前回まで前書きと後書きで好き勝手書いていた訳ですが、遂にネタ切れです!もう本当に書くことがありません!
評価や感想、ここすきを付けて下さった方々、いつもありがとうございます!大変励みになっています!
…お気に入りが、1500件に…?
つまり……筆者がこの作品を投稿するのを待っている方が、1500人もいる……ってコト…?
わァ………ぁ………
あなたのミスだった。
結局、
「ご、ごめん…」
謎の理由によりホシノ先輩に正座なる拷問用の座り方を強要されていたあなたは、現在地面にうつ伏せになりながら感覚のなくなった脚をどうにかするべく試行錯誤を重ねていた。
数千にも及ぶであろう自らの死体を創り出してきたあなたは、斬られたり噛まれたり刺されたり撃たれたり焼かれたり食べられたりといった痛みには慣れきっていたが、しかしこの様な毒とも腐敗とも違うじわじわくる痛みは殆ど経験が無く、故に現在とても苦しめられているのだ。
それにいくら痛みに慣れているとしても、痛いものは痛い。先輩にはその辺りをよく考えた上で説教をして欲しいものである。
「…ごめん」
まあ良い。こんな物多分すぐに治る。
左手に聖印を取り出し、『回復』の祈祷を使う為に跪こうとしたあなたは、現在脚が動かせない事を思い出す。
どうする。聖杯瓶を飲むか。
しかし未だ補充の目処が立たないそれを使うのは少し憚られる。
仕方がないので、あなたは負傷をゆっくりと癒やしてくれる『恵みの雫のタリスマン』を装備した。生命力が低いと、こういう時に便利だ。斬られようが殴られようが落ちようが吹っ飛ばされようが、生きてさえいればすぐに万全に回復できる。
………まぁ、その万全が頼りない訳だが。
あなたの脚がゆっくりと感覚を取り戻していくのを感じていると、セリカから「その…こんな時に悪いけど、さっきの鞄、ちゃんと持ってる?」と声をかけられる。
あなたは先程シロコ先輩から渡された鞄を取り出した。…中身が書類のみの鞄にしては、些か重すぎるように感じられるのだが。
「それは…その…」
「あれ〜?なんかおもい…って、なんじゃこりゃ!?書類だけじゃなくて、凄い大金も入ってるじゃん!ざっと……一億円くらい…?」
「ほ、本当に五分で一億円稼げた…」
なんと!鞄の中には一億円程の現金が入っていた様だ。
ルーンによるキャッシュレス決済が主流だった狭間の地の出身であるあなたは、金が重さを持っている事に余り馴染みがなかったが、ずしりと重いこの鞄は、それでもあなたに一億円の価値を如実に伝えている。
…ところで、この金を借金の返済に充てるのはどうだろうか。約9億6000万の前では焼け石に水かも知れないが、それでも完済への大きな一歩となるだろう。
ホシノ先輩的にはどうだろうか。これ以上彼女の不興を買ってしまうと再びあなたの両脚が重量過多を起こしてしまうかも知れない。今のうちに『大壺の武具塊』を装備しなければ……。
「ご、ごめんってば!その、おじさんもあれはちょっとやり過ぎたかな〜って……。えっと、おじさん的にはどうかって?うん、だめだね。このお金を使うのは」
「えっなんで!?借金を返さなきゃ!」
「う〜ん。今回、私達に必要なのは書類だけだよ。今回は悪人の犯罪資金だからいいとして、次はどうする?その次は?」
「……」
「こんな方法に慣れちゃうと……ゆくゆくは、きっと平気で同じ事をするようになるよ。そしたら…この先またピンチになった時に、『仕方ないよね』とか言いながら、やっちゃいけないことに手を出すと思う」
「………」
「うへ〜、おじさんとしては、カワイイ後輩がそうなっちゃうのはイヤだな〜」
…。
……。
………。
ホシノ先輩の話を聞き、あなたは狭間の地での自身の行動を省みていた。主にルーンやら武器が欲しくなった時の事を。
敵が持っている武器が欲しくなっては、その武器を落とすまで祝福とその敵の居場所を何度も何度も往復して殺し回ったり。
武器強化や買い物の為にまとまった額のルーンを求めては、モーグウィン王朝のしろがね人を『ニーヒル!』したり。
あなたはその様な事を幾度となく繰り返して来た。特に罪悪感を感じる事なく。
………。
…………。
……………。
あなたに関してはもはや手遅れなのでは?あなたは訝しんだ。
───いや、問題はない。確か、円卓の二本指に仕えていたエンヤ婆は言っていたではないか。『指様は導いておられる。あんたたち褪せ人が…、奪うことをね』と。
『大いなる意思』の使いである二本指がそう言うのならば、きっとあなたの行いは別に咎められる様な物でも無かったのだろう。
無いったら無いのだ。
彼女も二本指も恐らくその様な意味ではなく、『追憶からデミゴッド達の力を奪い、使え』という意味で言っていた様にも思えるが、きっとあなたの気のせいだろう。
「えっと…星見さん、立てますか……?」
と、あなたを心配してくれている阿慈谷に『すぐに立つ』と伝え、殆ど完璧に感覚を取り戻した両脚で立ち上がる。ここまで長い時間苦しめられたのは初めてかも知れない。
例の一億円は、ノノミ先輩が処理してくれる様だ。
『…!気をつけて下さい、何者かがそちらに接近しています!』
「…!!追っ手のマーケットガード!?」
と、アヤネの警告にあなたは内心で歓喜した。何せようやく新しい武器を試せるのだ。手持ち大砲を使いたい所だが───今はまだその時ではない。
キヴォトスでこの先何が起こるか分からない以上、ルーンの弧の使用は控えた方が良いかも知れない。
…死ぬまで効果が持続する以上、さっさと使った方が良い気もするのだが。
あなたは左手にリボルバーを取り出し、親指で撃鉄を起こす。
引き金に指をかけ───
『あれは…便利屋の───』
こちらに駆け寄ってくる赤い長髪の少女に、立て続けに5発発砲。
「はあ…ふう…ま、まって痛たたたた!?」
クロスボウとは比較にならない、凄まじい反動があなたの左腕に襲いかかる。…これよりももっと重く、そして反動が強いであろう銃を涼しい顔でぶっ放せるノノミ先輩は、少し肉体が屈強過ぎるのではないだろうか。或いはヘイローの加護の賜物か。
弾倉内には残り一発。折角なので戦技も試してみよう。
弾倉内の弾丸に魔力を込め、引き金を引く。
先程よりもきつい反動に、左手が上に
「ウボァ!?」
と、見事に命中。戦技の効果が発揮され、彼女は大きくよろめいた。
「………凄いじゃないの。初めて銃を撃って全弾命中なんて。当てた相手が便利屋の社長じゃなければ褒めてあげてたわ」
便利屋。便利屋…?
セリカは何を言っているのだろう。こんな所に彼女がいる訳が───
───そこに居るのは、我が知り合い、便利屋の陸八魔ではないか?
「いや〜、ほし…じゃなかった、ヴァイク君、やっちゃったねぇ〜…ってどこ行くの?待って!?本当にどこへ行くの!!?」
どこへ行くのと聞かれても、結びの教会に決まっているではないか。
そこへ行き『星の雫』を使えば、敵対状態を解除する事ができるのだ。
「うん、謝ろう?敵対を解除したいならまずは謝ろう?あと結びの教会なんておじさん聞いたこともないよ?多分キヴォトスには無いから諦めて謝ろう?」
「……あなた達、さっき銀行強盗をしてた人達よね?」
と、額に六段重ねのたんこぶを作り出した陸八魔があなた達に尋ねる。
「え…うん、そうだけど…」
「やっぱり!?その、私あなた達の襲撃を見て、何と言うか感激したの!あの素晴らしい手際に!その容赦の無さに!わ、私も頑張るから!法律や規則に縛られない、本当の意味での自由な魂!そんなアウトローになりたいから!」
「…は、はあ……」
「それと、あなたにも!どうして私の事をあんなにも迷いなく撃てたんですか!?」
…誤魔化すのは、やめておいたほうが賢明かも知れない。何故なら伊草が凄まじい顔で遠くからあなたに殺気と散弾銃を向けているのが見えてしまったからだ。少しでも怪しい素振りを見せれば、本当に撃たれるかも知れない。
「なるほど、『新しい武器を手に入れたから、早く試してみたかった』……うんうん!それもまたアウトローね!」
「ア、アウトローって一体…」
もしも主人公がやって来たのが、原作開始前(アビドス編が始まる前)のゲヘナだったら?
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