Tarnished Archive   作:助動詞

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待たせたな!10万UA到達だぜひゃっほう!
これからもこの作品をよろしくお願いします!
ここまで来れたのは、ブルーアーカイブとエルデンリングという莫大な人気を誇る両原作、それから皆様の応援のお陰であるという事は重々承知してはおりますが、とっても嬉しいです!
今回、後書きに色々と書いてあります。1500文字以上あるのでお時間よろしければどうぞご一読下さい。
コラそこ!スクロールバーの短さ稼ぎとか言わないの!
それと、申し訳ございません。今回、風紀委員会、特にアコ=サンへの『アンチ・ヘイト』の要素が強いです。ご了承下さい。

前回の補足。
星見君にスマホで連絡が取れなかったのは、コイツが武器や装備類なんかと同じ様に『仕舞って』いた為に、電波が届かなかったからです。

近況報告。
筆者は 『ゲヘナギャル、キララ』をひくために ガチャを まわした!
すかさず アロナが ハイマの砲丸の 魔術を となえた!ガチャの けっかが ばくはつを おこす……!
筆者の 青輝石は あとかたもなく けしとんだ!


あったかふわふわ(ゴミクズ)

『え、ええと……今の状況について説明させて頂きたいと思いますが、よろしいでしょうか?』

 

「……勝手にしろ」

 

自らをアコと名乗ったゲヘナ学園所属の行政官に、あなたは刺々しい調子でそう言った。

 

緊張が走る。周りを銃を構えた敵に囲まれており、正直相手の指示次第でいつでも死ねる状況だ。それに相手の得体が知れない。いつ仕掛けてくる?どう仕掛けてくる?全く分からない。

 

盾を構える左手に、杖を握る右手に、じっとりと汗が滲む。

 

ここまで緊張したのはいつぶりだろう。エルデの獣に相対した時か。あるいは初めてセリカに出会った時か。

 

『ええと……そちらの二人はどうなさったのですか?何やら私の事を凄く警戒しているようですが……』

 

と、あなたとシロコ先輩に向けて彼女が口を開く。警戒しているのがバレたようだ。少しあからさま過ぎたかも知れない。或いは彼女の実力故か。

 

『確か……砂狼シロコさん、それと最近アビドス高校に転校された星見さん、でしたか?』

 

「………」

 

『アビドスに生徒会の面々だけが残っていると聞きましたが、皆さんの事のようですね。アビドスの生徒会は6名と聞いていましたが、あと1人はどこに?』

 

……そう言えば、ホシノ先輩の姿が見えない。席を外しているのか、それとも───どこかに潜んで、不意打ちを狙って居るのか。近くにいたシロコ先輩に、アコ行政官に聞こえぬよう祈りながら囁き声で問いかける。

 

「先輩は……今はいない。連絡もつかない」

 

何と言う事だろう。ホシノ先輩がいないとは!あなたの額の安全は守られたが、しかし今はそれどころではない。彼女はあなたの知る中でも、かなりの実力を持った強者だ。この場に居ないのはマズい…!

 

いつもは緩い雰囲気を纏っている彼女だが、しかしそこには確かな強さを秘めている。なぜいつもあの様な気だるげな言動をしているのかは謎だが……。

 

それとセリカはいい加減に自分の事を解放して欲しい。これでは避けれる攻撃も避けれないではないか。

 

「………やだ」

 

………非常に困った事になった。セリカを背負ったままでも動けない事は無いが、復讐の誓いの効果が切れた今、あなたの持久力の関係上、確実に重量過多を起こ(ギリィ苦しい!離してくれ!なぜかセリカはあなたをより強く締め上げ始めた!

 

「"星見君!?君なんてことを!?"」

 

苦しむあなたの両目に、ある光景が浮かんでくる。

 

柴関ラーメンの店で、あなたが、大将が、ロボットの彼が、ホシノ先輩が、シロコ先輩が、ノノミ先輩が、セリカが、アヤネが、先生が、ラニが、ブライヴが、イジーが、アレキサンダーが、メリナが、ディアロスが、コリンが、金仮面卿が、トープスが、ボックが、セレン師匠が、エンヤ婆が、ローデリカが、ヒューグが、ロジェールが、Dが、ユラが、ミリエルが、パッチが、ラーヤが、ネフェリが、ケネス・ハイトが、ゴストークが、ならず者が、皆でワイワイと騒がしくしている光景が。*1

 

 

……ああ、見える。見えるぞ……我らが素晴らしきラーメン屋………柴関が!

 

 

……しかし何故だろうか。セレン師匠やローデリカにヒューグ、ミリエル、そしてネフェリとケネス・ハイトとゴストーク、パッチ、ラーヤ、ならず者を除く狭間の地で出会った彼ら彼女らが、あなたに『まだ来るな』と伝えている様に見える。

 

「星見君!?それ多分見えちゃいけない類の光景ですよ!?戻って来てくださ〜い!あとセリカちゃんはそろそろ彼を離してあげてください!もう!メッ、ですよ!」

 

はっ。

 

敵の目の前で意識を飛ばすとは。まだまだあなたも未熟だった様だ。何故か攻撃はされていない様で、あなたは自らの幸運に感謝した。

 

『……あの、続けてもよろしいですか?』

 

「"本当にごめんね、続けてくれる?"」

 

『……はい。ええと、それでは、あと一人はどちらに?』

 

『今はおりません。そして私達は生徒会ではなく対策委員会です、行政官』

 

『奥空さん……でしたよね?それでは、生徒会の方はいらっしゃらない、という事でよろしいですか?私は、生徒会の方とお話がしたいのですが』

 

「生徒会なら随分前に解散した。今は私達が代理みたいなもの。用があるなら私達に言えば良い」

 

「それに、こんなに包囲して銃を向けて、というのは、お話の態度としてはどうかと思いますけどね?」

 

『ふふ、それもそうですね。……と、言いたい所ですが。それは受け入れられません』

 

「……なぜ?」

 

『理由は……そこの彼です』

 

行政官はそう言うと、あなたを───よりにもよって、あなたを指さした。

 

「星見が、どうかした?」

 

『いえ……実は、彼に関して、少し『おかしな』報告を受けていまして。なんでも、空を飛び、凄まじい腐臭を放つ巨大な朱い花を咲かせて我々風紀委員を腐敗させたり、背後から次々に大岩を降らせたり───報告してくれた風紀委員の娘は半狂乱でしたよ?それもありますし、何より誰も腐った様な形跡は見られませんでしたので、正直かなり信憑性は低いですが………それでも、便利屋と共闘したとはいえ、我々に痛手を負わせたのは事実。警戒しない手はありません』

 

なるほど。あなたが彼女を警戒するのと同じように、彼女もまたあなたを警戒していたようだ。

 

と、陸八魔が堪えきれぬといった様子で口を開く。

 

「あなた達ねぇ……!人を殺しかけておいて、何様のつもりなのよ!」

 

『……はい?私達が、人を殺しかけて……?』

 

「あなた達が砲撃したあの店には!外から来た、彼がいたのよ!?本当に、彼は……死にかけたのよ!?全身ズタズタで血まみれで!左手は無くなって!顔の左半分はぐしゃぐしゃになって!そこまでしておいて……!あなた達、本当に何様のつもりなのよ!?」

 

『え……?私達が、人を殺しかけて………?う、嘘をつかないで!彼、怪我一つしていない様ですが!?それに、血の一滴も付いていないじゃないですか!!何か証拠でもあるんですか!?』

 

「………それは、向こうに、血痕があるわ。勿論、彼自身のものよ。DNA鑑定でもなんでもすれば良いわ」

 

『………なるほど。ご自身の証言に、大した自信がお有りの様ですね。つまりあなたはこう言う訳ですか?『彼はついさっき瀕死の重症を負った!でも今は戦闘が出来る程元気になっている!』……バカバカしいにも程がありますよ?』

 

「…、それは………」

 

『おかしな点、また一つ増えましたね?………どういう事か、説明してくれますか?星見さん」

 

成る程、つまり彼女は、いかにしてあなたが風紀委員共を撃破したのかを知りたいらしい。

 

彼女に対して、初見殺しの出来る手札が一つ消える事になるが───仕方がない、魔術と祈祷についてを伝えよう。それに、彼女は今は信じてはいないようだが、他の風紀委員から遅かれ早かれその存在が伝わるだろう。

 

『………は?小隕石を落下させたのは『アステール・メテオ』と言う魔術?腐敗は『朱きエオニア』、怪我を治したのは『回復』と言う祈祷?………バカにしないでくれますか!?……どいつもこいつも、この私を苛立たせる………!』

 

信じられないと言うなら、一つ証拠を見せて……

 

いや、待てよ?

 

あなたの明晰極まる頭脳が、一つの仮説を提唱する。

 

彼女は、あなたの魔術や祈祷の存在を既に把握しており、その上で『信じられない』という演技を実行、そしてあなたの消耗を狙っているのでは?

 

………アコ行政官、何と言う策士だろうか。やはり彼女は警戒すべきだ。

 

しかし。あなたとしてもここで引き下がる訳にも行かない。陸八魔の為にも、ここは証拠として何か魔術や祈祷を実行しよう。

 

あなたは右手で聖印を構え、『火よ、迸れ』の祈祷を発動した。

 

前に突き出した右の手のひらから、炎が吹き出す。

 

『………あ、ありえません!袖に火炎放射器でも仕込んでいたのでしょう!?魔法なんて、実在する訳が……!』

 

………あなたは聖印を杖に持ち替え、『ほうき星』の魔術を唱えた。

 

杖先から飛び出した魔術の大彗星は、狙い違わず行政官に直撃、そのまますり抜けてやがて消えてしまった。

 

『きゃっ!?……これは……そんなのって………』

 

「いい加減、認めたらどう?彼が本物の魔法使いだって事と、あなた達が犯しかけた大罪を」

 

『ええ……そうします。謝って済むとは思いません。それでも………この度は、誠に、申し訳ございませんでした』

 

彼女の発言に合わせ、あなた達を取り囲む風紀委員会達が一度銃を下ろし、頭を下げた。謝るべき相手はあなただけでは無いので、彼らが目を覚ましたら大将やロボットの彼、そしてセリカにも謝罪を入れて欲しい物だ。

 

『……はい。…所で、もう一つ聞いても良いですか?』

 

「何か?」

 

『いえ、対策委員会の皆様ではなく、星見さんと便利屋達に』

 

行政官が、あなた達に聞きたいこと。一体何だろうか。

 

『彼が朱い花を咲かせて───私達風紀委員を、腐敗させたと言うのは、事実ですか?』

 

陸八魔が、あなたに目配せをする。何か困った事でもあったのだろうか。別に真実をそのまま伝えてしまって構わないのだが。

 

「……そう。ええ、それは事実よ」

 

「"………星見君、後でお説教を『そうですか。……では、星見さん、あなたは───』"」

 

『───わざと、そうしたのですか?何らかの事故などの、不本意な理由ではなく、自らの意思でもって、その朱い花とやらを咲かせたのですか?人の肉体を腐らせると言うそれを、自らの意思で放ったのですか?』

 

瞬間。彼女はあなたに対して凄まじい怒気を放った。あなたは自らの意思でもって『朱きエオニア』を使用した訳だが、それがどうかしたのだろうか。

 

『そうですか。………あなたは、そんな危険な技を、人に向けて振るったのですね?………今の私達が言えた事ではありませんが……そこまで、する必要は無かったでしょう!?人の命を、一体、何だと思っているんですか!!?』

 

ゴミクズだ。

 

「……え、」

 

『え……?今、何て、』

 

聞こえていなかったのだろうか。あなたにとって、命とは───あなたに敵対する存在のそれに限っては──そこらに転がる、石ころ程の価値すら無い。腐敗を消し去り治療を施してやっただけ、泣いて感謝して欲しい所だ。

 

『………』

 

それから、今回は奈落の穴並に深い慈悲の心を持つあなただったから良かったものの、外の世界で───少なくとも狭間の地で今回と同じ事をした場合、問答無用で殺されても一切の文句は言えないので、卒業し、キヴォトスを出る際には十分に気を付けて欲しい。

 

彼女達が外で取り返しのつかない事をしでかさないよう、先生にはしっかりと励んで欲しい所だ。

 

「───頼んだぞ?貴公、我が同志よ」

 

「"………。うん。分かった"」

 

 

 

 

 

 

*1
確実にキャパオーバー




こんにちは。筆者こと助動詞です。
今回、とうとうこの作品が10万UA突破という事で、大歓喜でございます。
いやぁ、まさか初めて(書いた作品)で(10万UAに)イケるだなんて思ってもいませんでした。何だこの下ネタは。
テンションがバグり散らかしている訳ですが、いやはや、ここまでに様々な事があったなぁと。
おじさんの得意技にデコピンが追加されたり。
たったの6話で前書きとサブタイトルのネタが無くなったり。
『こんなの筆者みたいな褪せ人と先生を兼任するごく一部の人間しか読まんやろ!』と、軽い気持ちで始めたアンケートの結果により、思いの外先生や褪せ人の皆様方にも読んで頂いているようでビビり散らかしたり。
前書きと後書きでふざけまくったり、黒歴史(第41話)を錬成したり。消しはしません。戒めとして残しておきます。黒歴史と言えば、最初の方に書いたお話を読んでいると何だか恥ずかしくなってきますね。描写とか文章が稚拙なこと稚拙なこと………。

ところで、この作品はエルデンリングやフロムを知らない先生方やブルーアーカイブを知らない褪せ人の諸君にも読んで頂いていると言う事なのですが、楽しんで読んで頂けているのでしょうか。いかんせん作中のネタがフロム側に偏っているのでね……。

関係無い話に飛ぶのですが、『感想返し』をしようと思います。現在の筆者、一部の感想だけ返すなどという人間の屑ムーブを決めているので、今話からは全ての感想を返したいなあ、と……。

さて、思えばこの作品を書き始めたのは、筆者のブルアカ×エルデンリングの妄想が主な要因でした。その中でも、「あ〜、『破裂した結晶雫』の自爆にアルちゃんを巻き込みてぇな〜」という物が、この作品を書く事になった点火剤?のようなものでした。あともう一つ、書き始めた理由はあるのですが……それは今はかなり屈強なネタバレになってしまうので、今は伏せて置きます。

………どうしても今知りたい?じゃあ水平線の間に透明文字を使って書いておきますので……

6月某日追記:透明文字は諸事情により消去させていただきました。

……さて、いよいよ大詰めです。『この作品、いつまで書くのか問題』ですね。筆者としては、アビドス2章までを考えています。3章については、いかんせん筆者がまだ読めていないもので……。

2章まで書ききったら、この作品は一旦更新を止めます。完結はしません、一度書き始めたら、ス〜〜っと(無限の執筆)

いやぁ、現在の筆者のリアル生活がね。バイトを2つ掛け持ちしつつ大学に通いエルデンリングのDLCに備えながらSEKIROをプレイしてブルアカの超濃厚ストーリーを読み進めてこの作品を書いて投稿する、とか言う(筆者基準では)余りにも過酷な生活スタイルになってるんですね。(社会人の皆様方で作品を投稿している方々の生活スタイルとか当たり前のように一万字書ける方達とか)どうなってるんですかこれぇ!?バイト無いのが2日だけってこれもう実質週休二日制の会社員でしょ(大暴論)

と言う訳で、アビドス編が終わったらこの作品の投稿を一時停止し、ブルアカのストーリーを筆者が読み進めてからまた再度投稿を始めようかな、とね。ブルアカのアニメも拝見しなくては…!楽しみですよ、ご友人♡

と、言うわけで、これからもジェネリック百智卿こと星見君をどうぞよろしくお願いします。また次回の投稿でお会いしましょう。ところでなんで最終回のお別れの後書きみたいになってんのこれ?次回も普通に投稿するので待ってて下さいね。

それでは。

もしも主人公がやって来たのが、原作開始前(アビドス編が始まる前)のゲヘナだったら?

  • 給食部ルート
  • 美食研究会ルート
  • 温泉開発部ルート
  • 激長!便利屋ルート
  • やっぱり激長!風紀委員会ルート
  • 全部書いて♡
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