る
「私が大好きな…私を幸せにしてくれたこのゲームたちが、決してガラクタじゃない、大事な宝物なんだってことを!」「…お姉ちゃん」
「(…ああ、眩しいな)」
狼は少女の決意を見て、なぜか無性に
「(…まて、なぜ俺は…)」「そのためには、どうにか廃墟に入ってあれを見つけないと!」「…あれ、とは…?」
狼が尋ねる
「あ、順番が良くなかったかな?ええと…先生、狼?」
モモイが尋ねる
「G.Bibleって…知ってる?それを、探しに行きたいの」”ええっと…それは知らないけど、生徒の頼みだ、手伝うよ”「…俺も手伝おう」
「やったあ!それじゃあ早速行こう!」「ええ!?もう行くの?」
ミドリがモモイに尋ねる
「うん!善は急げ!っていうし、レッツゴー!」「…はあ、先生、狼さん、お願いします…」「…承知した」”うん、もちろん”
4人は支度をした後、部室を出たと言う…
ここまで読んでくれてありがとうございます!
次は廃墟探索です!
次回、お楽しみに…