【Cyber Now代表取締役社長 須田 瞬海 Profile】 立教大学卒、体育会硬式野球部出身。 2014年サイバーエージェントへ新卒入社。メディア事業本部へ配属。 入社二年目にメディアディベロップメント事業本部マネージャーへ昇格。 入社三年目に(株)CA Young Lab設立。代表取締役就任。 入社五年目に(株)Cyber Now設立。代表取締役就任。 同時にWebメディア「新R25」事業統括就任。
もはや世のビジネスパーソンのバイブルと言っても過言ではない「新R25」を手掛ける「株式会社 Cyber Now(サイバーナウ)」(以下:Cyber Now)。
Cyber Nowの代表取締役社長である「須田 瞬海(すだ しゅんかい)」さんは、株式会社サイバーエージェント(以下:サイバーエージェント)に入社し、入社3年目でグループ会社の社長に就任している。入社3年で社長就任という事実から、とても煌びやかなオーラを放つ人が現れると思いきや、実際に会ってみると、とても自然体でナチュラルな空気を持つ人だった。
須田さんに、マインドセットの秘訣を伺うと「どうなりたいの?という問いかけはもう古いのかも」と話す。「どういう意味?」「じゃあどうすれば?」と思った方もいるだろう。その詳細を須田さんの経歴と共にお伝えしたい。
「僕の大学4年間は失敗でした。」須田さんがサイバーエージェントに入社した理由
3年という短期間で社長就任に至った須田さん。その計画やマインドセットについて尋ねると「大学4年間の過ごし方に失敗したという反省が今の原点になっている」と話す。
須田さん「僕は大学生の4年間、体育会の野球部で活動していました。しかしそこでは全く結果を残すことができず、そんな風に4年間過ごしてしまった自分に後悔がありました。」
当時の自身を振り返り、「本業から逃げると何をしていても虚しさが残る」と話す。
須田さん「週6日が活動日で正に野球が本業だった大学時代では、怪我や中々成果が出ない状況が続き、どこか野球から逃げ、遊びに走る日々が続きました。ただ、どんなに休日を充実させても、心のどこかで虚無感が抜けなかったんです。就職活動が近づき、自身のキャリアを考える際に、社会人生活では、この『虚無感』を徹底的に否定しよう。と決めました。」
「虚無感」をどう否定するか?と考えていた時にサイバーエージェント藤田社長の書籍を読み、とてつもない仕事への熱量に驚いたという。そして、どうせ働くのであれば「仕事バカ」になるくらい没頭して働ける環境を求めた末に、サイバーエージェントへの入社を決意した。
ー社長になって稼いでやろうという気持ちもあったんですか?
須田さん「ダメな自分を変えたくて、通用するかわからないけど、とにかく仕事に熱中できる環境で必死についていこうと決めて入社したので、まさか自分が子会社社長になるなんて想像もしていなかったです。サイバーエージェントでは入社2年目や3年目でマネージャー職になっている方が沢山いたので、自分もそうなりたいな。というレベルでした。」
そう考えた須田さんは「まずは2年以内にマネージャーになること」を目標に設定した。
須田さん「“マネージャーになった後はどうするの?”と周りから聞かれることもありましたが、なってみないと分からないという気持ちが強く、なってから考えようという感じでした。サイバーエージェントはそれぞれベンチマークする人を見つけやすいので、目標を設定しやすくてやりやすかったです。例えばこの人は入社何年目にマネージャーになったからそれを目指そうとか、子会社の社長を参考にしたりとか。」
「折れちゃう人は自分への期待値が高い人」3年で社長就任に至った理由
ーその後、グループ会社の社長に就任していますが、抜擢の理由は何だと思いますか?
須田さん「僕が社長になったのは我慢強さを藤田社長に評価してもらえたんだと思います。こいつ折れなさそうだな、みたいな(笑)。僕、そもそも自分が出来ると思って入社してなかったので。。入社当初はエクセルも触れなかったので、できない状態からスタートしたっていうのもありますね。折れちゃう人って、自分への期待値が高い人だと思うんですよ。」
須田さんは自身を「凡人」だと表現する。「そもそもマイナスからのスタートでしたからね。折れるという感覚すらなかったです。」そう話す須田さんは、過去の虚無感があったからこそまっすぐ目の前の課題に向き合い続けることができたのだろう。
須田さん「これがやりたい!とポジティブな感情よりも、『こうはなりたくない』というネガティブを否定した方が僕は動き出せるんです。『仕事に熱中しよう!』ではなく、『あんな虚無感の日々には戻りたくないな』という感じで。」
須田さんは、今の時代「こうなりたい」論だけのマネジメントでは通用しないと考えている。
ネガティブから逆算した方がリアル。須田さんが考える令和時代のマインドセット
須田さん「僕は、面接でよくある『将来どうなりたいの?』という問いかけに対して、ほとんどの人は『わからない』こそが本音だと思うんですよ。今の時代、それなりに「今の自分」に満足している人も多いから、無理に将来の像を作ろうとするとそれ自体が『プレイ』になってしまう。そういう時代だからこそ『こうなりたい』より『こうなりたくない』が重要だと思うんですよね。なので、わからない将来を無理に想像するよりも自分は何が悔しくて、何に嫉妬しがちなのか?を想像した方がリアルな本音が出ませんか?」
(編集部一同)確かに...!
須田さん「例えばどこの大学に行きたいかを決断する時も、“絶対に東大に行きたい!”という人もいるとは思いますが、実際は“浪人したくない”“○○大学にはいきたくない”の論理の方がリアルかなって思います。スポーツジムに通う人も、理想的なボディに仕上げたいって人より、太りたくないとか、海に行くときに自分の写真を見て後悔したくないって理由で通っている人が多いと思うんですよ。」
社員に対しても「どんな時に悔しさを感じるタイプなのか?」を常に見極めようと努めている。
須田さん「例えば、僕自身もそうでしたけど『マネージャーになりたい』と思っていて、『マネージャーになりたい理由』みたいなことを考え出すと『あれ、本当になりたかったっけ?』と急に冷めることがあるんです。そういうケースは『同期に先を越されたくない』とか『今期頑張って成果が出たのに、来期も同じ役割は嫌だな』がリアルな感情だったりするので、我々マネジメントサイドは、このリアルな感情は何なのか?を一緒に見つけようと努力することが大事なのかな?と考えてます。」
例えば、会社の表彰制度などにもこうした考え方は応用できると須田さんは話す。
須田さん「同期で1番になろう!という目標よりも、『同期が活躍して表彰されている姿を外から見る自分』とかの方が悔しさのイメージがリアルなんですよね。『1番になれなかった』という事実は結構言い訳できちゃうんですけど、、表彰されてる同期を見て『悔しい』と思う感情は言い訳できないんです。」
展望を想像するより「何を拒否したいのか」が本質。現状に満足しやすい時代だからこそ、「もっと上を目指せ!」というのではなく「この人にとって何が嫌なんだろう」を想像することがマネジメントだと語った。
最後に、沖縄で働く人たちにメッセージをいただいた。
須田さん「たいそうなことはしなくていいので、悔しい出来事のイメージを習慣化して欲しいなと思います。あれやりたい、これやりたいではなくて、3か月後にこうなってたら嫌だなっていう。あえてネガティブに考えることで、おのずと今必要なことが見えてくるはずなので。」
-ありがとうございました!
読者の皆さんも人生に一度は心から悔しい!と思った経験はあるはず。悔しいから逆算して、明日からなにかひとつ始めてみるのはいかがだろう。