「私はしばらくの間、故人の霊が私たちと交信できるかどうかを調べるための装置の開発に取り組んできました……もし、これが実現するとしても、いわゆる霊媒師が用いるようなオカルト的、神秘的、不可解、あるいは奇妙な手段ではなく、科学的な方法によって実現されるでしょう」
エジソンは別の雑誌『サイエンティフィック・アメリカン』のインタビューでは、より詳しく心霊と科学技術との関係について、自身の考えを明らかにしている。
「もしも、われわれの人格がいつまでも存続するなら、この世で獲得した記憶、知性、さまざまな能力、および知識もその人格とともに保持されると考えるのは、ごく論理的であり科学的である。したがって、いわゆる死ののちにも人格が存在するなら、この世を去った人間が、現世に残してきた人たちとの交信を望むはずだと考えてもおかしくない。
……来世でのわれわれの人格が、物質に影響を及ぼすことができると信じたい気持ちがわたしにはある。もしこの推論が正しいとすると、来世で生き延びているわれわれの人格が、なんらかの作用を与えたり、動かしたり、さらに操作することができるほど感度のいい繊細な装置を開発できれば、……そんな装置があれば、なにかを感知し、記録できるのではなかろうか。
いま使われている方法には、原始的で、子どもじみていて、非科学的なものが多く、理性あるたくさんの人たちがなぜあんなものを信じるのか不思議である。この世を去った人格と話す方法を見つけることができるとしても、それは、科学者の目からするとばかばかしい、子どもじみた珍妙なしかけでないことはたしかであろう。」