また、この作品に薬物乱用を勧める様な意図はありません。ご了承下さい。
突発的に発生した対多数戦闘魔法縛りinキヴォトスを何とか切り抜けた。切り抜けるとどうなる?
「"次、来るよ!敵の数も大分減ってきた!彼らをいなしつつ包囲を突破しよう!"」
「はい!」
知らんのか。また対多数戦闘魔法縛りinキヴォトスが始まる。
つらい。香薬をキメて最高にハイってやつになっていた時との落差で余計にとてもつらい。
ほんとうにとてもつらい。
だがしかし。この状況、戦わなければ生き残れない。
香薬。つまり調香アイテム。また使おうか。先刻使おうとした『高揚の香り』はまだ残っている。何故ならあなたが間違って別の調香アイテムを使用してしまったからだ。
使いたい。キメたい。香薬……香薬……香薬……香薬、香薬、香薬、香薬、香薬、香薬、香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬香薬……!
落ち着こう。一旦冷静になろう。それはそれとして『高揚の香り』は使うが。これは決定事項だ。何人たりともこの決定を覆す事は出来ない。あの高揚感、悪魔的だ。もっと……!もっと…………!
ええい、もはや待ち切れない。すぐにでも使ってしまおう。取り出した物が確かに『高揚の香り』である事を確認し、あなたは瓶を掲げて中身を振りまいた。
金色にキラキラと光る粉が、あなた達対策委員会を包み込む。
「これは……」
「力が、みなぎって……!」
効果は恐らくしっかりと発揮されている。その証拠に、あなた達の身体を薄い金色の球状の膜が包みこんでいるからだ。
「「またみなぎってきたーー!」」
またみなぎってき……。
だめだ。全然足りない。なんだこの余りにも中途半端な高揚感は。舐めているのか。あの身体の内からふつふつと湧き出てくる狂熱に、全く届いていないではないか。
まったく、これを作ったのはどこのどいつだ。出会ったら説教をしないと。
作ったのは自分だった。
しかしどうしたものか。さっき使った分で、狂熱の香薬は在庫切れである。製作にはとても貴重なアルテリアの葉を使うため、余り浪費は出来ないのでもういいや作ってしまおう。さっさとあの狂熱に身を委ねたい。
材料を取り出し、ツール鞄でそれらを粉末状に加工。空になった調香瓶に詰め込み、適度に瓶を振るえば、粉末が混ざり合い、『狂熱の香薬』の出来上がりだ。
香薬ッ!飲まずにはいられないッ!
中身を一気に飲み込めば───さっきの誤った使い方のそれとは、今使った高揚の香りとは、比べ物にならぬ狂熱があなたの心身を強烈に焼き焦がす。
最ッ高に『ハイ』ってヤツだァァァーーッ!!!ハーッハッハーーッ!!!!!!
「"ほ、星見君?一旦、落ち着いて……?"」
何を言うのか。あなたは冷静極まりない状態だ。とにかく早く戦闘を!!
「"ねぇ、本当に今君冷静???見るからに戦いに飢えた狂戦士みたいになってるけど???"」
なってない。早くしないと香薬の効果が切れる。貴重な素材を使っているので、余り時間を無駄には出来ないのだ。
「"思ったよりまともな理由だった!?……それじゃあ皆、準備は良いね!?"」
「オッケー!アヤネちゃん、『あの音源』の準備を!」
『あ、あの音源!?本当にですか!?……分かりました!行きますよ……!』
「よーし、アビドス廃校対策委員会───」
『「「「「「突撃ーーーッ!!」」」」」』
「"なんかラッパの音が流れ始めた!?"」
アヤネの流したラッパの音源に合わせ、あなた達は敵に向かって突撃して行く───!
そこからはもうなんかこう凄かった。上空からは大矢が豪雨の如く降り注ぎ、地上では嵐の如き銃撃が敵兵共を削り取って行く。遮蔽物に身を隠していなかったら、3秒で死ねた自信がある。
途中、何度か戦車が宙を舞っていたような気もするが、たぶんセリカのあの連拳かホシノ先輩のシールドバッシュにより吹っ飛ばされたのだろう。
襲いかかる敵を薙ぎ払いつつ、あなた達は砂漠を駆け抜ける。なお現在香薬の効果は切れている。
『……せい、聞こえますか?包囲網を抜け……また……』
と、ここに来てアヤネのホログラムが揺らぎ始めた。声とラッパの音にノイズが混じる。
『……が……接近……』
と、彼女の姿が完全に消えてしまった。ついでにラッパの音も。
あなた達をロボットの兵が取り囲む。
「……絶体絶命?」
……くっ、魔法さえ使えれば……!魔法さえ使えれば、恐らくはどうにも出来ないだろう。詠唱の隙に蜂の巣にされて死ぬ。
或いは、自滅覚悟で魔法を唱えてみるのも一興かも知れない。
あなた達を囲むロボットの中から、不意に貫禄のある一体のロボットが現れた。
あなたの直感によれば、彼、あるいは彼女はそこまで強くはない。あのゴドリックの方がもっとずっと強かっただろう。
彼が、口を開く。
「侵入者とは聞いていたが……アビドスだったとは。まさかここに来るとは思っていなかったが……まあ良い。勝手に人の……む」
と、彼はあなたに顔を向けた。
「ヘイローの無い、しかし不可思議な術を使い辺りを氷漬けにしたという男子生徒。……お前か」
何と言う事だ。既にあなたの魔術や祈祷の存在が知られている。今はそれらを使う事が出来ないので、知られても余り痛手では無いが……
しかし隠していた手札がバレているというのは、存外気分が悪くなる物のようだ。
「その顔。図星か」
感情が顔に出ていたらしい。
「あんたは、あの時の……」
「確か……例のゲマトリアが狙っていた生徒会長……いや、副会長だったか?……ふむ、面白いアイディアが浮かんだ。便利屋やヘルメット団を雇うよりも良さそうだ」
「便利屋……?何を言っているの……?」
「あなた達は、誰ですか……?」
「……まさか私の事を知らないとは。アビドス、君たちならよく知っている相手と思うのだがね。……私は、カイザーコーポレーションの理事を務めている者だ。つまり、君たちの借金の相手、という事だよ」
な、なんですってー!?
……陸八魔が
「……では、古くから続くこの借金について、話し合いをするとしようか」
「……つまり、便利屋とヘルメット団を差し向けて、今まで私達の事をさんざん苦しめてきたのがあんたってこと!?」
「ほう。……やれやれ、最初に出てくる言葉がそれか。勝手に私有地に侵入し、善良なる我がPMC職員を攻撃し、施設を散々破壊しておいて……」
それはそっちが先に攻撃して来たからだ。あなた達はそれに反撃しただけに過ぎない。反撃されるのが嫌ならばしっかりと警告をして欲しい物である。攻撃されたら反撃するのは、もはや一部の羊でも当たり前に知っている常識だ。
「…。確か……お前は、最近この地にやって来た稀人だったな。早くこの地の常識に慣れておけ。外の世界の常識に、いつまで縋り付くつもりだ?」
それを言われてはおしまいだ。これ以上言葉による反撃はあなたにはできそうにない。
「す、ステイ!星見、ステイよ!駄目だからね!?今は攻撃しちゃ駄目だからね!?」
「フン、優秀なお守り役がいる様だな。……さて、話を戻そうか。君たちは、企業の私有地に不法侵入している、ということを理解したほうが良い。アビドスの土地?確かに買ったとも。それがどうした?全ては合法な取り引き、記録もある。……まるで、私達が不法行為を働いている様な言い方はやめて貰おうか。まさか挑発に来た訳でもあるまい?私達がここで何をしているか気になったのか?それともなぜアビドスの土地を買ったのか知りたいのか?」
「───それならば、教えてやろう。我々は、アビドスのどこかに埋められていると言う、『宝物』を探しているのだ」
「何をでまかせを…!そうだとしたら、この兵力の説明が付かない。この兵力は、私達の自治区を武力で占領する為。違う?」
「これだけの兵力を、たった6人しかいない学校に投入するとでも?……君たち程度、何時でもどうとでも出来るのだよ。例えば───」
反射的に、あなたは杖を構える。魔術を使うつもりは無い。あくまでも用心のためだ。
「───ほう!?君、不可思議な術とやらを使うつもりか!?……くく、だがな、既に手は打ってある!今から何かしようとしても無駄だ!」
……?何か様子がおかしい、焦っている様な……?
と、スマートフォンに連絡が届く。アヤネからだ。
……曰く、利子がとんでもない暴利になった、とのこと。
「更に借金に対しての保証金……は気が変わった!無しにしてやろう!無しにしてやるから帰れ!今すぐに帰れ!早くしないと保証金を三億円頂く事になる!」
「「……??」」
「………理事、先程はどうなさったのです?」
「どうしたもこうしたもあるか!?『不可思議な術を使う』とかいう奴があんな如何にもな杖を構えたんだぞ!?あの映像を見たか!?戦車が!まるっと!氷漬け!恐ろしいにも程があるだろうが!!」
(……それに、あの黒服とか言う奴、キヴォトスとは違う神秘のようなものだとか『黄金の律とでも言うべき何か』だとか言っていた……!用心に用心を重ねなければ…!)
「……おい、私の体に『改造』を施せ。内容は………」
あらすじに注意書きを追加しました。
もしも主人公がやって来たのが、原作開始前(アビドス編が始まる前)のゲヘナだったら?
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給食部ルート
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美食研究会ルート
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温泉開発部ルート
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激長!便利屋ルート
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やっぱり激長!風紀委員会ルート
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全部書いて♡